日本の立場や各国の主張には矛盾がある。

➀各国の立場

　　　ウクライナ戦争　　　　中東戦争

日本　　ウクライナ側　　　　中立

欧米　　ウクライナ側　　　　イスラエル側

インド　　ロシア側　　　　　イスラエル側

中国　　　ロシア側　　　　　中立の振り

日本はアラブ諸国から資源を輸入しているので、中東では中立が国益。ロシアからも輸入はしているが依存度が低いから、ウクライナ戦争ではウクライナ側。だが、第三次世界大戦になってしまった場合、果たして、このようなスタンスを採ることは可能だろうか？サウジアラビアもエジプトもBRICsに加盟したわけで、アラブは基本、向こう側の国である。

インドはヒンズー史上主義でパキスタンとの問題もあるから、イスラム側には立たない。しかし、ロシアとは友好関係を維持していて、BRICsの主たるメンバーだ。インドは第三次世界大戦になった場合、どちら側になるか、微妙である。

➁中東と台湾

イスラエルはパレスチナ人の領土を奪ってもよいが、中国が台湾を併合してはいけないという論理は、どのように合理化できるだろうか。

パレスチナ国家を認めていない国は少ない。現在、130以上の国がパレスチナ国を承認しており、イスラエルがパレスチナの領土を自国に組み入れると、それらの国からは侵略に見える。

一方、台湾を国として承認しているのは13ヶ国しかない。

イスラエルはパレスチナを国として承認していないから併合してもよいが、中国は台湾を国として承認していなくても併合してはいけない理由は、どのように説明するのか？

➂ウクライナと台湾

ウクライナが負けると台湾がやられるという主張がなされているが、これはウクライナ戦争が終結するまで中国が待っていることを前提にしている。
ウクライナが勝利する状態とはロシアがウクライナ全土から撤退することを意味するだろうから、それには時間がかかる。中東戦争が長期化した場合、3ヶ所で米国は対応困難と中国が判断して、台湾攻撃に踏み切る方が、可能性が高い。

➃まだ中東戦争が長期化するかどうか不明であるが、現時点での疑問点を書いてみた。

お読みいただき、ありがとうございました。