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(Z27) 知の探索が日本を変える ー「イノベーションを生めない日本企業」から脱するためにー。今の日本企業は両利きになりえない-1 by 入山章栄 より抜粋加筆しました。

⑴ イノベーションを起こす“知の探索”と“知の深化”とは


①入山氏は以下に指摘。
「日本企業が“知の深化”に傾いており、
新たなイノベーションのためにはさらなる“知の探索”が必要である」


②「イノベーションを起こすための第一歩とは?」入山氏は問いかける。

世界の多くの企業が、変化と競争が激しい時代に、
危機感を抱きながらも、新規事業や新規プロジェクトが、
道半ばで途絶えてしまう現状に思い悩んでいる。


③イノベーションの大小問わず、前進するには“新しい知”が必要。

“新しい知”は、まだ繋がっていない、
「既存の知の組み合わせによって生まれる」と断言する。

これは、長年に渡って世界の経営学者が研究を重ねる、
イノベーション理論の根本にある考え方だという。


④入山氏 は、イノベーションのきっかけとなる既知の組み合わせを
阻害する要因として、人間の脳の限界を指摘する。

「認知科学で、人は認知できる、
“目の前のモノ”しか組み合わせられないと立証されている」


挙句に、日本企業は新卒一括採用から始まり終身雇用、
転職しても同業界と、同じタイプの人材が同じコミュニティに、
何十年と滞留し続ける。

「もはや、同じ知しかない環境からはイノベーションは生まれない。
目の前の知の組み合わせは、すべてやり尽くしてしまった」


⑵ だから入山氏は以下に断言。
「“知の探索”こそがイノベーションの突破口」


①今の自分からはるか遠く離れた知を幅広く探すことを、
経営学では“知の探索”と呼ぶ。

同時に、様々な知を組み合わせた後には、それを徹底して、
深堀して磨き上げ収益化していく“知の深化”が欠かせない。


②この知の探索と深化の成功事例として、TSUTAYAを引き合いに出す。

CDやDVD販売と、消費者金融のビジネスモデルという、
全く異なるモノを組み合わせ、成功を収めたのがレンタルショップのTSUTAYA。

「CD1枚1,000円で仕入れ、3日レンタルで100円を取る。
創業者の増田氏は、高利貸のビジネスモデルから、
TSUTAYAの成功を確信していた」


⑶ こうした探索と深化を高い次元でバランスよく実現する“両利き”がイノベーションの成功率を高めると明言する一方、
今の日本企業は両利きになりえない、と入山氏はいう


①日本企業が新しいことを始める際には、
まず新規事業推進部といった組織を新設する。

専任化により、初めこそ知の探索に集中できたとしても、
3年目も経てば『あそこの部門は、赤字を垂れ流す失敗ばかり。
早く成果を出せ』となる。

とたんに探索を断念し、短期的な利益創出を狙った知の深化だけに、
偏っていく結果、探索をせぬまま、中長期的なイノベーションが枯渇してしまう。

私は上海在住11年目。 2020年2月、在中国日系企業を対象とする、 「⺟国語で現場情報を引き出す、社内コミュニケーションツール」 を無料リリースしました。 コラボしたい方、ぜひお待ちしております。 bigluck777r7@yahoo.co.jp