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2023年上半期。こんなにも「文章」――もとい、「書くこと」に向き合うことになるとは思っていませんでした。
すっかりnoteではご無沙汰してしまいました、玄川阿紀です。noteが本拠地なのに……! 1ヶ月に1回は実りのある記事を更新しようと頑張っていたのに……!!
2023年1月から文章力を鍛える教室に通い、卒業すると同時にライターとして仕事を再開。この数ヶ月、ありがたいことに呼吸もままならな
長編小説の執筆に役立ったものリスト🖋️
小説投稿サイト「エブリスタ」に長編小説『0組の机にポエム書いてるの私です!』を応募しました!✨
※元々noteに掲載していた小説を大幅改稿してアップしています。
この記事の本題に入る前に、少しだけ小説の宣伝をさせてください🙏💕
『0組の机にポエム書いてるの私です!』
ポエマー女子高生、あざとかわいい系イケメンに秘密がバレて溺愛される。
【📚STORY📚】
目立たないようにひっそりと
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第14話(最終話)
「2年3組、1年間お疲れ様でした! かんっぱーい!!」
「かんぱーいっ!!」
もんじゃ屋『よしこ』に、2年3組の生徒一同が集結していた。木村の音頭に合わせて、ジュースの入ったグラスをカチンとぶつけ合う。2年3組最後の“打ち上げ”が幕を開けた。
もんじゃ屋『よしこ』は、桂冠高校の最寄り駅付近、学校側の出口とは反対の出口を、真っ直ぐ20分ほど歩いた線路沿いに位置している。文化祭や体育祭の打ち上
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第13話
シンデレラみたい。
清水坂を駆け下りていく央の後ろ姿を、悠日は呆然と眺めていた。お城から去っていくシンデレラを見送る王子様って、こんな気持ちなのかな。追いかけたいけど、追いかけてもどうにもならないことはわかっていて、黙って見送るしかない――……みたいな。――って、シンデレラは王子様にキレて帰っていったんじゃないか。
「悠日のバカ! アホ! ドジ!!」
悠日に罵声を飛ばして、郁が横を通り
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第12話
桂冠高校の修学旅行は、2学年の3学期、2月末に行われる。
年度によって行き先は異なるものの、たいてい沖縄に向かうことが多い。しかし、央たちの学年は、生徒投票の結果、関西地方に決定していた。学年の教師たちに「沖縄よりも関西のほうが近くて交通費が浮く。そのぶんいいホテルに泊まっておいしい料理を食べよう」と、多くの生徒がそそのかされたからだ。古文や漢文、日本史を担当する教師が多く、単純に彼らが沖縄
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第11話
「ねぇ央。それ、悠日くんにあげるの?」
2月13日の夜、央は夕飯の食器を片づけたキッチンで、いそいそとお菓子づくりに励んでいた。直子と暮らし始めてから、料理は生活に困らない程度にできるようになったけれど、お菓子づくりは初めての経験である。
リビングから直子の声が聞こえて、央は手を止めた。卵と牛乳を入れたボウルに、ブラウニーミックスを注いている最中だった。学校の帰り道、駅ビルに入っている無印
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第10話
「ねぇ、央ちゃん。進路希望調査用紙、なんて書いた?」
窓際の列の前から3番目の机で、ガリガリと日直日誌を書いていた央の手が止まった。ハッと顔を上げると、いつの間にか前の席に悠日が座っている。窓に背をもたれながら、右手に持った進路希望調査用紙をひらひらと空中に漂わせていた。
放課後の教室は、央と悠日の二人きりだった。暖房がついている教室はぬくぬくと温かい。窓の向こうの空には、重たい曇が立ちこ
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第9話
「あ~~なんっっか違う」
桂冠高校最寄り駅付近にあるカラオケボックスでは、2年3組のクリスマスパーティーが行われていた。本日は2学期の終業式。学校も午前中で終わるし、職員会議が重なっているから部活もオフだ。木村が企画したクリスマスパーティーには、クラスの生徒のほとんどが参加していた。
歌詞を映した大きなディスプレイの横で、木村が野球部の連中と恋ダンスを踊っている。木村は、丸刈りを原則として
「0組の机にポエム書いてるの私です。」第8話
16時19分、新幹線は予定通り金沢駅に到着した。
悠日はInstagramのDMを開いた。夏目先生からのメッセージが届いている。
「兼六園口の鼓門の下にいます」
いよいよ、2年ぶりに央と夏目先生が再会を果たす。悠日ですら口から心臓が飛び出そうなほど緊張しているのだから、央の緊張はいかほどのものだろう。横目で央の様子をうかがう。しかし、いつものツンとした表情からは、残念ながら何も読み取る