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「好き!」「楽しい!」って、きっとこういうこと

”書店員界のケンドーカシン” ”読メフェイマス” ”「SUI」編集長”のY2K☮です。

今日は書評いきます! 

「毎日を好きなことだけで埋めていく」 本田晃一著
祥伝社 ISBN:9784396616960 232P

(以下、読書メーターに書いたレビュー)
 嫌なことから離れ、100%自分のために考え、行動する。心のリハビリとなる大事な時間。でもそれが続くと段々満たされなくなる。ここが「人の喜びのために自分の喜びを使う」方向へ舵を切るチャンス。快過ぎず不快過ぎずが最適という意味で禅に通ずるものを感じた。「謎の憲法」こと勝手な思い込みや拘りから自由になる。何かを得るには苦しまねばいけないと誰が決めた? 書店員の仕事にも楽しいことはたくさんある。レジにおける「こんな本あるのか」の発見や「これ買ってくれたんだ!」の喜びとか。快不快含めた「好き」で毎日を埋めていこう。

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 こういうタイトルの本を何冊か読んできました。
 でもこの本はインターネットで「好き!」を発信することを推奨する本ではありません。もっと根本的な日々の過ごし方というか、心の状態をマイナスからゼロ、0.5そして1へと少しずつリハビリしていく方法を丁寧に綴った一冊です。
 他人のため、会社のためにやりたくないことをやり、時間を奪われるのは確かに不快です。でも100%自分のためだけに時間を使える日々がずっと続くと、最初は天国みたいに感じられた快もいつしか快ではなくなる。昨年GWの十連休の後で「休み疲れ」なんて言葉も出ましたが、人はどうも快感だけで楽しく生きられるわけではないみたいです。
 大切なのは「自分が楽しいと思うことで他人に喜んでもらう」こと。それで毎日を埋めていくこと。そして自分が楽しいと思うことには、快だけではなく多少の不快も含まれている方がいいみたいです。もちろん苦しくない程度に。あんこに少し塩を入れると甘みが増すみたいなイメージでしょうか? 限度を超えるものは「ウケる~」と軽く流せばいい。快も不快も併せてそれでも(or だからこそ)「好き!」と言い切れるものこそが本当に自分の好きなもので、だからこそ続けられるのです。これは「恋」と「愛」の違いに似ている考え方かもしれませんね。
 私はプロレスを長年見続けて来ましたが、時には不透明決着にがっかりすることがありました。今年の新日本の1.5ドームも嫌な気分で会場を後にしました。それでも私はプロレスが好きです。なぜなら私にとってプロレスは快が主体であり、不快はそれを際立たせるために必要な何かに過ぎないからです。逆にプロレスが100%快楽だけで構成されていたら、嘘臭さが鼻について離れていたかもしれません。
 最後まで読んで頂いてありがとうございました!!! 

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