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月刊ムーから見る、長年愛され続ける秘訣?

以前にも書いたかも知れないけれど、『月刊ムー』が絶対に廃刊にならないのは、主な読者層が中学一年の男子だからだそうだ。
中学一年生が二年生になってムーを手放しても、小学六年生が中学一年生になってムーを手にする。だから新中学一年生がいる限りムーは消滅しないのだとか。トコロテン方式なんだ。
「来月、地球消滅か?」的な記事を書こうが、来月必ずムーは発売されるのだ。
ようするに学習塾に近いんだ。
そう言えば学年誌なんてものもあったな。『中学一年コース』とか。まだあるのかな?

これと同じ原理でサリンジャーの『ライ麦畑でつかまえて』も売れ続けているのだと思う。
まあ、古本なり譲渡なりで売上は下がって入るだろうが、悩める若者がいる限り、絶対に世界で一番読まれている小説のうちの一つであり続けているのだと思う。

三島由紀夫にしろ大江健三郎にしろ、尾崎豊にしろどこぞのパンクロックにしろ、アンディ・ウォーホルにしろバスキアにしろ、どこかの年齢層に刺さって、その年齢層が歳を取って飽きても、また下の年齢層が歳を取って追いついてくる。

おそらく『となりのトトロ』をはじめとする宮崎アニメもそうなんだろうと思う。
長年愛され続けるってそいういうことなんだろうな。

なんてことを『窓ぎわのトットちゃん』の映画化に際して思っていた。

付け加えると、三島由紀夫と大江健三郎は思想こそ左右の違いはあるけれど、「青春左翼」という意味では同じだと思う。
ちなみに「青春右翼」はあだち充あたりだろう。