死ぬことすら出来ない辛さ 24 〜足浴と掃除
清拭で使ったタオルや脱いだ衣類は洗濯してね。
洗剤や柔軟剤は洗濯機の近くにあるでしょう。
柔軟剤は多めに入れて構わないわ。
終わったら足浴をお願い。
タライの様な大きくて平べったい洗面器があるからそれにお湯を入れて持って来て。
膝の下に大きなクッションを入れて膝を立てる。
ベッドが濡れないように、荷物置きに使ったシートを敷いてね。
ただのお湯なんてつまらないし、楽しくないから好きな入浴剤を入れて香りを楽しむ。
足浴と好きな香りのダブルでリフレッシュ。
準備が出来たらお湯の中に足をドボン。
お湯の中で足のマッサージをお願い。
「 踵は赤くなってない? 」
「 大丈夫ですよ 」
踵も褥瘡になりやすいから気になるの。
洗わなくてもお湯に入れてマッサージをするだけで十分。
歩かないし、汗はかかないからそこまで汚れてはいないはず。
10分くらい浸かったら足を出して、水滴が無いように拭いてね。
もちろん最後はクリームよ。
厚手のもこもこ靴下を履いて保温。
お湯とか使った物を片付けたら終わり。
あ、もちろんシーツや衣類はまたシワのない様に整えてね。
片付けが終わったら掃除をお願い。
リビングとここ、廊下とトイレ。
私はトイレを使わないけど、私が出来ないことをやってくれるのはありがたい。
テーブルを拭いて、床の掃除機がけ。
ソファーはコロコロで。
バリアフリーの家だからルンバ買おうかなって思ったけど、ヘルパーさんがやってくれるから必要無かった。
私はベッド上にいるからベッド周りを綺麗にしてね。
掃除機の音はうるさいけれど、綺麗になるから我慢我慢。
夫は嫌な顔するけどヘルパーさんはしないからあれこれ頼みやすい。
廊下を掃除している時は呼んでも掃除機の音で聞こえないから、姿勢を整えてもらったり、必要なら吸引をしてからやってもらう。
急に吸引お願いって言っても数分は気付いてもらえないし、苦しい思いはしたくない。
まぁ、年がら年中「 あー、あー 」って発声してるから、声が聞こえなくなればおかしいって思うでしょう。
・・・たぶん。
そろそろ夕方の点滴の時間になるわ。
背中に湿布を貼っても痛みは変わらないのよね。
貼らなければ更に痛いし。
看護師に居てもらいたくないから点滴だけやったらさっさと帰ってくれないかな。
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