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「読書は社会へのメッセージになり得る」と教えてくれた2冊

先週↓で紹介させてもらった4社合同フェア「声をあげれば、社会は変わる?#社会運動の現在形」を神保町・東京堂書店で見てきました。

同フェアの開催を教えてくれた大月書店さんのnoteはこちらです。

もしかしたら「興味はあるけど、こういうフェアって難しい本ばかりでしょ」と考える方がいらっしゃるかもしれない。大丈夫です。入り口というか「まずはここから考えてみよう」という本もちゃんと用意されていました。

私が購入した2冊もそういう内容です。1冊目は↓。

大月書店さんの本です。理不尽な校則を変えるために立ち上がった中学生たちの姿をモデルケースとし、地位も権力もない人びとがいかにルールや社会を動かしていくかを学んでいきます。

たとえば他人の行動を促し、仲間を増やすための話の仕方。「心」が動いたときと「頭」で解決法がわかったときに人は動く。そのための語り方が丁寧に説明されています。これは大学のゼミや仕事におけるプレゼンの組み立てにも活用できるはず。

そしてひとりではなくチームでやり遂げることが大前提ゆえ、リーダーシップのあり方やメンバー全員が力を発揮できる組織の作り方にも言及しています。特に「ドット・リーダー」と「スノーフレーク」の対比は重要です。ひとりで仕事を抱えてしまう「頑張り屋さん」にぜひ読んでほしい。

改めて各々が異なる武器を持ち、それぞれの役割に責任を持ち、互いの弱点を補い合える組織こそ理想だと感じた次第です。いま職場で意識して取り組んでいることが間違いではないと背中を押してもらえました。

もう1冊は↓。

現代書館さんの本です。

そもそも議会制民主主義とはどういうものか? 野党にはどんな役割があるか? 小選挙区制と中選挙区制の長所と短所は? 

もし誰かに訊かれたとして、まあ答えられなくもない。ある程度歳を重ねていれば自然にわかることばかりだから。しかしこういう「わかっているつもり」こそ、実は大人の陥りやすい落とし穴かもしれない。

もちろん大事なのは知識の量ではなく知恵の質。しかし知識があやふやだと、導き出される知恵の妥当性も必然的に怪しくなる。特に情報が氾濫している現代では、折に触れてこういう「正確な基本」に還る姿勢が必要ではないでしょうか? 

私は25歳をとっくの昔に過ぎています。本来なら、ここに書かれていることなど当たり前のように理解していないといけない。でもプライドを守るために知らないことを誤魔化すよりも、素直に己の不勉強を認められる人間でいたい。相手が誰であれ、頭を下げて教えを乞える者でありたい。絶対その方が楽しいから。

本を買って読み、考えたことを発信する行為は社会に対するひとつのメッセージです。より主体的な政治参加の第一歩にもなり得ます。ぜひ同フェアへ足を運んでみてください。私もまた行きます。

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