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「やっぱり本屋で働くのがいい」と思わせてくれた本屋の話

↑は1946年創業の出版社・大月書店さんのnoteです。

4社合同フェア「声をあげれば、社会は変わる?」が紹介されています。

私の職場は参加していません。無力な末端の身で申し訳ない。展開している本屋へ足を運び、購入させていただきます。

東京堂書店はやっぱり素晴らしいですね。

と言いつつ、かつては神保町に行くとほぼ三省堂と書泉で買い物を済ませていました。ここを愛用するようになったきっかけはよく覚えています。

数年前の9月。勤めていた書店が閉店し、就職の面接を受けた帰りのことです。当時の私は本屋で働くのが嫌になっていました。本は好きだけど接客は、という典型的な「書店員あるある」です。

周辺の業界でいろいろ探していました。図書館とか。

熱意は買ってくれました。ただ未経験で司書の資格を持っていないから、どうしてもハードルが高くなる。募集がひとりで応募してきたのがふたり、そして意欲や適性などに大きな差がなかったら、最後は資格の有無で判断される。当然のことです。

面接してくれた人が正直な方だったので「あ、ダメだ」と察しました。

とぼとぼ歩いているうちに、いつしか神保町へ入り込んでいました。何も考えず、気の向くままに慣れない革靴で路地を進み、角を曲がり、気がつくと大きな本屋の前に立っていました。それが東京堂書店です。

穏やかで落ちついた空間。インクの匂いすら感じる。安易に使いたくないけど癒された気がします。店頭に積まれていた↓を手に取り、パラパラ捲って購入しました。

ファンでありながら発売されたことを知らなかった。その時思ったのです。「やっぱり本屋で働くのがいい」と。そして翌月から某書店で次のキャリアをスタートさせました。

いまでもこの本には東京堂書店のカバーが掛かっています。いつか自分の働く店が誰かにとって同じような存在になってくれたら嬉しい。

連休明けに行きます。

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