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【詩】秋

どこかで焚火をしているような
ちょっと空気が焦げたような匂いが
風と一緒にかすかに流れてくる

秋はちょっと苦手だった
涼しくなりつつ寂し気な感じが物悲しくて
人の心に触れたくなる

でもこれは
大人になった私の秋の感じ方
紅葉に目は行っても
落ち葉なんてずっと見ていなかった

子どもが小さい頃は
一緒に落ち葉を拾い集めた
しだいに自分の方が夢中になって
きれいな落ち葉を並べて嬉しくなった

どんぐりだって何十年ぶりに拾っただろう
子どもと一緒に歩く秋は
大人の目線とちょっと違う

子どもと一緒に
外で食べる焼き芋の味も
初めて食べたものみたいな感動があった

季節はともに過ごす人と
一緒に感じるもの
寂しかった秋は
今では暖かい秋になった

©2023 alice hanasaki

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