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【どうする家康】伊賀と甲賀、実は協力関係だった。巴のセリフは呪いの言葉に?第6回「続・瀬名奪還作戦」雑感

NHK大河ドラマ『どうする家康』第6回の雑感です。
前回の感想はこちら↓

(※以下、ネタバレ注意)

伊賀者と甲賀者、実は協力関係だった!伴与七郎が登場し、鵜殿長照を追い詰める

「忍」「忍」「忍」の文字から始まった今回の『どうする家康』。

「俺らはできるかできねえかでは考えませぬ。やれと言われたことをやるのみ」

と、前回亡くなった大鼠の台詞を服部半蔵がそのまま元康(家康)に伝えた瞬間から、僕はもう泣きそうでしたよ……いや、聞く人によっては「ただのパクリじゃねーかw」って笑っちゃう人もいると思うのよ。でも、こういうのは芸人の一発芸とは違いますからね。

もう失敗は許されないことはわかっているが、それでもやらなければならない服部半蔵の心境。そして服部党を信じ、彼らなら必ずやり遂げてくれると信じているからこそ言える言葉であり、「単にパクった」だけではないんですよ。

なにより、(故)大鼠は半蔵に対して言ったセリフでしたけど、今回は半蔵から殿に向かって言うわけですから。半蔵から、服部党の気持ちを代弁しているようなものです。やはりこの場面では、これ以外に相応しい言葉は無い。「キマったわ……」と茶の間で僕も震えてしまいましたけど。

……しかし、相棒・本多正信は違った。甲賀の忍びにも協力を要請していました。「お前らを信じてないわけじゃない。味方は多い方がよかろう」なんて、また調子のいいこと言っていましたが……まぁ、保険をしっかりかけておくことはデキる男って感じもしますけれど。

ただ、この時に正信から呼ばれた甲賀の伴与七郎(役:新田健太)なる人物、史実でも鵜殿長照を討ち取るという武功を立てているそうですから、ここで史実との整合性を取っているのかと思うとナルホドの展開でした。

……そもそも。伊賀者の中に甲賀者を混ぜるなんて。現代のイメージでは「ライバル関係」みたいな感覚を持ってる方が多いようですが。それはあくまで、いろんな創作の中で作られていった勝手なイメージ。実際は協力関係であったということも知られています。

ただSNSをたどっていると、中には「伊賀と甲賀のいがみ合いはここから始まったのか」という見方もあるようで……それはそれで面白いですねw

ちょうどタイムリーなことに、別のチャンネルでは今期、伊賀忍者と甲賀忍者の夫婦ラブコメを描くドラマもやってるみたいですし……。

これはこれで見たくなったな。今更だけど。

小平太こと、榊原康政が元康軍に合流!いきなりピンチに陥るも、ツンデレ忠勝に助けられるw

そして、第2回のときにはまだ大樹寺で修業中の身であった小平太も、今回元康軍に参戦しました。いつの間にか元康の小姓になってて、それから半年も経っていたんですね……まぁ、「大河あるある」ではありますが。

にしても鎧がボロすぎる。「殿の金陀美具足にも劣らぬ、その名も、ちぎれ具足!」とか言ってましたけど、名前の時点で劣ってんじゃねーかwwww

そしていざ戦いに赴けば、平八郎(本田忠勝)の「かかれ~!」にカブさるように「榊原小平太、一番乗り~!」と上ノ郷城の城内に駆け込んでいましたけど……いきなりピンチに。

ちなみにこのシーン、「副音声」で聴いてみると、「敵に囲まれる小平太。あっけなく劣勢」とか言ってるんですよ……やめてwww副音声で笑かしてくるのやめてwwwほんと、副音声視聴おすすめなので皆さんにも一回聴いてほしいって思った瞬間ですね。

しかし、そんな小平太を平八郎がサッとサポートして助けれくれるのでした。お前……出陣の前には「助けぬからな」とか言ってたのにさ。やっぱりツンデレだわ、平八郎……。

関口夫妻ロス。巴のセリフが呪いのように響く……

そして今回、瀬名は人質交換によって奪還することはできたものの、関口氏純・巴夫妻が今川に残されるという哀しいラストを迎えることに……。

鵜殿長照まで生け捕りに出来てたら結果は違っていたでしょうけど。長照、捕虜になるくらいなら自害する、という武将らしい最期を迎えましたからね。何より、氏純・巴夫妻が助かって三河に出奔したなんて物語は史実に無いみたいので、「史実通り」といえばそれまでなのですが……。

ただ、最後は巴が今川氏真の心をうまく動かしてくれました。

「お気持ちが高ぶると抑えられず、ついわめき散らす。私がお守(も)りをしていた幼き頃から少しもお変わりにならぬ。そんなことだから皆、離れていくのです!」

よう言ったわ、巴ママ……前回の「瀬名奪還作戦」は巴のせいで失敗したようなものでしたけど、今回はよく挽回してくれましたね。しかし、いざ瀬名と別れる瞬間がくると、瀬名にこんな言葉をかけていました。

「瀬名。そなたが命を懸けるべき時は、いずれ必ず来ます。それまで、強く……もっともっと強く生きるんです」

いいセリフですけど……戦乱の世ってことを考えると「ああ、『必ず来ます』って、何それフラグやん……呪いですか?」みたいにも聞こえちゃうんですよね。

それよりは氏純が口にした、「そなたは笑顔が似合う。笑顔を忘れるでないぞ」。これも一見月並みなセリフかなぁという感じもしますけれど、きっと後々も、深い意味を持ってきそうな気がします。こういうさり気ないセリフこそ、大河ドラマではしっかり刻み込んでおきたいと思いますね。

殿は唇をいじり、貧乏ゆすりをしながら腹を下す。自分から動けぬゆえの苦しみか

さて、今週の松潤殿……もとい、元康殿の活躍はと言いますと。陣を構えた名取山で、小手で唇をいじり、貧乏ゆすりしながら、腹もさすっていましたね……。

「お前は戦わねーのかよ」なんてツッコむ人もいるかもしれませんけど、今回は服部半蔵をはじめとする忍び部隊の活躍にこそ重きが置かれていたわけですから。

となると、昼間の戦で久松長家(役:リリー・フランキー)が前線で戦わされて総崩れになってたのは、完全に「噛ませ犬」だったわけですね……。忍び部隊を使った作戦は機密性が高いものですから、きっと長家たちには知らされてなかったんでしょう。

なのに於大の方よ……「我が夫、久松長家にお任せくだされ!」なんて言われて元康たちが戸惑ってたのも、今から振り返ると「えーっ……いや、義父を捨て駒に使っちゃっていいの……?」なんて気持ちだったのかも、なんて考えてしまいます。

それにしても、延々と待たされる元康。その間に彼が見せた仕草は、史実として語られる徳川家康にも「よく爪を噛む」「貧乏ゆすりをする」「腹が弱い」という逸話が出てくるので、それがよく反映されているシーンでもありました。

・家康は小心者であり、戦の時は貧乏ゆすりや歯ぎしりをしていた。歳を取っても爪を噛む癖もあった。
・家康はしばしば胃腸の調子が悪く、それを寸白(サナダ虫による条虫症)と自己診断し、侍医の反対にもかかわらず、自分で調合した薬をたびたび飲んでいた。ただ、実際には条虫症ではなく、胃腸神経症ではなかったか。

247. 徳川家康の神経質性格|那須こころの医院

それに……「小手を唇に持ってくる」という仕草は、第1回でも描かれていましたし。やっぱり瀬名に会いたくてたまらないんじゃん……

そんな小心者の殿ではありましたが、終盤、氏真と人質交換を行うシーン。無事に瀬名の奪還に成功し、しばし再会を喜んだ後は、いちど彦右衛門(鳥居元忠)に妻子を預け、三河勢の先頭に立って最後まで氏真を睨んでいました。

今川勢の鉄砲隊も銃口を向けられているし、めっちゃ怖い場面ではありました。それこそ、ここで先に背中を向ければ、「撃てー!」なんて言われて蜂の巣にされる危険だってあるのです。平八郎も「気を抜くな!」と叫んでましたね。だからこそ、最後まで威嚇し続けるのも皆の命を守るための捨て身の行為でもあったと感じます。

と、同時に。第4回、信長との対面の際には、堪えきれず先に名乗りを上げてしまった元康。今回の氏真との対面の際には、相手が去るまで視線を逸らさないというところで、元康自身の成長も描かれているのでは、とも考えてしまいました。

次回、一向一揆編スタート!新たな仲間・渡辺守綱(木村昴)登場!

さて、次回の今川の戦いは……と思っていると、その前に。次回からは一向一揆編がスタートしてしまうそうです。新たな仲間として徳川十六神将の一人である渡辺守綱も登場するみたいですが……演じている木村昴さん、「あほたわけ!」とか言いながら殿のこと殴ってましたね。まんまジャイアン……!

と言うか、「あほたわけ」のフレーズ、最初は本多忠真が甥の平八郎を諫めるときに言うセリフって感じでしたけど。もはやいろんなキャラが連呼してますよね……これはひょっとして「あほたわけ」で流行語大賞狙ってるのか?

来週も「あほたわけ」!です!!(こうなったら自ら布教していくスタイル)

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