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癒えない悲しみ (雑記)

知床観光船の沈没事故から1年。
死者20名、行方不明者は未だに6名。
人々の悲しみをよそに、時間は容赦なく過ぎていく。
でも、当事者にとっては時間の感覚はとうに消え失せているのかもしれない。

「時間が止まってしまい、1年が早かったのか遅かったのか分からない」
妻と息子が未だに行方不明だという男性は、新聞のインタビューにそう答えていた。
この1年間、男性は恐らく生きる希望を無くし
途方に暮れていたのかもしれない。日増しに妻子の生存の希望も薄れ、絶望と悲嘆の中で苦しい日々を送っていたのではないだろうか。想像すると胸が痛い。
ある日、家族が事件や事故で行方不明になるなど、いったい誰が想像できるだろう?

ある漁業関係者は、
「悲しみは癒えていないが、この悲しみを抱えながら前に進まないといけない」
と答えていた。
観光で栄えている街だから、観光業を盛り上げていかなければならないのだろう。

暗く冷たい海の底で、今も横たわっているであろう行方不明者達のことを思うと不憫でならない。
そういえば、船長さんもまだ見つかっていない。
行方不明の人々は早く見つけてほしいと、海の底で願っているだろう。
皆、早く家族の元へ帰ることができるよう願ってやまない。
この世から旅立った魂が、魂のふる里で安らかでいられることを祈ります。

 


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