見出し画像

赤ちゃんが歩くのは、世界が広がって見たいものがいっぱいできるから

ウサギ仙人(ウ仙)から赤ちゃんの発達について学んでいた亀子であったが、

2歳まで歩けなかったバスケの神様

亀子「友人の赤ちゃんがまだ歩き始めないと相談があったのですが・・・」

ウ仙「その子は生後いくつになるんじゃ?」

亀子「2歳近くになりますね」

ウ仙「それはちょっと気になるのぅ」

亀子「『マイケルジョーダンは2歳まで歩けなかった』と聞きましたから、むしろ大物になるかと・・・」

ウ仙「だからと言って『2歳まで歩けなかった子はみんなバスケの神様になれる』とは違うじゃろ。マイケル・ジョーダンは歩けなかったのではなく、2歳までハイハイが大好きすぎて、腕も下半身もかなり鍛えられていたという話じゃしな」

亀子「友人の子は大丈夫なんでしょうか?」

一つの目安は1歳6か月まで歩けるかどうか

ウ仙「一般的に1歳6か月までに歩き始めるのが目安と言われとるんじゃよ」

亀子「じゃどうして友人の子はまだ歩けないんでしょうかね?」

ウ仙「前回も言った通り、赤ちゃんは最初に保護者探しをするんじゃな」

亀子「保護者探しのために歩き始めるんですか?」

ウ仙「『母をたずねて三千里』じゃないから、そうではなくてな」

亀子「マルコ懐かしいですね」

保護者を見るのに、首が動き、寝返りをうつようになる

ウ仙「生まれて最初の頃は寝たきりじゃろ?」

亀子「死ぬ前の老人と同じですよね」

ウ仙「あおむけでずっと上を見ておるんじゃが、保護者の声がすると、そっちに顔を向けたくなるんじゃ。だから首がすわって、横に可動するようになる」

亀子「生まれて3か月くらいで首がすわりますものね」

ウ仙「真横に保護者がいればよいが、頭の上方向から声が聞こえてくると、横動きだけでは対応できん。だから寝返りをうって、うつぶせになって、頭の上方向を見れるようにするんじゃよ」

亀子「たしかに5か月から半年くらいで寝返りをうちますね」

自分の視界を広げるために、座って、ハイハイを始める

ウ仙「首を横可動、寝返りをうって、見える範囲に保護者がいないと不安になるんじゃ。視界をもっと広げるために、高さが必要となる。だからお座りを始めるんじゃ」

亀子「お座りは6~8か月くらいですかね」

ウ仙「その頃になると、保護者探しが完了して、自分の視界に入ってくるいろんなものに興味を持つんじゃ」

亀子「近くにある物を手に取って、なんでも口に入れようとしますね」

ウ仙「それは、視神経より口内神経のほうが発達しているので、目ではなく口の中の神経を使って物を認識しようとしているんじゃ」

亀子「軟体動物みたいですね」

ウ仙「座って手の届く範囲より外に興味ある物があると、上体を伸ばしてそれを取ろうとするんじゃ。その時にハイハイを覚える」

亀子「8か月過ぎからハイハイしましたね」

自分より高いところにあるものを取るのに、伝え歩きを始めて、歩けるようになる

ウ仙「これで動く範囲が広がるんじゃが、平面的な広さじゃろ。自分の頭より高いところに物があると、立体的な高さが必要になる。だから壁を伝って立ち歩くようになるんじゃ」

亀子「すごいですね。興味や視野の広がりで動きが決まるんですね」

ウ仙「伝え歩きを繰り返しているうちに、歩けるようになるんじゃよ」

亀子「そういうことだったんですか」

歩くのが遅いのは、外の世界の認識が遅い

ウ仙「だから歩けないというのは、外の世界に興味を持てていないということなんじゃ」

亀子「友人の子が歩けない原因はそこにあるんですね」

ウ仙「外の世界に興味を持てない原因はいろいろあるので、また別の機会に話そう」

亀子「よろしくお願いします」

こうして亀子のレベルが上がった。
『二足歩行』の術を覚えた(つづく)


この記事が参加している募集

子どもに教えられたこと

子どもの成長記録

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?