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時代の大転換期(音楽との向き合い方)

おはようございます。音楽家、チューバ奏者、指揮者、金管バンド専門家の河野一之です。

まずはお知らせ

6月25日、3年ぶりに東京都足立区ギャラクシティ、西新井文化ホールに

東京ブラスバンド祭が帰ってきます。

2014年から始まったこの国内でもベスト5に入るであろう大きさの金管バンドイベント

今年は規模を縮小し、一般公募の奏者を2団体に分け、夏らしい名前をつけた”わっしょいバンド”には僕、河野一之。”ラムネバンド”には今井斐の指揮でお送りします。

またコンサートの最後を締めくくる総勢60名のマスバンドもあります!

入場無料+駅近となっていますので、ぜひみなさまお越しください!

7月18日(土)お昼過ぎ開演(詳細は追って)

Brass in Recital 11th

公募したソリストと素晴らしいピアニストによるソロのコンサート集
アマチュアの管楽器奏者にプロのピアニストとリサイタルホール、そしてお客さまの前でソロを演奏する機会をご提供できないかということで開催し始めたのが2019年

早くも11回目の開催となります。

僕も今回は約30分のミニリサイタル形式を取る4曲のプログラムでお送りしますので、ぜひ皆様お越しください。

Brass in Recital 11th
7/18正午
埼玉県草加駅最寄りAKOSホールにて

■チューバ会

・日時:7/23(土)18時〜20時
・会場:小平市鈴木公民館 ホール
・講師:河野 一之
・内容①構え方、息のチェック②ロングトーン③Q&A

※詳細は画像をご確認ください

お申し込みはこちらから!


時代の大転換期(音楽との向き合い方)

コロナ禍とSNSやオンライン環境の発達で、これまで表面化していなかった教育や音楽業界の闇みたいなものが出てきて、至る所でこれまで強者として君臨し続けていた人たちがひきづり下されています。

さらにそうしたワンマン的なやり方をしている所にはあまり人が集まりづらくなっており、楽しさや気楽さ、いい意味でインスタントな音楽環境に人が集まっているのもその反動かもしれません。

今、時代は大きな大転換を迎えていて、恐らく僕が生まれてからのたった30数年の間でも、今は最も大きな変化のうねりの最中だと思います。

小中学校

僕の主観と経験的に、どちらかといえば幼稚園や小学校までは”個”を尊重しながらの教育がされ、中学校に入ってから突然

・上下関係
・集団への帰属
・同調圧力

が強くなり、突然めちゃめちゃ怒られ始める期間が続きました。

その反対に上下関係や集団行動、教師の言うことを聞き画一的な見た目や考え方を示す生徒は成績を良くつけられ褒められるというか”問題の無い生徒”として位置付けられるわけです。

余談ですが、僕の時代でさえ暴力を振るう教師や竹刀を持っている教師、服装を指導するわりに教師側はヤンキーが着ているかのようなよれよれの全身真っ赤のジャージで通勤していたり、短パン半袖や茶髪の教師がいるわけです。筋なんてものはありません。

そんな突然始まった理不尽な(軍隊?のような)教育の中、中一で見た音楽鑑賞教室の弦楽アンサンブルに心惹かれ音楽の世界に入っていきます。

ヴァイオリンをやりたい!と吹奏楽部へ行ったのも今ではいい笑い話です。

しかし、当時はそういうものか、自分が悪いのかと思っていましたが、今にして思えば理不尽な部活動指導も横行していました。

よく覚えているのは「トランペットはあんなに顔を真っ赤にして頑張っているのに、チューバのお前は何平然とした顔して吹いていんだ」からのドラムスティックで殴られるというコンボです。
チューバで顔が真っ赤になるまで吹くというのは体質か、奏法が相当悪いです。

こうした指導が平然となされていました。なので僕にとって音楽は

・頑張るもの、厳しいもの、辛いもの

になっていきます。でも奏でたり、演奏後のあの一体感とか、音楽の場自体は好きだったので続けてきました。

こうした経験は僕だけではなく、僕自身プロ活動を始めアマチュアやプロ関係なくさまざまな音楽家と話すことで多くの方がこうした経験を持っているというお話を聞きました。

これはあくまで、そういうバックグランドを持った音楽家が日本にはいるという事の例です。

音楽との向き合い方

しかし、時は大コロナ時代

コロナ禍は多くの災厄を運びましたが反対に、オンライン後進国の日本にオンラインの発展を呼び込みました。(まだまだ全然足りてはいませんが)

そういった中でモラハラ、パワハラなどが混じった指導は糾弾され追いやられています。(しかし、糾弾されやすいとわかりはじめてから陰湿さも増し、ばれないように隠されたモラパワハラ指導も数多くあるはずです。)

そしてオンラインが発展し、誰もがSNSを使い始めたことにより、誰でも簡単に音楽をする場所を取捨選択しやすくなりました。

これまで一か八か見学などにいき入団などしてみないとバンドの内情は見えにくかったのですが、今ではSNSやYoutubeなどでバンドについてや演奏のレベル、方向性などが見えやすくなっています。

指導者や指揮者に関してもSNSで気軽にその人について知ることができ、その前情報をもって体験入団のような感じで指導を実際に体感し自分自身の音楽の拠点を決めることができます。

根性論は終わった

気合いや根性などの精神論での指導ばかりだったのが、現在では理論的、合理的、そしてそれらを人間性豊かな伝え方で伝える方法が徐々に浸透してきました。

これまでは

・奏者が吹けない
=なまけ、根性が足りない、やる気がない

と捉えられ、理不尽な指導ばかりが横行していました。しかし今は

・奏者が吹けない
=奏者にあったアドバイスを行う、伝え方を変える、やる気が起きるようなアプローチ=奏者自身の探究心を刺激し、楽しいと思えるような方法をとる。

このアプローチができない指導者、指揮者、またはそういう空気感がないバンドには人が集まらなくなっているのです。

コロナ禍で気力が減っている

2020年から始まったコロナ禍、今年で3年目です。

これまでの当たり前が全く通じなくなった世界で、僕たち人間は本当に疲れています。

僕自身疲れや無力感を感じる時がたくさんありましたし、音楽活動をしている中でこれまで当たり前のように会えていた人たちがコロナ禍に陥って突然音信不通になることも少なくありませんでした。

そんな気持ちが疲れている中、それでもなんとか気力を振り絞って行く趣味の活動で理不尽さやモラパワハラを受けながら続けられる人なんていません。

バンドも指導者も変化を拒んだゆえに絶滅していった動物と同じで、世界の変化に柔軟に対応し、変化を受容しなければ生き残ることは不可能です。

自戒を込めて、僕自身疲れや長時間の業務になると中学校で受けたあの指導が蘇ってきます。

なので勉強や研究を続け、自分が体感したより素晴らしい音楽の体験を共有できるように精進を続けます。

長文にもかかわらずお読みいただきありがとうございました。

Thank you

Kazz




サポートして頂いた支援は全て金管楽器や金管バンドの奏法の研究、音楽を使ったエンターテイメントの発展に使用させていただきます。