見出し画像

困ったときの「帰る場所」

新しい職に就いたら「最初の3か月が大事」と言います。いちばん仕事を覚えて伸びるのがその時期だと。

たしかに我が身に置き換えても頷けます。その頃に上手くできなかったことは今でも苦手ですから。あと肝心なことを身に着けずに成長してしまうと、キャリアは長いのに初歩的な業務ができないという事態になりかねない。

昨年、新日本プロレスの柴田勝頼選手が何かのときに「上村に腕十字を教えた」と話していました。入り方がおかしかったから、と。上村優也選手は2018年デビュー。団体の未来を担う存在です。

柴田選手は怪我で2017年から欠場中。現在はアメリカにあるLA道場でヘッドコーチを務めています。そんな彼が若手に技を教えるのは当たり前といえば当たり前。でも真っ先に浮かんだのは「柴田選手が気づくまでは、誰も上村選手に腕十字を教えなかったの?」という疑問でした。私の中では基本的な関節技のひとつという認識なので。

あと最近気になった動画が↓です。

2分48秒ぐらいから柴田選手が登場。LA道場で修業中の成田蓮選手に強烈なビンタをかまして「これが張り手だ!」と叫びます。成田選手が試合で出したものがイマイチだったのです。

柴田選手の張り手、メチャメチャ迫力があります。音もすごくて痛そう。でも成田選手に脳震盪を起こした様子はない。そこも含めて「これが張り手だ!」ということでしょうか? 力いっぱい叩けばいいわけではない、と。

そしてまた首を捻りました。「成田選手は野毛の道場で張り手の正しい打ち方を教わらなかったのか?」と。

ただし先日デビューしたヤングライオンは、腕十字も張り手もしっかりできていました。育成方針が変わったのかな?

営業マン時代、結果が出ないで悩んでいると先輩から「そういうときは基本に帰れ」という助言をいただきました。故・野村克也氏も「投げるコースがなかったら原点に戻れ」と捕手に話していたそうです(ここでいう『原点』は外角低めのストレート)。

そう、「基本」とはまさに「困ったときに帰る場所」。いわばセーフティネット。私もこれを機に再点検し、大事にします。

この記事が参加している募集

スポーツ観戦記

最近の学び

作家として面白い本や文章を書くことでお返し致します。大切に使わせていただきます。感謝!!!