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キンカンを放置してるアナタへ-金柑蜜煮とチョコブラウニーと-

家の庭、畑のどっか、キンカンがなってるけど使うの面倒だし…
ってなってるアナタ!いませんか?

そんなアナタに捧げます。(もちろんそうじゃ無い人も読んでね)

金柑は冬が旬と言われてますが、春まで樹上で熟したのめっちゃ美味いんで試してみてくださいね。

キンカンじゃなくて甘夏やハッサクのようなデカいのがなってるアナタはこっちを読んでね↓

先に言っておきますが、またしてもボリュームのあるnoteに仕上がってしまったのでよろしくお願いします。
5,000字と少し、大見出し小見出しを参考にどうぞ。


・無念なキンカン

今は亡き祖父はみかんを沢山育てていた。
はるみ、清美、ぽんかん、日向夏、デコポン、甘夏、ネーブル、レモン、柚子、、、様々な柑橘があった。
よくレモンの木に登ってレモンを囓ったもんだ。

色んな柑橘類が所狭しといたが、金柑ほど無念なものは無かっただろう。

取ってもお正月の鏡餅やしめ縄に乗せるが関の山、ほとんどが鳥たちの餌となっていた。
なんで育ててたんだろう…でもそういうものって意外と多いんですよね。

が、一昨年からは俺が収穫をするようになった。
どうせ食わないからといわれちゃあ貰うしかない。
たっぷりとって料理やスイーツにする。

※摘む時はトゲがあるから手袋は必須!

てな訳で、金柑の蜜煮からのチョコブラウニーまでを書きますね。
美味いから食べてよ!!作ってよ!!もったいないし!!!!

・キンカンの下処理について

・表面を綺麗に

まずはキンカンの下処理から。
最初にヘタを取ります。

写真みたいにね。指でポロポロ落としていく。
爪の間が痛くなる事もあるから、必要ならスプーンとか串とか使ってね。

ヘタがとれたら塩でする。
表面のゴミやホコリや農薬を落とすのと、皮に傷をつけて苦味を出しやすくするのが目的。
そんな大量の塩は使わないでよくて、この量なら大さじ2くらいでゴリゴリする。

・半分に切って種取り

塩ずりできたら水で流してひたすら切る。
種を取った方が食べやすいので切り方は上下分かれるように。

丸ごとで炊くやり方もあるけど、それだと種が残ってたり、種を取る手間がすんごいかかるので大量にやる場合は切るのがオススメです。

サクサク行きましょ~
このタイミングか、塩ずりするタイミングで傷んでたりするのをチェックするといい。

今回はこんな感じ。約100個。

・種取りはポジショニングが大事

種を外していく。
いい感じの串で種をほじって行くのだが、こういう単純だけど時間のかかる作業はとにかくポジショニングが大事。
最初の数個をやってみて、ボールを置く位置、使う串、ボールに張る水の量、物の高さや距離、NGなキンカンの置き場、そういう細かいとこまで決め込んでやると良い。

あとはひたすら同じ作業をする。
最初の段取り以降は頭を使わなくていいようにすると楽。
ラジオでも聴きながらやって下さい。

とにかく無心でできる作業。
俺はこういうのが好きなんだけど、そうじゃ無い人も多いみたいですね。
全然違うこと考えながらできるの良いと思うんだけどなぁ~

ここまでやったら他の料理やお菓子にも手軽に使える。
サラダとか煮物とかに使うのも良いですよ。
ま、そういう応用は後ほど。

・キンカンの蜜煮の作り方

さぁこっからは加熱していく。
下茹で、水晒し、シロップ煮、煮詰め。としていきます。

・下茹でと晒しはほどほどに

種取りが終わったら茹でる。
沸かしたお湯にグワッといれて3~7分ほど茹でる。
今回は5分。

これで大分苦味が抜ける。
ただ、切ってからなのでキンカンの酸味や旨味も抜ける。茹ですぎ注意。

茹でれたら水に晒す。
数回水を変えつつ、細かい種やゴミを流す。

ここでもさらしすぎると味が抜けるのでほどほどにね。
味見しながら、ちょっと苦いかな~くらいで止めるといい。

・砂糖で炊いていく

柑橘を皮付きで炊く時は砂糖を数回に分けて入れると良い。
と、言うのも一気にいれると皮が固くなるんです。

俺はこういう時は三回に分けていれます。

今回はグラニュー糖と三温糖のダブル使い。
砂糖の使い訳はザックリ言うと、白はアッサリ、黒はコッテリ、茶色は中間的な感じ。参考までに。

ちなみに我が家では木べらを使い分けてて、1本はおかず用、この1本は匂いが強くない物専用にしてる。
カレーと同じの使っちゃうと匂い移るけんね~

砂糖をいれて火にかけるとキンカンの水分がでてくる。
この水分で炊いていきます。

オーブンペーパーなどで落とし蓋をして弱火でフツフツ、30分くらい。

・コトコト煮詰めていく

全体に蜜が回ってきたら落とし蓋を外して煮詰めていく。
火を中火にして沸かす。ボコボコボコ
焦げやすいしムラが出来やすいのでほどほどに混ぜてね。

これくらい煮詰まったら火を消して冷まして完成。
今回は一気に大量に炊いたのと、炊く時間を長めにしたので丸が潰れてるけど、重ならない量を短時間で炊けば綺麗な形を保てる。

少量で炊いた時のは形が綺麗。

・金柑のチョコブラウニーの材料など

キンカンの蜜煮をしたら作るのがこれ、チョコブラウニー。

チョコレートの甘さと苦味がキンカンの酸味と苦味と合うんです。最高。
去年は今回の半量くらいでやったけど美味しかったから今回は倍です。

・材料と分量

30×40cmの鉄板一枚分で、キンカンは44個。
総重量は約2キロ。という一般家庭向けじゃない量のレシピなんで、必要量に合わせて調整してくださいね。
半分とか1/3とかね。

チョコレート660g
バター200g
ピーナツバター150g
グラニュー糖250g
卵6個
薄力粉300g
ココアパウダー40g

このレシピはノリと勢いでやったからかな~りテキトーです。
バターが足んなくて、余ってたピーナツバターを入れたり、卵は6個しかないけど大丈夫かな?と思ったり…

けどまぁブラウニーは意外となんとかなります。
膨らませる必要も無いし、発酵させる必要もないし、泡立てる必要も無い。
そりゃあこだわろうと思えばいくらでもこだわれるけど、おうち菓子はアバウトでいいっしょ。

・一応細かい材料の詳細
(こだわりはそんな無いんだけどね)

チョコはスイートのを560gとダークを100g
バターは有塩
ピーナツバターは粗砕きのピーナツがはいってる物
卵はS玉
ココアは純ココア

ただし!!

本気でやるなら、チョコは製菓用で、ピーナツバターじゃなくてバター、それに無塩バター、卵はグラムで計った方がいいと思う。
あと、砂糖もバターももっと多くて良い。

まぁ、細かい事は言い過ぎないようにいこう。塩気が入っててるのもまた美味い。
さて作り方。

・金柑チョコブラウニーの作り方

・まずはバターと砂糖

バターを柔らかくして滑らかに混ぜて、砂糖を合わせて更に混ぜる。

常温に置いといても良いし、湯煎でもレンチンでもいいので柔らかく粒が残らないように。
砂糖はグラニューを使ったけど、好みでやって下さい。
白の砂糖ならサッパリ、褐色の砂糖をいれるとコクがでます。

本当はバターだけでいいのだけど、今回はバター不足のためここでピーナツバターを混ぜました。ぐりぐりぐり。

・卵は一個ずつ

バターと砂糖とが混ざってきたら卵を一個ずつ入れていく。

丁寧な人なら溶いて少しずつ加えるけど、俺は一個ずつ入れては混ぜてやっちゃう。
白身が残らないようにしっかり混ぜてね。

※写真の粒々はピーナツバターに入ってた粒のピーナツです。

ピーナツバターのせいかな?ふかふかになった。

・チョコは熱しすぎないで

チョコは良いタイミングで溶かし始める。
今回はバターを溶かした直後に湯煎をした。

ただし!!火は極弱火でやってくださいね。
温度を上げすぎると分離してボソボソになるんで気をつけてね。
まぁ本気の人はこんな一気に溶かさないし、温度計を使うと思うんすけどね…

・チョコは二回に分けて混ぜていく

チョコレートが全部しっかり溶けたら混ぜていく。
一気に全部入れるのは怖いので半分ずつ。
まぁ一度に大量にこさえないなら一気にいれてもいいかも。

んで、ここでホイッパーはお役御免。
ゴムべらでしっかりこそげましょう。

・粉は軽く混ぜてからがいい

薄力粉とココアパウダーをいれて混ぜる。
ゴムべらでサックリと切るように合わせていく。
練り込まないように最低限で均一に。


粉は漉し網でふわっと入れるんだけど、網の中でザックリでいいからココアと小麦粉を混ぜてから漉すといい感じに混ざります。

ココアだけが偏ってると苦いしボソボソになっちゃうからね。
ちなみに、チョコがダークとかビターだったらココアは入れなくてもいいかも
苦味を効かせたくていれてます。

・ならして敷き詰めて

鉄板にクッキングシートを敷いて、生地を流し込んで平らにならす。
ゴムべらで良い感じにならせばOK

で、金柑を埋めていく。
今回は8×11。もっと詰めても良かったな。
炊き時間を長くしすぎた&タッパーにいれて置きすぎたのが原因で丸くないけどご愛嬌。

ちなみに鉄板は30×40cmで、中身は27×37cm
まぁ密度はお好みで。
間にクルミやピーカンナッツを挟むのも美味い。

オーブンは170℃で40分。

ちなみにコレは去年のやつ↑
クルミ入りです。

・焼きあがり&切り方

焼けました!!
ちょっと膨れますが、冷めたらしぼむんで心配ご無用。

オーブンのムラで端っこが少し焦げたけど、ここめっちゃ美味かった!!
もう全部これくらい焦がしてもいいかも!!ってくらいよかった。

というのも、蜜煮だからじっくり焦がすとキャラメルになるんですよ。
しかもカリカリ、最高だわ。

・切り方のすゝめ

常温になるまで冷ましたら冷蔵庫で冷やす。冬ならそのまま冷ましてもヨシ!
しっかり冷えてから切り分ける。

というのも、チョコやバターが入っているので冷やすと固まって切りやすいんです。
熱いうちに切ると包丁に生地がついて切りにくいしもったいない。

今回はキンカンの列ごとに切って、2連になるように切り分けて、

更に縦半分にしました。
この分量だとそれなりに厚みがあるので、縦に切るくらいが食べやすい。

もっと小さく切っても良いし、ダイス状にしてもスティック状にしても良い。

・保存のすゝめ

我が家はこういうの作るとすぐ無くなるんですが、今回はキンカンが大量にあるというのもあって一部を冷凍します。
6切れか8切れごとにラップでピッチリ包んで冷凍。

これがあれば気軽に幸せになれるし、急なお返しとかプレゼントに困らない。

ブラウニーは常温でも置いとけますが、冷蔵保存がオススメ。
1週間~10日を目安に食べきってください。
冷凍は1、2ヶ月くらいかな~

キンカンの蜜煮は煮詰め方や水加減によって違うけど、約2週間~1ヶ月くらいは持ちます。
使い切れなそうだった冷凍も出来るし、刻んでジャム代わりにしてもいいです。

・やっと落ち着いて実食

ここまで長かった。
やっと落ち着いて食べれます。

味は、最初はチョコ、噛むとキンカンの酸味と甘味、後からキンカンとチョコの苦味が一緒にきて
落ち着いた頃にピーナツの香ばしさと、バターの塩気がきて口福になる。

甘、苦、酸、塩、の4種をもってるスイーツって素敵よ。


ただ、今回はピーナツバターを入れたから口当たりが重ため。
ネチョっとはしてないけど、硬めです。
特に冷たい状態だとずっしり重ため。

でもね、重いってのは決して悪い意味じゃないんです。
冷たい状態の濃厚な味、軽く温めたサクットロッな味、その間の常温。
どれも楽しめるんよ!!
幸せか~~~

去年のはピーナツバターを使わずにバターでやったのもあって、ここまで重くなかった。
まぁ分量とか覚えてないから何が要因かは分からんけど、サクッとしてました。

もうちっと卵と小麦粉が多かったのかな~
そこら辺はお好みで調節して下さいね。

・キンカン蜜煮の美味しい食べ方色々

さ、それでも余ってるキンカン蜜煮。
どうしましょう~~~

俺のオススメはヨーグルト。
無糖のヨーグルトと合わせると美味いです。
あの甘酸っぱさとヨーグルトのクリーミーさと酸味が合うのよ。

豆を甘く炊いたのとも合うんよ~~
ナッツとかも合います。

ヨーグルトをバニラアイスにしてもいいし、

抹茶アイスにしてきな粉を合わせて和風にするのもいい。

クリームチーズと合わせるのも美味しい。
スモークサーモン×クリームチーズ×キンカンなんてしたらシャンパーニュが飲みたくなる前菜になる。
黒胡椒を効かせるのもいいですよ。

餡子と合わせるのも美味いです。
バターを少し合わせると最高。
白あんだと上品になる。

和食だと甘辛い味と合います。
鶏の肝の甘辛煮に混ぜたり、豚の照り焼きソースに混ぜたり、そういうのアリです。

うめえで~~~

ちなみに煮ないでも美味いです。
キャロットラペにしたり、マリネにしたり

塩焼きの鶏の薬味にしたりね。

・おわりに

あ~~書きすぎた。
よくこんなに読みましたね~
いつもありがとうございます。
備忘録や主張の意味もあるけど、なにより書くことで心が安らぎます。

キンカンを調理するのは大変です。
時間のかかる単純作業もあるし、それなりに手間もかかる、けれどその時間がどうか心地の良い物であれと願っております。

僕のした単純作業が この世界を回り回って
まだ出会ったことも無い人の笑い声を作ってゆく
そんな些細な生き甲斐が 日常に彩りを加える

単純作業の繰り返しでも、その先に誰かの笑顔があるかも!と思えると少しハッピーになれる。
ミスチルで一番好きな曲。綺麗な彩り。


おしまい。

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いつもありがとうございます。 書くの大好きだけどやっぱ大変だから、サポートして貰えると持続性が増します。