退職の練習㉝美術教師、読書会に参加する💛
教師って、なんというか、どこの学校に行っても、一介の公務員にすぎない。それは、自分で決められない否応なしの転勤やら、何やら、自分で選んだのではない勤務先。まあ、地元との癒着とかそんなことが起こらないためのシステムなのだろうが、いつの頃からか、それがサバサバするな、というよりは、なんか寂しいなと思うようになった。
所詮、教職員は、駒にすぎないっていうのかな。
どこの職場にも思い入れが無いように、過ごすみたいなことが自分の習慣になった。
しかし、自分の最後の職場は、人生2度目。
2回、同じ学校に来るってなんだろう?
それって、縁があるってことじゃないのかな。
しかも、自分はその職場で一度目。学年を組んでいたのだが、図書部に転属。校歌にある「叡智の瞳」っていう図書通信を作っていた。
その通信を作ることが大好きで、その後転勤した学校の校歌に「英知の瞳」って言葉を発見して、同じ名前の生徒指導通信を作っていた。
その次の学校でも、校歌に「叡智」ってあるのを発見して、「叡智の瞳」という図書通信を作り続けた。
そしてまた、同じ職場に戻ってきた。
この学校で通信を作るならば、「叡智の瞳」でしょう、と私は提案した。主任は、それは、図書部の通信の名前だから、と言う。
そうか、私がいた時代の図書部の通信のイメージが残っているんだ。
ところが、今の図書部の通信の名前は全く違っている。
「叡智の瞳って私がいた時代に作った名前だから、大丈夫ですよ」と言って、進路指導部通信を作った。
そこから、自分の漫画のキャラクターが生まれた。
その私がまた、図書部に異動して「叡智の瞳」という名前の通信を作りだしたのだ。外に音が漏れないコンクリート打ちっぱなしの壁のかっこいい美術室。学校の中心に位置する、天井の高い素敵な図書室。
自分の上にも下にも、いろんな生徒がいることを知っている優しい高校生。この学校以上に、私が好きになれる学校はあるのだろうか?
ちょっと盛り過ぎた笑。
勤めているときは、どの学校も好きです笑。
そうでないと、この仕事はやってられません笑。
でも、やっぱり、この学校が自分にとって特別なのは、生徒と、この素敵な校舎かな、それと2回転勤したこと。
でも、また、転勤したり、退職すると、この学校とも関係が無くなってしまう。
それを残念に思っていたのだが、お母さん方の活動に、読書会という素敵な会があることを友人に聞いた。
読書会?
なんと私にぴったりの会だろう。
私は今まで秘密にしていたが笑。
読書好きの小説家の娘だし💛
しかも、ここに所属したら、この高校と永遠に、出会い続けるということです。私が退会しないかぎり。
ああ~、初めて、主導権を自分が握ったかもしれない。
学校と言う場所において。
OBに滑り込むことで。
作戦勝ちかも。
退職の練習をしていて、毎日が温泉に出勤していて、ほぼ、今日が何曜日かわからなくなっている私ですが、今日はその読書会の第一回に参加してきました(⋈◍>◡<◍)。✧♡
今日は、第一回目ということで、みんなの課題図書を選ぶ会。
15人集まったお母さん方が、1人3冊ぐらい本を紹介する。
もちろん、本は忘れてきたという方もいらっしゃるが、それでも、軽く10冊以上の本が紹介された。
これからどうやって、5冊に絞るのだろうなあと思ったりしながら話を聞く。なんというか、本の話もいいけれど、心に残るのが皆さんの近況。
コロナ禍で、右往左往していたとか、今まるでコロナが終わったようだけれどまたその後始末で大変みたいな。
みなさんのシゴトも、自由人なのかも、家庭の状況も知らない。でも、仕事のこととかちょっと話される方がいたり、16年ぶりで、ダンナが退職したので八戸市に戻ってきた方とかいたり、なんだか、この会は、深いなと思う。ずっとコロナ禍で出席できなかったけど、みなさんの仲間入りしたくて、という発言もあった。
みんなの推薦した本は5冊決まり、その本を注文して買うための注文票をみんな書いている。
私は、今、自分が身銭を切って買った本を捨てようとしているところなのだ。読書会の本としても、別に買わなくても借りて何とかしたい。
うっかりkindleも申し込んでいたりするし笑
しかし皆様はどしどし注文票に本の申し込みをしてた。
私はふと考えた。
ご年配の方々から、私より若いだろうという人もいるのだが、なぜ、こんなに本を買うのだろう?
この方々は、働いている人々である。
この方々は、セレブである。
どちらも考えられるけど、不思議だなあと思った。
私はと言えば、学校の図書室で、課題図書を見つけ、同僚の好意で、借りて帰った。このお母さん方の読書活動と、このなんでも揃っている図書室が連動していないのも、なんだかな~と思う。
読書会のたびにお母さん方が、何か借りて帰るのも素敵じゃない?
期限は次の一か月後。
そういうことをちょっと提案してみよう。
それにしても、お母さんたちの、本を読みたいという欲求とか、この場に来たいとか言う熱意が凄かった。
ちょっと、子供たちと比べ物にならないぐらい。
読書に対して、熱い!