夜といつまでも 最終話
「まひる、僕はね強く生きたいと思う」
そう言ってヨルはネクタイを緩める。電車は終点へ。たどり着いたのは見知らぬ海辺の街だった。
「この写真と同じだ」
ヨルは胸元から一枚の古びたポストカードを出した。
「父さんも母さんも僕の過去を語らない。ただ昔一回だけ小さな頃この街に住んでいたんだよ、って教えてくれたんだ」
それでもそこはヨルと僕にとっては知らない景色で、これからどこに行こうかと半ば途方に暮れていた。
その時だ、白バイの警察官とすれ違う。ブレーキをかけた白バイ。
「君、学校は