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イチ書店員が「広島ベンチ入り全選手出場」に思うこと

ベンチ入り全選手出場。

控えのピッチャーがひとりもいない状況で、アドゥワ投手が2イニングを抑えました。素晴らしい。おつかれさまです。でももし危険球で退場になったり何らかの故障が発生したりしたら、首脳陣はどうするつもりだったのでしょうか?

2010年だと思うのですが、阪神のブラゼル選手が判定に激高して退場処分を食らい、しかも控えの野手がゼロという事態になりました。中継ぎ要員の西村投手が経験を買われて外野を守り、どうにか延長戦を切り抜けた記憶があります。

後で思い返せば笑い話、とまではいかないけど、ある種の伝説になります。しかし現在進行形の当事者からしたら。

慢性的な人手不足が続く書店。先日は私とパートの2名しかいない時間帯が発生しました。しかもまあまあ賑わっている週末の朝。2名ですよ? しかも電話が鳴りやまず、置いていない本のことをネチネチ言い続けるお年寄りがご来店。。。

紀伊國屋書店・新宿本店や丸善・丸の内本店クラスならともかく、普通のワンフロア店は週末の朝に電話をかけてもなかなか繋がりません。出ないのではなく出られないのです。もし「混雑する午後は避けよう」と配慮してくださっているのなら申し訳ない。たしかにお客さんは多くない。しかしそれ以上に従業員の数が足りていないのです。致命的に。

昼間の方が遅番が出勤してくるので、まだチャンスがあります。ぜひ頭の片隅に入れておいてくださいませ。

いまの職場はひとり休んだらもうギリギリ。たとえるなら10人で野球をやっているようなものでしょうか。先発投手とリリーフ投手が各1名、あとはレギュラー野手だけ。たぶん全国の多くの書店が同じような苦境に立たされているはず。

募集をかければいいって話じゃない。本社の人たちには給与面や労働環境も含め、なぜ定着しないのか考えてほしいです。

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