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モノを買っても『コト消費』になる時代

 日経電子版の記事【シェア社会の消費者行動 「売却」で評価変わる】は、一読、目から鱗のリポートです。



 この記事を読むまでは、単純に、『コト消費』が進行すると、新品が売れなくなる、と漠然と思っていたのですが、必ずしもそうではないようなのです。それは――

 シェアリングで再販売することを前提に新品を買えば、実質的には、『所有』ではなく『利用』の『コト消費』となる。それどころか、それなりの価格で売ることを前提にしているので、高価格品が売れるようになる。

 ――という構造です。



 このような消費行動がある程度一般化してくるのならば、様々な事が指摘できそうです――

▶新品を買って一定期間利用した後再販売する
『消費行動』

(1)再販売が可能なモノは、企業によって『コト消費』が提供されて
  いなくても、ユーザー自らの意思で『モノ消費』から『コト消費』に
  転換
できる。

(2)再販売が可能なシェアリングのシステムが充実すれば、高額な
  新商品が売れるように
なる。

(3)一口にシェアリングのユーザーと言っても、新品を買って売る
  『新品シェアリング』と最初から中古を買う『中古シェアリング』の
  2種類のユーザーがいる
(あるいは、使い分け)。

(4)再販売を前提としたシェア社会は、モノを大切にする社会

(5)モノが再販売され続ける為には、そのモノがアップデートされ続けて
  価値を持続していく必要が
ある。



 シェア社会とは、『モノ消費』と『コト消費』の境界があいまいになり、アップデートするモノの持続可能な利用が体験価値となる社会なのかも知れません。



#COMEMO #NIKKEI

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