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シナリオセンター研修科課題「別れの一瞬」、俺はこんな風に書いたぞー。(シナリオ教室掲載脚本)

よよいのよ!

今回で一瞬シリーズが最後。最後は「別れの一瞬」

目次
1.読む
2.「別れの一瞬」とは
3.先生の評価はこんな感じ
4.月刊シナリオ教室掲載へ
5.好きなとこ


1.読む

題名 ドント・ルック・バック
人物 前田博己(17)高校生
   長谷川翔太(17)高校生
   鈴木恵美(17)長谷川の彼女
   生徒1
   生徒2


2.「別れの一瞬」とは

男女の話でなくても構いませんが、ペットとの別れとかではなく、人間同士の別れにして、その瞬間を描きます。


3.先生の評価はこんな感じ

・前田と長谷川。親友であり恋のライバル。高校生らしい恋愛に対する向き合い方がリアルで良く描けてます。
テンポあるセリフであきさせませんね。
・前田の押し殺していた感情がラストで爆発した様です。但し、長谷川との会話の中で友人思いのふりをしているが内心おだやかではない、納得できない。そんな仕草や動作を映像で描いてください。もっとよくなります。
・ときに優しは人を苦しめる。そんなテーマ性のある面白い作品になりました。
・"別れの一瞬"アイデアがありますが、友人との(友情)別れに絞ったほうがいいですね。(恋愛)で彼女との話もありますが、副主人公が長谷川なので友情で描いてくださいね。

相変わらず褒められているセリフ回し。


4.月刊シナリオ教室掲載へ

月刊シナリオ教室というのは、シナセンが発行している雑誌で、テレビ局のプロデューサーとか、映像関係の人たちなんかが購読しているんだそうです。脚本読むのが好きな人にはおすすめしますね、本屋じゃ手に入らないので購読してくだせえ。あとは知らね。シナセンに在籍してると毎月もらえます。

生徒の課題が良かったりするとこの雑誌に掲載されるのです。そしてありがたいことにこの「ドント・ルック・バック」は載せる価値ありと先生が推薦してくださり、ありがたいこと(二度繰り返す)にシナリオ教室掲載デビューを果たすことができました。(2016年11月号)

ね、載ってるでしょ!

読む

▶講評

彼女と別れた主人公の未練。
時代の背景は変わっても心はいつの時代も変わらないものですね。未練を断ち切りたいけど断ち切れない、主人公の苦悩がよく描かれてます。
チケットを破るか否か悩み、そして、破って去るシーンの映像は上手ですね。友情も時には厳しい決断をしなければならない。そんなテーマ性も感じる作品です。

▶どういうところを直したか

掲載にあたって脚本の直しが必要となり、先生に言われたのは「もっとわざとらしく、テレビドラマを意識してみて」ということでした。

深く考えても分かんねーことはどうせ分かんないし、言われたとおりに直すことにした俺はペケを食らっては直し、食らっては直しと繰り返していたら最終的に4回ほど脚本を直すことになり掲載OKとなったわけです。なので最初のとすこぶる違うところがいくつか見受けられますね。

4ページ

長谷川コンビニ端への灰皿へと歩き出そうとすると前田に胸ぐらを掴まれる。

6ページ

前田「で、もうアモーレ? アヒージョアモーレかましちゃってるわけ」

いわゆるテレビドラマっぽさがある。この頃長友の恋愛報道でアモーレって言葉が流行っていたので使ったんよ。

別れの一瞬をより「友情」との決別の方に絞るべきと言われたので、意識して直しました。10ページ通して一直線な感じがありますよね。2本続けて読んでみると分かりやすい。

最後のシーンが「一瞬」になるのですが、電車が通る伏線?みたいなのことを8ページの

跨線橋の下を電車が通る。
前田立ち去る

ちょいテクニックみたいなやつですね。脚本家たるもの「映像化前提」で書くのは当たり前なので、より自然に、よりかっこよくみたいなことを考えると、8ページに電車を登場させるのはこの世の常でした。

直しから雑誌掲載までは確か2,3ヶ月あって、掲載された頃にはもう研修科を修了していました。なので以降の課題はここまでテクいことやれなかったような気がする。けどこの直しの時の学びの多さたるやすごかったな。恩師松本先生には感謝の正拳突きを送りたいです👊😍👊


5.好きなとこ

・前田がダサいのが好き
「思い切り突き放してくれよ!」とか、投げたCDが割れないとか、その後の「ふざけんなよ・・・割れろよ!ふざけんじゃねぇ!割れろ!」とか、恵美ちゃんの鍵垢フォローしてるとか(どうやったのか知らないけど)、胸ぐらつかんどいて殴れないとか、ダサいのが最高にかっこよくて好きなんだ。

・ドント・ルック・バックというタイトルが好き
Oasis - Don't Look Back In Anger からちょうだいしたんです。前に進むんだ前田。君は大丈夫だ。

・跨線橋が好き(掲載された方)
若者、友情決別、女も絡んでる、この3つが揃ったらそりゃ跨線橋でやらせるしかないっしょ。ってのは今思いついたことですが、映像的に「別れ」をかましたいなと考えた時に、橋ってのは向こうとこっちとでなんか別れっぽくねみたいなことは考えてました。

・薄着の恵美が出てくるのが好き(掲載された方)
こういうことが出来るのが脚本家の特権なんだろうなとこの時思いました。最高。俺頑張る。

・よつのは高校という名前が好き
四つ葉のクローバーには希望という意味合いもあるそうで、そんなところで希望のない状態に陥ってしまっている前田が好きでたまりません。前に進むんだ前田。君は大丈夫だ。


以上です。いかがだったでしょうか。いつもより長くなってしまいましたが課題「一瞬の別れ」の読み直しでした。

読んでくださっている方には感謝の気持ちでいっぱいです。今回で課題が19おわりましたー。ラストスパートも毎日更新頑張りたい所存でございます。

ではまた次回!

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