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頭から否定せず、確かめて共感してくれることが嬉しい〜レア体験

語弊を恐れずに言うと、自分の料理は天才的に美味しい。もっとも、手の込んだものは作らないが、カレーにしろ、ハンバーグにしろ、普通の料理が最強に美味しいのだ。
ただそれは私が料理上手というのではない。素材が秀逸で、私は素材を選ぶことが出来ているに過ぎないのだが。
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カレーなら圧力鍋の上まで溢れるほどの量を作る。ルーは2パック約16人前。
ハンバーグなら一度に1キロ作る。

元彼氏たちはそれを2〜3日で食べ尽くしてくれた。

カレーライスなら1杯目はシンプル、2杯目は目玉焼き乗せ、3杯目はチーズかけ、4杯目は目玉焼き&チーズのダブル。
炊飯器のお米、五合が30分でなくなる。

細マッチョで大食いでも巨漢でもない彼らが、毎回おかわりをしてくれていたのは、素材が秀逸で美味しすぎたから。
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水は地元の名水地まで汲みに行く。
甘くて口溶けが良く、珈琲にしてもお茶にしても飲み止まない。冷え方も自然の中での冷え方で、冷蔵庫で冷やしたものとは違う。水の芯から冷えており、冷たさで覆った冷感ではない。あたかも筋が通っているかのような隅々まで芯のある冷えた水なのだ。

野菜は朝採れたての物を道の駅で買う。インスピレーションを感じた野菜を選んでいく。
その道の駅の野菜は私には史上最強の野菜やさんで、こんなに甘くて立派な野菜を食べたことがないというものばかり。人参は人参の味がするし、茄子なら茄子の味がする。バターも塩も醤油もかけないでレンジで温めた芋はじゃがバターの味がする。
野菜は生きている。同じ農家さんでも時期や年により甘さ、粘り気、香り、歯ごたえが違う。もっとも、いずれにしろ美味しいので毎年、「こんなに美味しい野菜食べたことがない」と同じ様に感動する。この10年、皆さんの野菜が取れることが楽しみで仕方がない。
食べる前に段ボールから野菜を出した瞬間から元気をもらうほど、パワーのある野菜なのだ。

同じように、お米、玄米、肉、魚、全て自分の目で選ぶ。
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こうして野菜選びや水汲みから出来た料理は、殆ど調味料に頼ることなく野菜などの素材、それぞれが美味しい。どの野菜も伸び伸びと大きく成長し、各々に味がある。さらに栄養価も高く、肌荒れ、ニキビがみるみるうちに治る。

しかし、食材によって味が違うと分かってくれる人にはあまり出会えない。「野菜なんてスーパーでも産地で買っても全部同じでしょ。」と食べてもいないのに、どこかで聞いただろう話を並べ理詰めで否定する人もいる。
価値観はみんな違うんだから、理解してくれなくて良いけど、否定しないで欲しいと思ってしまう。

そんな中で「おかわり」をしてまで美味しいと食べてくれた元彼たちは、私の大事なものを分かってくれて、食を一緒に楽しんでくれる貴重な存在だった。自分の大事なものを大事にしてくれることほどありがたいものはない。
それも一回ではなく3〜5年間、ずっとである。
「美味しい」と何度も何度も繰り返し、五合炊いた炊飯器のごはんが空になるまで「おかわり」と言いながら食べてくれた様子を思い出す。
大事な野菜等の食材を、自分と同じ感性で「美味しい」と感じてくれて、喜んでくれて嬉しかったなぁ。
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他人の感覚を否定しないで、まずは自分に合っているかを確かめるために一緒に食べてくれる人だけでもなかなかいない。その上、同じ様な喜びを感じ共感してくれることは、表面上の取り繕った理解ではなく心からの理解。
否定しないで確かめてくれる思いやり、その上で真意で共感してくれる人の存在は日常を豊かにする。
私にとってのレア体験は、丁寧に選んだ自分にとって美味しい食材を、美味しいと共感してくれる人たちとの出会い。
そして嬉しい言葉は、美味しい、楽しいの変換である「おかわり」。

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松下友香様の企画に参加させていただいております。
素敵な企画をありがとうございます✨大切な人たちのことを思い出すきっかけになりました。
ご迷惑でなければ私も参加させて下さい✨よろしくお願いします。


とても嬉しいので、嬉しいことに使わせて下さい(^^)