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イチ非正規書店員が「運賃値上げ」に思うこと

1月の実質賃金が4.1%減とのこと。

まあそうなりますよね。値上げラッシュが止まりませんから。昨年に決まっていたことですが、首都圏の鉄道運賃も18日に改定されます。

大手ならいざ知らず、中小企業においては職場への交通費を会社がすべて出してくれるとは限りません。ちなみに以前働いていた営業会社は当初全額支給でした。しかし業績の悪化に伴い、車で通勤している先輩と待ち合わせをして乗せてもらう形になりました。

彼の家の最寄り駅までは電車で行くわけで、その分の交通費はもらえました。わずか数十円の違いですが毎日積もれば大きい。いま考えると、この改革がスタートしてから会社が解散するまでほんの数か月でした。

数年前、勤めていた本屋が閉店と決まり、同僚と次の職場に関する話をした際「○○書店に行きたかったけど、非正規雇用だと交通費が出ないからやめた」と聞いたことがあります。「1日○○○円まで」ではなくゼロというのは衝撃でした。いまは改善されているようですが。

都内の別の本屋で働いていたときには、栃木県から通っている社員がいました。交通費は一部しか支給されず、しかも最寄り駅から家まで車を運転していたとか。それでも遅番翌日の早番を普通にこなしていたのだから頭が下がります。

すべてもらえる場合でも会社の負担が増すわけで、結局はいちばん削りやすい人件費に皺寄せが来る。イコール人手不足が続き、苦しむのは現場の従業員ということになります。

かつて政治家の「文書通信交通滞在費」が問題視されたことを思い出しました(いまは「調査研究広報滞在費」と名称を変えたとか)。こういう状況なのだから、すべてとは言いませんが議員の交通費を一部自己負担にしたらどうでしょうか? 少しは庶民の痛みを理解してもらえると思うのですが。

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