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球数制限について

いよいよ今日、令和初めての甲子園優勝校が決まりますね!
3,730校のNo.1が決まる瞬間...楽しみですね!
昨年・今年と甲子園と並行してに毎日のよう報道されているのが"球数制限"ですね!
現役から立場も変わった今の意見を書きたいと思います。

球数制限には賛成

まず球数制限には賛成です。
しかし投球動作障害の予防のためには、球数制限の他にも様々なことを考えなければなりません。

投球動作障害の予防のために・・・

このために考えなければならないものは大きく4つだと考えています。
「投球フォーム」「投球強度(全力感)」「投球数」「投球頻度(連投等)」
何かに似ていないでしょうか?
そうトレーニングの変数の、強度・量・頻度・フォームです。
どれか1つだけ最適化してもトレーニング効果は最適化できませんし、投球動作障害を予防する場合も1つだけでは効果は高くないように感じます。
しかしながらそれも大きなリスクファクターであることは間違いのない事実です。
だからこそリスクを下げるという面で、絶対的な制限はかけるべきであると考えています。

他の対策も同時に考えてほしい

先述した4つのうち、1つの対策としての投球数制限。
では他にどんなことが考えられるでしょうか?

例えば今大会のように日程的な改善をすることで、連投を回避することが可能になります。
高野連も甲子園大会の盛り上がりや会場を押さえる関係などと、この障害予防の中で様々なことを考え、このように近年日程が変更されて
きているのだと思います。
賛否両論ありますがこのように組織として試行錯誤していただけることは素晴らしいことであると思います。

またベンチ入りの選手数を大学のようなルールに変更するのもよいかと思います。
大学はリーグ戦登録メンバーの選手数の制限はありません。
そこから試合ごとに25名のベンチ入りさせて試合をします。

これを高校野球で導入する場合、人数が少ない高校に不利であったり、さらに強豪校に生徒が集中してしまう可能性もあります。
ですから、1校に所属できる選手数の上限を設けるなどのルールも必要かもしれません。

指導者資格制度

また「投球フォーム」や「投球強度」については指導者側の資質も問われます。
指導者である以上責任が伴うと思います。
忙しい高校の先生方ですが、この責任が伴う以上、ある程度の知識を得る必要があると思います。

筋肉や靭帯、骨などの「解剖学」的なこと
神経やホルモン、疲労などの「生理学」的なこと
モチベーションやバーンアウトなどの「心理学」的なこと
コンディションを整えるなどの「栄養学」的なこと
熱中症や脳震盪などの「命に関わる障害」のこと
その他最低限なことがまとまった競技に関わらない
「スポーツ指導者」のような資格があると良いと思います。

それらの知識を得ることで、感覚的に指導されてた投球フォームなども違った視点からも見えてくるでしょうし、そこまで専門的な指導は厳しいからバイオメカニクスの専門家や理学療法士、トレーナーなどの専門家に依頼しようとなるかもしれません。

野球が下火にならないように

現在、上記のような指導者資格は現在は存在しませんし、ベンチ入りの選手数は甲子園では固定で18名です。
それぞれ理由はたくさんあるでしょうし、導入が難しいことも重々承知の上の意見ですが今回のような「球数制限」のみの議論をせず
"障害から生徒たちを守る"
という大きな目的のもと色々なことを考えてほしいと思っています。

僕が高校3年だった第88回大会の参加校数は4,112校。
あれから13年で382校も減っているという寂しい状況です。
ケガの多いスポーツとなり、さらに減少してしまうことのないようにトレーナーという立場から支えたり、情報発信ができたらなと心から思います。

BIG UP!!!

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