矢口 慧

大分県民。 海とねことカフェが好き。音楽と読書も好き。 短い小説やエッセイを書いていま…

矢口 慧

大分県民。 海とねことカフェが好き。音楽と読書も好き。 短い小説やエッセイを書いています。 Instagram、X(Twitter)もお気軽にどうぞ。

マガジン

  • 童話のようなもの

    童話や児童文学みたいなものが書きたかったのです。

  • 白昼夢

    現実のような、妄想のような、

  • 原曲、元ネタあり

    アイデアの元ネタ、原曲、モデル等が明確に存在している作品を集めました。原曲があるものは、基本的に歌詞の解釈というわけではないので、悪しからず。

  • シリーズ「あさ、ひる、ゆう」

    麻美、真日、雄大 三人の話。 シリーズと言いつつもすべて一話完結なので、お好きなものをどうぞ。

最近の記事

  • 固定された記事

改めて、自己紹介・作品紹介

改めて自己紹介と私の作品紹介を。 ※気まぐれで加筆、修正しています。 基本情報(自己紹介)・矢口 慧 ・大分県民 ・平成生まれ ・地味な社会人 ・ぽんこつ ・好きなもの、趣味  海、ねこ、カフェ、音楽、読書  YouTubeもよく観ます。  お笑いも好きです。 ・好きなアーティスト(敬称略)  レミオロメン  ピノキオピー  おだじん(小田桐仁義)  →Pia-no-jaC← ・よく観るYouTubeチャンネル  コウイチtv  僕らの別荘  東京03、男性ブランコ

    • 気候には左右されないタイプだと思っていたけれど、最近のこの疲れはどうも気温差が激しいせいな気がしてきた。早く半袖で過ごしたいぜ。

      • ダイエットのためストレッチ等の動画を検索していたら、ケンタッキーの広告が流れてきた。この鬼畜スマホめ…

        • ショートショート:オバケレインコート

          黒猫のつぶちゃんは、工藤さんちの車庫で雨宿りをしていました。 工藤さんの家には、ケンスケという茶色い犬がいます。 あいつ、今日はさすがに家にいるのかな。 つぶちゃんは雨音を聞きながらそんなことを考えていました。 ざあざあ ぱらぱら わん 雨音の隙間からケンスケの声がしました。つぶちゃんはじっと耳を澄ませます。 わん タッタッタッ ケンスケ、待って わんわん やっぱり。 ケンスケと工藤さんの声、そして足音です。 だんだん影が見えてきました。 「うわあ!」 近付いて

        • 固定された記事

        改めて、自己紹介・作品紹介

        • 気候には左右されないタイプだと思っていたけれど、最近のこの疲れはどうも気温差が激しいせいな気がしてきた。早く半袖で過ごしたいぜ。

        • ダイエットのためストレッチ等の動画を検索していたら、ケンタッキーの広告が流れてきた。この鬼畜スマホめ…

        • ショートショート:オバケレインコート

        マガジン

        • 童話のようなもの
          21本
        • 白昼夢
          6本
        • 原曲、元ネタあり
          15本
        • シリーズ「あさ、ひる、ゆう」
          7本

        記事

          超短編小説:僕のハル

           見渡す限り、人の群れ。黒スーツ、黒スーツ、黒スーツ。初々しい、緊張した面持ち。会場への列はぬるぬると進む。 「私、法学部です。何学部ですか?」 「医学部です」 「えっ、すごい」 「すごくないですよ。法学部だったら、キャンパス、違いますね」  そんな短い、続かぬ会話がちらほらと。  そして、それを押しのけるかのような声がいたるところで響いている。 「テニスサークル!どうですか!初心者も歓迎です!」  そりゃそうだ、テニスなんて誰もやってないんだから。 「ラグビー部です!

          超短編小説:僕のハル

          今週は桜が咲き始めたと思ったら大雨、でも案外まだ散ってはいないみたい。お花見行きたいですな。 写真は少し前に撮った桜。

          今週は桜が咲き始めたと思ったら大雨、でも案外まだ散ってはいないみたい。お花見行きたいですな。 写真は少し前に撮った桜。

          最近、書けていない。というか浮かばない。仕方ない、年度末の忙しさと迫る年度はじめの準備のせい、と割り切ってみる。 仕事に生きるつもりはないが、生活の一部には変わりないから。言い訳ですけども。

          最近、書けていない。というか浮かばない。仕方ない、年度末の忙しさと迫る年度はじめの準備のせい、と割り切ってみる。 仕事に生きるつもりはないが、生活の一部には変わりないから。言い訳ですけども。

          つぶやき以上エッセイ未満:りんごの呪い

           エッセイにするほどの文字数もないけれど、140字ではおさまらないかもしれない。そんなこんなで放置してきた思考のあれこれを、ここで成仏するだけの内容です。閲覧注意。 ↓第一弾 りんごの呪い  先日、スマホを変えた。長らくAndroidユーザーだったが、仕事でiPadを使うこともあり、ついにiPhoneデビューをした。  iPadを買ったときの「Apple製品をひとつ買うと、全部Appleに揃えたくなりますよ」という店員さんの笑顔を思い出す。あのときは、そんなことに屈しない

          つぶやき以上エッセイ未満:りんごの呪い

          ショートショート:満月ガスとバス

          こんばんは。今宵は満月ですね。 ご存知ですか?こんな夜にだけ走る、バスのこと。満月の光からできたガスで走る、不思議なバス。 行き先? それは、どこへでも。 あなたの望む場所であれば、どんなところでもきっと導いてくれますよ。 でも気をつけて。 満月のガスは、優しいガス。強いエネルギーではないのです。だからバスは、ゆっくりゆっくり進みます。あの夜空のなかを。 そして、夜明けと共にバスは止まる。 バスが走るのは片道だけ。帰ってくるのは…。 ああ、あれが見えますか。夜空を走って

          ショートショート:満月ガスとバス

          ショートショート:三日月ファストパス

          三日月ファストパスは売り切れていた。 乗ってしまえば宇宙までひとっとび。一瞬の、孤独な旅。あまりの速さに、事故は絶えない。黒い噂の多い民間企業が開発した宇宙船のチケット。 『速さに耐えられず、宇宙船ごとバラバラになる可能性があります…』 そんな内容の同意書にも、判をおしたのに。そもそも、それが本望なのに。 「あのう、一般的なチケットならありますが」 受付の青年がおずおずと言った。悪名高い企業の人間にしては、いやに控えめだ。 「一般的って?」 「およそ一週間かけて、

          ショートショート:三日月ファストパス

          白昼夢:一方的な愛

           どうも、折りたたみ傘です。色は黒、持ち手も黒。UVカットの機能があるので、夏場は日傘としてと使えます。今は、ご主人のバッグのなか。  時刻は午後六時を少し過ぎたところ。昼間はお日さまが見えていましたが、今はぶ厚い雲が空を覆っています。ほら、今にも…、と思っていると案の定、ぽつり、ぽつり、と始まりました。  やっぱり。やっぱり。  だってご主人、今朝、ため息をつきながら私をバッグに詰め込んだんですもの。  ご主人はマメな性格で、毎朝の天気予報チェックは欠かせません。私も靴

          白昼夢:一方的な愛

          ショートショート:突然の猫ミーム

          昔むかしの話で御座います。 時は令和の初め。この国で奇妙なものが流行りました。 猫が踊ったり、説教したり、頭を抱えたり。猫の動画を使って、自身の体験を面白可笑しく紹介していたようです。 猫が好きなお国柄ですから、そういうものも流行るでしょうし、皆一過性のブームだろうと悟りつつも楽しんでいました。 そのうち「我々、ネット民の味方ですよッ」とでも言いたげな企業がテレビCMに取り入れたことから人々は急に興ざめして、流行りも下火になってゆくと思われました。 しかし。 落ち着いた

          ショートショート:突然の猫ミーム

          超短編小説:夢を見ていた。

           ショッピングモールの不自然な空間に何があったのか思い出したのは、買い物を終えて店を出てからだった。  あそこには昨日まで、雛人形が飾ってあったのだ。まだ三月の四日だが、もう片付けたのか。頭に浮かぶあの空間が寂しい。 「私ね、雛人形はできるだけ立派なのを飾りたいの」  昨日までの記憶と紐付けられたのか、もっと昔の記憶が蘇ってきた。あの子の屈託のない笑顔と明るい声。 「もし私たちの子どもが女の子だったら、絶対に毎年飾ろうね」  大学生の頃付き合っていた恋人は、そんなことを恥ず

          超短編小説:夢を見ていた。

          すれ違った高校生の胸に、花が飾られていた。卒業式だったのか。 卒業、おめでとう。素敵な旅を。

          すれ違った高校生の胸に、花が飾られていた。卒業式だったのか。 卒業、おめでとう。素敵な旅を。

          超短編小説:うるうる

           よく晴れた昼間のこと。お日様は照っているが、どうにも寒い。家を抜け出した三毛猫のフランソワは、ぴょんとお隣の塀に飛び乗った。 「ごきげんよう!フランソワ!」  塀の下から、明るい声が聞こえる。声の主は、お隣に住む大きな白い犬のマリィだ。 「ごきげんよう、マリィ」  フランソワはひょいと塀から飛び降りると、マリィにくっついた。案の定、マリィの白いもふもふした毛は暖かい。 「くすぐったいじゃない」  マリィはくすくす笑うが、フランソワはお構いなし。暖まることが最優先だ。 「ね、

          超短編小説:うるうる

          ショートショート:洞窟の奥はお子様ランチ

          ハンバーグ。エビフライ。唐揚げ。ナポリタン。チキンライスに刺さった旗。ポテト。プリン。おもちゃが入っているであろう、ピンクの袋。 「これって…」 体調が悪い王様に命じられ、力を授けるというドラゴンルビーを探す勇者たち。命懸けで見つけたのだが…。 洞窟の奥は、お子様ランチ。 「どうする?」 「一応、持って帰る?」 そして、王様のお城。 「え…?」 案の定、困惑している王様。 「これしかなくて」 「でもこれ、」 「わんちゃんこれがドラゴンルビーかもです」 「王にワンチャ

          ショートショート:洞窟の奥はお子様ランチ