kuniyuki

詩人。もしくはLyric Mania。 そんなカッコイイもんじゃないけど・・・ 本質を…

kuniyuki

詩人。もしくはLyric Mania。 そんなカッコイイもんじゃないけど・・・ 本質を綴っていこうと思います。

最近の記事

今日も、あなたが

あなたが寂しくないように 今日もわたしは みそ汁のみそを溶く 今日も、あなたが 寂しくないように 空の青が濃いよと 教えてあげる 今日、たとえわたしが寂しくても あなたはすやすや眠る あなたの寝息が聞こえて、わたしは もっと寂しくなる ・・・そしてときどき あなたの頬にキスをする 今日もあなたの頬は汚れがない。 キレイな涙が流れてもいいように。 だから あなたの頬に わたしの涙は落としたらいけない。 #詩 #詩人 #空の青 #頬 #キス #涙

    • (ヤセ)

      俺は今、カッコつけて 近くも遠くもない微妙なこの場所で あなたの幸運を願ってるぜ。#詩 #短い詩 #幸運 #願い

      • 散歩

        踏みしめる枯れ葉の音が 黄金色に反応していく ふたり秘密の散歩道 抱きしめたいのはヤマヤマだ。 おなじ苦さのホットコーヒーは 共有の危うさと幸せを少しくれる 散歩には終わりがある 終わらせないといけない終わり たとえ、枯れ葉の音がしていても それから、いつも サヨナラよりもありがとうだった わからない次のために・・ #散歩 #散歩道 #ホットコーヒー #枯れ葉 #詩 #詩人

        • 先に摘まれる花を羨み 失望と、故のない希望によって 乾いた鼓動が草原に響く 草原の上の黒く澄んだ空は 自身の身勝手な共有を許す代わりに 摘まれた花を、決して分けてくれない 見つかっていない花を探そう 花瓶にさすことのない花、 一途な妄想の中に咲く花を 無自覚のジレンマに洗脳され 花をもとめる毎日は 覚醒した本能によって麻痺している 花も草原も鼓動も、黒い空も 花瓶だけの花瓶も、妄想も 一本の線の上で生きている証 #創作大賞2022

        今日も、あなたが

          狂想曲

          やさしい報復を決めた日は 空は群青色に尖り、 太陽が刺さっていた。 ある愛のために、生きている ふたりの間にあるのは 琴線を奏でる狂想曲 報復のための道には 太陽の破片がセピア色を発しながら 降りそそいで静かだ。 尖った空には願いを 欠けた太陽には深い笑顔を 狂想曲とともに・・・ ある愛を奪い合うふたりの、 そして、報復を決めたひとりの、 曲目の違う狂想曲 やさしくはない、狂想曲。 #詩 #詩人 #狂想曲 #ある愛 #群青

          狂想曲

          ホンとうに、あなたに とてつもなく深く、鋭く のめり込んだ日々だった。 こんども・・・きっとまた今度も いっしょにならない幸せを選ぶ。

          ホンとうに、あなたに とてつもなく深く、鋭く のめり込んだ日々だった。 こんども・・・きっとまた今度も いっしょにならない幸せを選ぶ。

          夏、混沌の美。

          スチールスポンジが空を洗うと あの頃の夏が見えてくる 小さな小窓から見える綿あめは 溶けてしまいそうで溶けない シンシロシンシロと路地が濡れ 朽ち始めた木戸が息を吹き返す 毎日がきれいに積み重なって 「暦」を幾何学的につくって行くので、 夕立ちさえも時間をあわせてやってくる 軒下の 風鈴が揺れそうでゆれないかわりに 蚊取り線香の頼りない煙が風を教えてくれる 極端に短い路地では、 ゆたかなボロはみずみずしく輝き ぴょんぴょん飛び石を奏でる

          夏、混沌の美。

          裏緑

          裏緑が燃えている。 太陽の光は音を吸って静かです。 君の笑顔を無くしたのは 僕の叱咤激励かい? 焦げた汗がきれいで 風が吹くと、 焼けた砂の匂いがしてくる。 ・・・ 約束がいるのです。 つぎの夏、のです。 人間たちの声がひとつになって聞こえてくるような夏の、約束。 ・・・ 裏緑は今、 浮き輪に乗って波乗りです。 それから 誰かが写生をしているなら 思わず描いてしまうような 上手な夏の、約束。

          5・20

          夏の匂いが少しするころは 時間は深く、群青色が飛び散る。 そんな時、俺は呼ばれた。 ギャーお、ギャーお。 ギャーひぃ、ギャーひぃ。 俺にほかならないか?遺伝子よ。 俺には他はいらない。遺伝子よ。 夏の匂いが少しするころに 愛が深いという感覚を知り 時間はもっと深く、群青色に射し込む。

          5・20

          サヨナラまたね。

          紺色のノコギリが夕焼けを削るとき ふたりの愛車のバックミラーは マクロな映画館になる。 とは言え、この時間は サヨナラまたね。が迫っているのです。 削られた夕焼けが降る中を なぜか映画は早送りなのです。 ・・・ サヨナラまたね。 ・・・ いつもまた 会いたい約束を しないのは、シンプルで困難な 幸せがあるから。 ・・・ 今日も映画は巻き戻らない。

          サヨナラまたね。

          シーソー

          リリックは終息し 言葉で表現できない感情だけが残る 何コマもの映像が流れ 「思考ハイ」に陥る すべてが叶い、全てが妄想。 でも、自ら陥ることを選ぶ。 肉体を食べ 感情をガブ飲みすることでのみ 今を自覚してる。 想い、想われたいのシーソーに 今日も雨がおちてくる。

          シーソー

          ナイフ。

          神様のナイフが 無菌室で鈍く光り 人工的な太陽光線の下、影を落とす これからしばらくは痛みのない 深く静かな時間が流れる ずっと、眠っていたいように。 神様のナイフは 神様が創った者たちでさえも その鋭さをユルメナイ。 切りつけられた幸せは 今も鏡を曇らせる この傷が、オレの全て。 生きる希望も想像も。

          ナイフ。

          巡礼

          結ばれないふたりだけが行ける巡礼がある あえて、願いごとは聞かず静かに手を合わせる あたりまえのように手をつなげたらそれでいい 巡礼の始まりは、ハッキリ覚えてるし ハッキリしてるのは、 ふたりの巡礼は決して終わらないこと 終わらない幸せもある 終わらせない幸せな絶望も ふたりは知ってるけど、静かに手をつなぐだけ それでも ふたりに季節は巡り、それぞれの季節で笑い 飽和状態の愛を楽しむ。

          夏のおと

          夏休みの校庭で、ひとり 思いっきりブランコを漕いだら 思いのほか、空まで近かった 誰もいない体育館の屋根が 規則的に波を打って 音を消していく 光のおと 生ぬるい、昼下がりの風のおと ・・・ ボクの漕いでるブランコは 空を超えられるか? そして 音のないおとが聞こえるか? 夏を削ぎ落とすと、きっと おとさえもヒカリに変わる

          夏のおと

          エム・エイ

          強さと優しさが背中合わせで進むと 眠らない身体を手にできる。そこに、ある ひび割れた手はなんてあたたかい。 オレのエムに抱くアイデンティティ無謀な要求にさえも 太陽系の太陽とは別の、太陽のもと やさしく話しかけ、諭す。凛とした朝焼けに愛され 植物のしずくに潤されていたエム単色の世界はきっとない 眠らない身体で見えるんだ 優しいと強いのやわらかいはざま #詩 #詩人 #強さと優しさ #アイデンティティ #眠らない身体

          エム・エイ

          ガキの頃の泣き場所は 父親の胸のなか 寿司職人で白衣着て 魚と酢飯の匂いがした 無自覚の絶望を包む 白く、きれいに汚れた世界 恋しいか、ガキよ 愛おしいか、父よ 無自覚の絶望を包む 白く、きれいに汚れた世界に 薄く深くふたりは交わる 「ガキと父親」

          ガキの頃の泣き場所は 父親の胸のなか 寿司職人で白衣着て 魚と酢飯の匂いがした 無自覚の絶望を包む 白く、きれいに汚れた世界 恋しいか、ガキよ 愛おしいか、父よ 無自覚の絶望を包む 白く、きれいに汚れた世界に 薄く深くふたりは交わる 「ガキと父親」