記事一覧
第三話:転職の街へ行こう!
ひどい目にあった魔王軍イケメン集会から三日。私はミナの部屋に呼ばれていた。
なんでも「私の部屋でお茶会しましょ!」とのことで最初は却下したのだが――。
「それなら、私の水晶玉で勇者様を眺めながらお茶会しましょう?」
という言葉にあっさりつられたのである。
「ミナ、入るよー」
ミナの部屋は相変わらずでかい。庭には馬もグリフォンもいる。
庭で動物? 魔物? と遊んでいたミナが笑顔でこちらにや
第二話:魔王軍イケメン大集会
「んー、くぅくぅ……むにゃ、勇者様ー、えへへ……むにゃ……」
私は元女子高生、現魔王の娘? ルナマリア。
今は無駄にでかいけど寝心地のよいベッドで勇者様の幸せな夢を見ている。
ああ、勇者様尊い。どうか私を救い出して……あ、そんな、手を――。
「あん、ルナ様ってば大胆……!」
えっ!?!?
なんか声が勇者様と違う! なんだこの柔らかい感触は、夢、じゃない!?
私が驚いて目を開くと、私の隣
第一話:魔王の娘になりまして!
身体が軽い、心地良い。まるで海の中を漂っているみたい。
すべてが溶け出して大きな何かとひとつになっていく不思議な感覚。
とっても幸せな時間、ずっと続けばいいのに――。
でも、起きなきゃ、学校、学校が……。
「はっ!? 学校! 遅刻!? って、アレ?」
目覚めた私はまったく知らない空間でベッドから身を起こしていた。
そもそもうちは布団だ、こんな大きなベッドなんてない。
天蓋までついてい