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【月刊】喫茶食堂kenohiの振り返り(2021年3月)

東京の武蔵小山、住宅街で小さな喫茶食堂kenohiを一人で営んでおります、
ひかるです。
このnoteでは、月次収支の振り返りを書いています。

・カフェや喫茶店をいつか個人で開業したい人
・kenohiや店主の僕に興味がある人

そんな人に、このnoteが届くと嬉しいです。

●このnoteに書いていること
・前月の収支結果と、その考察
・実施したことについて
・いま考えていること等

<はじめましての方へ>
●kenohiについてはこちら

●店主についてはこちら

※kenohiの裏側は知りたくないよ!という方は下記の目次から2へ飛んでください

今月の写真は、2周年のお祝いに、婚約者がネオンサインをくれた場面。
手作りできるんだと驚き、何よりkenohiにぴったりのデザインで本当に嬉しいです。(いつも「欲しいモノはない」しか言わなかったので困っただろうな...ありがとう)

1. 収支

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※運営に欠かせない最低限の勘定科目のみ記載。
※便宜上、僕(個人事業主)の給料を人件費として記載。
※減価償却、在庫の棚卸しについては記載していません。

■収支(利益):¥1,940,662

 ・売上:¥2,570,460
 ・費用:¥629,798

3月は黒字となりました。

先月と同じく、東京都の感染防止協力金の影響が大きいです。
また、目黒区の助成金も受領しました。
協力金¥1,860,000、助成金¥100,000を除くと収支は-¥19,338と赤字です。

kenohiはこういったイレギュラーな収入を除いた際の黒字を目指しているので、2月に続いて残念な結果となりました。

ここからは、収入と支出に分けて見ていきます。

■収入について

〇前年同月比

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・売上全体:279%
・店舗売上単体:64%

雑収入(のうち、特に協力金)の影響で売上全体では前年比で大きく伸長しています。協力金を除くと、前年比77%となります。

店舗売上単体では64%と前年を下回る結果となりました。
昨年3月は全期間のうち2番目に店舗売上が高かった月だったこと。イレギュラーに売上の大きい月との比較のため、前年比で大きく減少しています。

昨年2月と同様に、コロナの影響で、リモートワークを勧める企業が増えたことで、住宅地に位置するkenohiに訪れる人の数も増え、リピート頻度も上がっていたのです。


○日販平均(店舗売上/営業日数)

営業日数は月毎に変わるので、お店の経営的な健康状態を正確に知るうえで
重要な指標です。

・日販平均:¥23,148(先月比88%)
 - 客単価:¥1,112(104%)
 - 客数/営業日数:21人(85%)

客単価が4%が上がった一方で、客数が15%減少。
客数減少の影響により日販平均としては12%減少する結果となりました。

良くない結果です。
イレギュラーな収入なしに黒字を目指すうえで、¥25,000でまずまず、それを超えてくると嬉しい、という評価になります。


〇売上詳細

<店舗売上>
※()内は先月比

・売上:¥509,250 (+¥12,000)
・客数:458人 (-8人)
・客単価:¥1,112 (+¥45)
・営業日数:22日 (+3日)
・平均日販:¥23,148 (-¥3,023)
・客層:既存78% (+3%) 新規22% (-3%)
・テイクアウト売上:7% (-5%)

売上が増加している要因は、営業日数が増えたからです。
日販が下がっているので、喜ぶことはできません。

新規の方が減った要因として、懸念していた人通りが減少した、というのはあるかもしれません。(商店街に人が訪れる要因になっていた八百屋さんが無くなりました)
むしろ、この程度で済んでよかったと言っていいかもしれません。


<店舗以外の主な売上>

計:¥2,061,210
※協力金を除くと、¥101,210

・note:¥16,195
・LUUP:¥1,100
・ギャラリー利用:¥20,000
・店舗貸し:¥10,365
・撮影利用:¥53,550

・協力金:¥1,860,000
・助成金:¥100,000

3月、良かったことは店舗外売上が約10万円あったことです。
撮影利用が2件あったことが大きな要因です。

3月からSHOOTESTというレンタル撮影スタジオのポータルサイトに掲載いただいています。年間掲載料は約13万円。

お試しの気持ちで掲載を始めましたし、月1件(2~3時間利用)があれば嬉しいなと思っていましたが、結果は...

・問合せ:4件
・実施:2件

流れた2件の内、1件は対応が遅れ(といっても昼の電話を夜に折り返したのですが)失注。1件は先方都合でキャンセルに。

1件当たりの利用時間については想定通り2時間ほど。
予想外だったのは、撮影用に飲食物のご注文をいただいたり、撮影後にお弁当やお飲み物のご注文をいただけたこと。

初月なのでこれからどうなるか、まだ何とも言えませんが、掲載料くらいは少なくとも撮影利用の売上で取り戻せそうで良かったです。
願わくば、毎月2~3件の利用が入ると経営が安定しそうです。


■支出について

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noteの振込手数料の影響で、支払手数料の項目が大きくなっています。これまで累積していた売上が振込期限に達し、すべて振り込まれたからです(ありがとうございます...)

ちなみに毎月の支払手数料を占める大きな費用としては、電子マネー関連です。

2. 3月にあったこと、やったこと

〇展示『四季折々の喜』まりこさん

kenohi初めての「書」の展示でした。

「kenohi を書いてくれませんか?」とお願いしたところ、アルファベットと漢字で書いてくださいました。1点しか展示されていませんが、様々な作風で書いたものを「どれがいい?」と、何点も持って来てくださいました...嬉しいです。

畳風の掛け軸だったり、木の枝を使った展示方法もkenohiの空間にぴったりでした。

3. 雑記:4/10、2周年を迎えて

※下記は、サークル内に投稿したエッセイを編集したものです。サークルでは、週1回以上こういったエッセイを投稿しています。

4/10に2周年を迎えました。

あんまり感慨深さというか感動というか...そういったものはなく。

「もうそんなに経ったのか」
「いや、まだ2年しか経っていないのか。もっと長くやっているような」

気づけば2年、そんな感じ。

2周年だから何かしよう!というのも何もない。
年明けくらいから「そろそろ準備しなきゃな」と考えてはいたものの、自分の気持ちに正直に行こうと決めた。無理に用意しなくていいや。


===


今でも毎営業日、最初のお客さんが来るまではソワソワするし
はじめましてのお客さんには、ドキドキする。

自分がなぜ、kenohiをやりたいのか確信を持てぬまま始めた。今でも、よくわかっていない。
ただ、毎日楽しく、穏やかで、自分に嘘がなく、幸せなのは間違いない。

大きな野望もない。目に見える人たちが心地よく日々を過ごしてほしい。
(そのためには、社会に問題があること...自分と社会ってやっぱり繋がっているというか、社会の中に自分がいるという当たり前のことに気づき始めた。変えていきたいこともある。まずは、自分の目に見える範囲で。)

===


危機的状況に陥ることなく、ここまで来た。

「辿り着いた」と言えるほど、自分の力は大きくない。
巡り合わせ、運、周りの人に恵まれた。

一切客引きをしないスタンスでやってきた。
お店の外で「何屋さんだろうね?」と話していたり、興味深そうに覗いている人がいても、まったく声をかけなかった。
勧めるのが好きじゃないし、「どうですか?」と声をかけた時点で「お客様と店員」という関係になるのも嫌だ。対等でありたい。

「おいしいの?」なんて言われる日には「私はそう思いますけど、それは主観なので、人によりますね」と返す程度には、私は捻くれた人間である。

勇気をもって、興味を持って、入ってくださる方たちのおかげで成り立っている。


===


運でも、いいじゃないか。

自分だけの力で続けていく必要なんて、まったくない。
とにかく続けられていること、辞めざるを得ない状況にならなかったことを嬉しく思う。辞める時は、自分の意志で辞めたいから。


「お店に立つのが辛くなったり、飽きるタイミングがどこかで来る」

そんなことを、馴染みのカフェ店主から言われたことがある。
そうだろうなと思った。いつか、来ると思う。一番怖いことだ。

お客さんが来ないことよりも、クレームをもらうことよりも、
自分のやる気がなくなることが一番怖い。

「もういいかな」
そう思うときはこの2年間、まだ来ていない。

kenohiのお客さんが好きだし、kenohiの空間が好き。
店舗貸しの日に お客さんとして訪れると、この空間の居心地が良さがわかる。

===


「今日は人が来ないねと、周りのお店がソワソワしている中、kenohiを覗くと...ひかるさんは一人、客席で読書に熱中していた(笑)」

お客さん伝いにそんなことを聞いて、私らしくて良い話だと思った。
何日も続くと考えると思うけど、そういう日も単発だったらラッキータイムくらいに捉えている。その時はその時で、楽しめることを探せばいい。

3年目に入る。4年目に入るころには賃貸契約の更新があるから一区切り。
変わらずゆっくりと、目標も抱負もなく、自分のペースで歩んでいきたいと思う。

===

Instagramでいただいた、2周年のお祝いコメントは下記にまとめています。
ぜひご覧ください!私にとっては言葉が何よりも嬉しいです...。

(店内のノートに書いてくださった方も、ありがとうございます)


4. 質問箱

オープンな場でコメントするのを躊躇する方もいらっしゃると思います。
上記フォームでの回答は私のみが見ます。

感想、長めのご相談、素朴な疑問等、なんでも構いません。
楽しみにお待ちしています。


以上です。
ここまで読んでくださった方、ありがとうございます。

kenohiに興味を持ってくださった方は、他記事も読んでくださると
とっても嬉しいです。

・月次の振り返りをまとめたマガジン

・サークル

・kenohiについて

・カフェ開業を目指している人へ


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