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おばさん骨折日記 その6 「家事ってキリがねぇ」

「家事って、キリがねぇな。仕事より大変だな。」小さな声で夫が呟いた。

私は心の中で、ガッツポーズ!

(そうだろ、そうだろ、ようやく解ったか。)

喉まででかかったが、グッと呑みこみ、こう言った。

「慣れないから大変だね、ありがとう、お父さん」

実際に家事はキリが無い。
何か食べたら、食器を下げて、洗って、乾かしたら、また食器棚にしまって、また次の食事で同じことを繰り返す。
この間買って来たはずの牛乳が切れ、買って来たと思ったら、次の日パンが切れ、今日の夕飯何しようと考えて、買い物に行ったら、トイレットペーパーもそろそろ足りない。あー、サランラップも!
などの失敗を繰り返して、家事の担い手は、在庫を管理したり、買い物メモを作ったり、何日か分の献立を前もってたてていたりする。それを、適当に思い付きで勝手に「ネットでお肉買っといたよ」とか言われて、夫は私にブチ切れられていた訳だ。
でも、その在庫管理計画や週間献立などは、勝手に私の頭の中で管理されていたので、夫からすれば知る由もない。しかも主婦歴30年越えの私の計画は、家事歴ゼロの夫からしたら、理解不能だった筈。
なので、もーいいよ、私が全部私のやり方でやる。というのが、今までのスタイルだった。うちは13歳年の差のある夫婦なので、夫がドンドン歳取っても、私は相対的には若い。という訳で、自分がダメになる方の想定をしていなかった。
今回骨折をして、初めて思わぬ事態に陥ってみて気付いたが、私だって歳を取ったり、病気をしたり、怪我をしたりして、今自分が思っている様には動けなくなる。今までの、全部私がやってますスタイルでは、上手くいかないだろう。
もっと家事も簡素化して、手の込んだ料理はやめよう。買い物リストも在庫管理も簡単に出来る様に、アイテムを絞って固定化しよう。普段の料理は、誰でも出来る簡単なものにしよう。ちょっと手の込んだ料理を作りたい時は、それは私の趣味の範囲だと思おう。お菓子作りは家事というよりは、趣味。なので、豚の角煮を作りたくなったら、それは趣味としての料理。塩鮭焼いたり、お味噌汁作ったりは普段の調理。ポテトサラダや、ハンバーグなど普段食べるけど、ちょっとめんどくさいヤツも趣味の料理。それぐらいハードル下げて、もっと簡単にしたい。
お風呂掃除も、夫はスプレーしてシャワーで流すだけだけど、それでよし。ゴシゴシ磨きたければ、それは趣味の掃除。
買い物も、私はほぼ毎日行って、その日の魚や肉、野菜を見て回って買い物してたけど、毎日行かなくて良かったかも。ネットスーパーを利用して見て思ったが、牛乳、豆腐、納豆、ヨーグルト、お米、トイレットペーパー、洗剤等の必需品は、これを利用した方がいい。午前中頼めば夕方に、夕方までに頼めば次の日の午前中には運んでくれる。

私が頑張るよりも、私じゃなくても出来る仕組み作りを頑張る事にします。