GORI

ディジュリドゥ奏者。ディジュリドゥショップEarth Tube代表。2001年から毎年…

GORI

ディジュリドゥ奏者。ディジュリドゥショップEarth Tube代表。2001年から毎年オーストラリアにおもむき現地のディジュリドゥ・マスターに師事してディジュリドゥの伝統奏法を学んでいます。 http://www.earthtube.com/top.shtml

マガジン

  • How to play Didjeridu

    ディジュリドゥの演奏方法って見える部分が少ないだけにブラックボックス的です。そこでMRI画像をベースにしてイラスト化した顔の断面図や、実演動画や音声を使って科学的にアプローチしたり、「苦しいor楽ちん」といった誰でも感覚的に選択できる方法をベースにディジュリドゥの演奏方法を解説します。 ぼくが自分の身体で感じた体感的な感覚的な理解をベースにした、「今の自分の音を鳴らす方法はこんな感じです」という極めて私的な目線であることもご理解くださいませ。

  • チーム・ザ・マーゴ

    西部アーネム・ランドで広く使われているディジュリドゥMAKO(マーゴ)。北東アーネム・ランドのディジュリドゥYIDAKI(イダキ)に比べて、あまり知られていません。 コールやトゥーツといった派手な演奏方法を使わず、ドローンのみの演奏に特化した倍音あふれるきらびやかな音のフラクタルがマーゴです。マーゴの魅力をもっといろんな人に伝えたい。 そして世界中にマーゴが好きな人がたくさんいるんだということを現地にフィードバックしてマーゴのレコンキスタ、マーゴ・パワーをノンアボリジナルのぼくらと現地のアボリジナルの人たちと一緒になって広めようという大きな目標をもって活動しています。 ダーウィン在住のアボリジナル文化研究者の林靖典、ディジュリドゥのショップサイトEarth TubeのGORI、大阪のディジュリドゥ・ショップAvalon Spiralの三上賢治の3人が2023年に結成したグループ。

  • David Blansi tour 2001

    2001年にWugularrコミュニティで行われたマーゴ&カルチャー体験の「David Blanasi tour 2001」に参加したHIDE190と三上賢治の二人に、当時の様子を思う存分語ってもらったインタビュー。 存命時のブラナシと一緒に時間を過ごした数少ない体験談を通じて、彼の人柄や当時の様子がビビッドに蘇ってきて追体験できる貴重な内容です。 ここで使われている写真はすべてAvalon Spiralの三上賢治さんにご提供いただきました。

  • ディジュリドゥ漫遊記

    2000年〜2018年までコロナがはじまるまで毎年オーストラリアを長い時で2-3ヶ月から短くて2-3週間旅して、アーネム・ランド内外の各地にいると言われるディジュリドゥ・マスターを探し求めた旅の記録。

  • ONE DIDJERIDU

    どこにでもある水道管でディジュリドゥを作って、「1つのディジュリドゥ」をみんなで演奏することで、それぞれの演奏者たちの個性がより際立つ。自分の手元にある同じ楽器でトライ&エラーすることで、他の演奏者がやっていることがよりイメージしやすく、理解しやすい。このマガジンを見れば、1500円以下、30分以内にすばらしい演奏感とサウンドのディジュリドゥが作れます。

最近の記事

  • 固定された記事

David Blanasi Life Hisotry

IntroductionLPレコード「Arnhem Land Popular Classics」のライナーによると、David Blanasiは1961年の時点で31才なので、1930年生まれということになります。そして、71才の2001年にブッシュで姿を消す。 Wugularr(Beswick)が輩出したディジュリドゥ・マスターとしてあまりにも有名なDavid Blanasiですが、その来歴を詳細にまとめた書籍やウェブサイトはあまり無いように思います。 彼の死後20年

    • 6. コール - 抜けが良くクリアサウンドのコール

      ディジュリドゥの3種類の音ドローン・トゥーツ・コールの中で、コールは自分がしゃべった声がそのまま出音になっているように感じられる点で、テクニック的に一番シンプルでわかりやすいです。 マイケル・ジャクソンの「ポゥ!」 ぼくがディジュリドゥを独学でやり始めた頃のコールのイメージは、マイケル・ジャクソンがシャウトする「ポゥ!」みたいな感じでした。思い返せば、その頃連続してコールをやるとやけに疲れるなぁと感じることが多かったように思います。 もしあなたのコールを鳴らす感覚が昔

      有料
      5,000
      • 10. マーゴ関係者そろい踏みの時代

        フランキーもノーマンもおったよ G : フランキーはおったんですか、そん時? M : フランキーもおったよ。フランキーもノーマンもいたよ。 G : ほんまあの頃までですよね。その〜、マーゴ関係者がそろい踏みというか。 H : オールメンバーそろい踏みというか。ブラナシ以下。 M : あの髪の毛がブワァーってアフロの、あの人は今会うてないの?ダンサーの人で。ずっと煙草吸ってた人。2回目かな?あ、2回目やわ。ダリルと一緒におった。 G : Mick Marrawaで

        • 9. トム・ケリーとWugularrビール物語

          トム・ケリーの印象 G : トム・ケリーからマーゴを習えたっていうのは「いいな~」って単純に思いますね H : トム・ケリーはなんかすごいいい感じの人だったっていう印象で、オレもうトム・ケリーにもけっこうお世話になっちゃって。バーとか行ったよね?ビール飲みに。 M : 行った行った。 H : 行ったら、トム・ケリーが横にビタって来て、「俺から離れんな」って言ったの。「なんで?」って言ったら、「あそこに悪いマジック使うやつがいて、おまえのこと狙ってるみたいだから、俺か

        • 固定された記事

        David Blanasi Life Hisotry

        マガジン

        • How to play Didjeridu
          7本
        • チーム・ザ・マーゴ
          2本
        • David Blansi tour 2001
          10本
        • ディジュリドゥ漫遊記
          3本
        • ONE DIDJERIDU
          2本
        • ディジュリドゥの選び方
          17本

        記事

          8. デビッド・ブラナシのマーゴ作り

          ブラナシはほぼ斧一本で全部やってた G : あと一個聞きたかったのが、この時マーゴ作りのために使ってたツールってどんなんやったんですか? H : ツールってノミのこと? G : ノミとか樹皮をはぐ道具とか。大きなナイフとかでやってたのか。 H : 皮はぎはブラナシは斧。斧一本。全部斧一本。 G : へぇ!今回ね、ぼくの所と三上さんの所に来たDavid Brianさんもマーゴの樹皮も基本的なシェイプも斧一本でやってましたよ。 H : ブラナシは斧一本。 G :

          8. デビッド・ブラナシのマーゴ作り

          7. デビッド・ブラナシが日本に来ていた

          G : 今、ブラナシが万博で日本に来てた時のことを調べてて H : 万博の時来てたんや! M : そこまでは分かってんの? G : そこまではオーストラリア側に資料が残ってるんですよ。 H : トリビュートポスターに日本のツアー書いてあるもんね? G : そうなんですよ。1970年に日本に来てて、当時Aboriginal Theatre Foundation(以下ATF)っていう組織があって。そのATFの歴史本みたいなのが出てて、そこに大阪万博のお祭り広場で演奏して

          7. デビッド・ブラナシが日本に来ていた

          6. Wugularrのマーゴ奏者たち

          ミッキー・ホール、の描き方とか、ものすごい丁寧やねん G : トム・ケリー、ミッキー・ホール、デビッド・ブラナシ、思い返せばダリルもふくめて、それぞれのお人柄というか。どんな印象やったんですか? M : ミッキー・ホール、ぼく教えてもろとってん。絵の描き方とか。ものすごい丁寧やねん。 H : すごい優しい感じやったよね M : 「次回7時集合ー!」って言うたら、みんなもうバーンって集まってはんねやんか。ぼくら「眠たぁー」言うてゴソゴソって起きて来て、「すんませーん」っ

          6. Wugularrのマーゴ奏者たち

          5. マーゴ作り

          マーゴ・カッティングの現実 G : 三上さんはそん時はどこに行ってたんですか? M : トム・ケリーの方にやっぱりメインのプログラムがあって。ワイルド・ハニー・ビーの巣を見つけるとか。オーカを取りに行くとか。マーゴのカットもしたけどなぁ。全然少なかったで。 G : そうですかぁ!? M : で、ヒデちゃんに会うて。「わぁ、3本ある!」って。ぼくら1本見つけるのに必死になってさ。 H : あっそうなの?でも最後みんな一人一本くらい持って帰ってきてたよね? M :

          5. マーゴ作り

          4. ブナラシ・イズ・ノット・デッド

          H : ブラナシは死んでないってまだ思ってるけど。 M : ジョフは「死んでないよ」って言ってるよ。 H : うんー。死んでないような気がするな 「エッ、何で?オレ、ブラナシと二人やん!」 G : このインタビューの前にヒデさんに電話した時に、「ブラナシと一緒にブッシュに行って、いつの間にかヒデさんとブラナシが二人っきりになった」みたいな話聞いたんです。そん時、ブッシュの中で迷ったって話してたじゃないですか? H : そうなの。その時ブラナシは自分が今どこにいるの

          4. ブナラシ・イズ・ノット・デッド

          3. 滝ツボにとびこむ

          G : 現地に着いて、やったことってどんなことがあるんですか?一緒にブッシュに行ってマーゴを切りに行ったりとか。作ったりみたいなこと以外、なんか他にもあったんですか? H : 滝ツボへ飛び込むっていう M : 滝ツボ、飛び込んどったよね! G : えっ? H : あれ何メーター?20メーターくらいあったっけ? M : うん、あれけっこう高かった H : あれ相当高いよね。そこへ飛び込むっていうイニシエーション的なアクティビティがあって。現地に着いていきなり。

          3. 滝ツボにとびこむ

          2. どうやってブラナシ・ツアーがはじまった?

          H : 本題に入りましょうよ。ブラナシ・ツアーだっけ? G : うんうん。ほんまのタイトルはあれなんやったんですか?ツアー名。 H : なんだったんだろ?覚えてるケンちゃん(三上賢治)? M : えーっとそんな名前やったと思うで。ディジュリドゥ協会のレポートがあるで。 H : そうそう。取材目的でブラナシのツアーに行くって聞いて行ったんだけど。とりあえずエーちゃん(鈴木エイジ)から。 M : エーちゃんからはね、うん。 H : で、「ヒデちゃん一緒に行かない?」み

          2. どうやってブラナシ・ツアーがはじまった?

          1. ディジュリドゥを鳴らすって何?

          このマガジンは2001年にWugularrコミュニティで行われたDavid Blanasi Tourに参加したHIDE190と三上賢治のお二人にインタビューして、当時のことを振り返りながら語ってもらった聞き書きです。 加筆・修正はほとんどしていない、ほぼ原文のままです。読みにくい部分もあるかもしれませんが、二人の語り口やリアリティを重視しました。まず話の枕としてスタートした内容があまりにおもしろかったので、ここには関係のない話ですが前書きとしてお読みください。 ディジュ

          1. ディジュリドゥを鳴らすって何?

          マーゴことはじめ私史

          むかしのディジュリドゥのイメージ ぼくがディジュリドゥの演奏をスタートした1997年から2000年代初頭頃までは、日本ではイダキやマーゴという言葉さえほとんど誰も知りませんでした。でもその頃日本に伝わってきていたディジュリドゥのイメージ像はマーゴでした。 それもそのはず、ディジュリドゥを世界的に有名にしたのはマスターDavid Blanasiでした。Wugularr出身のマーゴ奏者の彼が世界を席巻し、ディジュリドゥを広めたこと。そしてアクセスの良さからもダーウィン周辺か

          マーゴことはじめ私史

          5. ディジュリドゥと循環呼吸

          ディジュリドゥと言えば循環呼吸というくらい、いっしょくたにとらえられるほどの演奏技術ですが、インドネシアの縦笛スリンなどでも循環呼吸が使われます。一般的には「ほほに空気をためて押して、それがしぼむ間に吸う」と考えられてるようですが、実はディジュリドゥで行うスムーズな循環呼吸はこれとは全然違います。 リラックスした呼吸 - 深呼吸と睡眠時呼吸 循環呼吸をメタ認知するために、日本人にとっていい呼吸のイメージとして定着している深呼吸について最初に考えてみたいと思います。深呼吸は

          有料
          5,000

          5. ディジュリドゥと循環呼吸

          4. ディジュリドゥとハミング

          吹く or しゃべる 「2. 唇の作り方 - 唇をどうふるわせるのか?」の後半では、実際に唇を閉じた状態でマウスサウンドをしゃべる所まで実践しました。実はこの状態でマウスピースに唇をつければドローンの音は鳴りはじめます。 つまり、一般的な管楽器のように息を吹いて鳴らすのではなく、声を使ってディジュリドゥを鳴らす。しゃべるように、唄うようにディジュリドゥを鳴らすというのが基本です。 でも、やみくもに好きなトーンでしゃべっていいわけではありません。ピタっと合うトーンでしゃ

          4. ディジュリドゥとハミング

          3. 軟口蓋でフタをしてしゃべる

          軟口蓋ってなに? 舌で口腔内の上顎をツーっと後ろに向かって触って行くと一番奥の方にやわらかな部分が出てきます。その場所から奥が軟口蓋です。かなり奥に位置しているのがわかります。 普段の生活で軟口蓋を意識する人は少ないと思います。まずは身体の動きとして、軟口蓋がどういう役割をはたしているのかみていきましょう。 軟口蓋は喉の奥でせり上がり、咽頭に触れます。それによって鼻腔と口腔という二つの空間を遮断する役割があります。鼻呼吸をする際には軟口蓋は垂れ下がって上気道と鼻腔がつ

          有料
          5,000

          3. 軟口蓋でフタをしてしゃべる