映画『トイレット』
トイレットという映画を見た。
とにかくシュールで面白い
そう勧められたのだが、その通りだった。
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日本人の祖母(もたいまさこ)は、海外で母を亡くした孫達と暮らす。もちろん祖母だけ日本人だ。
科学者の長男、レイ
精神疾患で引きこもりの次男、モーリー
パンクな大学生の次女、リサ
母を亡くしてから祖母が一言も喋らないので
孫3人が呆れ果て、どうしようかというところで長男がある発見をする。それは、「祖母が朝トイレから出ると必ず大きな溜息をつく」というもの。
他のふたりは特に気にならなかったが、長男だけ異様に気になっている。
その溜息の謎をめぐって様々なストーリーが巻き起こる…というようなストーリーです。
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初めは黙りこくった祖母にお手上げ状態だった孫たちも、少しずつ祖母に歩み寄り徐々に仲良くなってゆく。
次女リサは新たな趣味を見つけ、恋に趣味にと忙しく暮らす。
精神疾患の次男モーリーは突如 花柄のスカートを作り、履き、得意のピアノを再開。
ここで少し思い出した本がある。
**「 モリオ 」 **
4年ほど前に母からこの本を譲り受け、もう3回はじっくり読み通した。それくらいお気に入りだ。
表紙に描かれている男性も布を買いに行き、自分用に花柄のスカートを作り履く。
この本とそっくりな部分が映画の中にあり、とても驚いた。次男モーリーは表紙の男性と顔もそっくりなのだ。
そこでちょっと調べてみたが、やはり映画『トイレット』の原案は『モリオ』らしい。
この写真を見ただけで誰がモーリーかお分かりだろう。
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結局 祖母が一言も話さないまま終盤を迎え、このまま終わるのか?と思ったところで最後に一言だけ話す。
それは精神疾患の次男モーリーが舞台(!!)で緊張してうずくまってしまったところ。
「Morley, cool . 」 👍
『お前の方がクールだよ!!祖母!!』
と叫びたくなるようなシーン。
そしていよいよクライマックス。
終わり方がなんともこの作品らしいというか。シュールであった…。
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作品の中でとても印象に残ったシーンがある。それは次男モーリーがスカートを初めて履いた時。
長男レイ「そのスカートは?」
次男モーリー「あぁこれ?ママのミシンで縫った」
レイ「そうじゃない、なぜスカートを履いているんだ?」
モーリー「なぜって…理由はないよ。
ピアノを弾きたいから、弾く。
スカートを履きたいから、履く。
欲求に理由を求めるのは無意味だ。」
かっこいい。
多分それだけじゃないんだけど、印象に残っている。
何故だかはわからない。
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