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モデルカーあれこれ

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モデルカーは実車を単に縮めたものではありません。斜め上方から眺めて、実車の雰囲気を楽しむのと同時に、雑誌の写真には写っていなかった部分を見て、新たな発見ができる物です。その歴史を… もっと読む
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記事一覧

重箱の隅をつつく-18:2台のFord GT MK-IIの出来栄え

重箱の隅をつつく-18:2台のFord GT MK-IIの出来栄え

 昨日、新たなFord GT MK-IIのモデルを購入した。モデルは既にSpark製(SP)で持っているが、好きなドライバーであるMark Donohueの駆った車であったので、買わざるを得なかった。

 さて、今回のモデルは自身では初めてのEIDOLONE(EI)の製品、これを発売しているMake upでは過去結構な数のモデルを購入しているが、EIDOLONEは高価なので一寸触手が動かなかった。

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異能β-15:  John Simonsって誰 !?

異能β-15:  John Simonsって誰 !?

 モデルカーを集め始めたのは遙か昔、その後結構な期間のブランクがあって、
10年程前から収集の泥沼に嵌り出した。

 まだその頃の収集はミスタークラフトで5,000円から10,000円程度がメイン。
大手のMinichamps、Spark、TSM、LookSmart、EBBRO、Best等の製品。段々精密で、珍しいモデルを探す内に青山のメイクアップに行く様になったが、価格は安価で20,000円前後

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重箱の隅をつつく-17: Ford GT MK-II     プロトタイプからGTに

重箱の隅をつつく-17: Ford GT MK-II  プロトタイプからGTに

 モデルカーを趣味としている多くの方々は2020年1月に公開されたFord vs Ferrariを映画館やDVD等で見たと思います。

 1964年にFord MK-1、64年頃は単にFord GTとだけ言われたが、MK-IIと共にMK-IVが現れてから違いを示す意味でIやIIとされた。初期のPCを用いて設計された様だが、実践的では無く、日々改良されたが様々のレースに出て予選は早くともリタイアが多

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レアモデル列伝-33:               Ford GT40 Roadster(Spyder)

レアモデル列伝-33: Ford GT40 Roadster(Spyder)

 23.09.09 ある大手モデル販売会社から在庫一掃のセールがあり、Spark(SP)のFord GT40 Roadster(Spyder)を入手した。
 1967年のスパ1,000kmで 6位入賞したモデル。

 オープントップで2座の車を一般にはRoadsterと呼び、イギリスやドイツでは好んで使われている名称。
 Spyderは主にイタリア車に使われているオープントップ車。元々、イギリスで

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レアモデル列伝-32  種々の本に1枚の写真もない(?)モデル

レアモデル列伝-32 種々の本に1枚の写真もない(?)モデル

 Can Amを含めレース関連の洋書は数十冊以上所有している。その中には優勝はおろか上位入賞もない車なのにどの本にも1枚は写真が載っているモデルが何台かある。
 例えばCaldwell D7「レアモデル列伝-9:Sam Posey & Caldwell D7」、例えばMatich SR3「レアモデル列伝-6:Matich SR3 Frank Matich Can Am 1967」、Can Am参戦

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レアモデル列伝-31:   自分的には珍しい1/18モデル

レアモデル列伝-31:   自分的には珍しい1/18モデル

 自動車モデルの収集は1/43がメイン。時に1/18を購入することもあるが、それは非常に気に入った車で細かいところまで知りたいがため、とは言えフルパカモデル(ドアやボンネット・トランク等が開く)はモールドが甘くなるので11台中2台のみ。

 今回12台目の1/18モデルを入手した。
 1965年のIndyを走ったのDan Gurneyの1/43 YAMAHA Specialを2020年に入手したこ

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事実は小説より奇なり-16トンデモメーカー製PENNZOIL Indy Carは入手困難モデル

事実は小説より奇なり-16トンデモメーカー製PENNZOIL Indy Carは入手困難モデル

 1/43の1984 March 84C Pennzoil #6 Rick Mearsを最初に目にしたのは数年前。その頃eBayの入札は自身で行なっていたが、PCの動作が悪くなった時点で入札額が挙げられず入手できなかったのが最初。
(詳細はnote「事実は小説よりも奇なり-9 PENNZOIL モデルの悲劇と喜劇」を参照願いたい)

 数年後落札できたが台座がベニアで一寸引いた、しかし珍しいので

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重箱の隅をつつく-16   今一つ判らないLola T70 Coupeの型式

重箱の隅をつつく-16   今一つ判らないLola T70 Coupeの型式

 過去、Lolaが主となる記事は「傷だらけのローラ」「牙を研ぐ前、Lola T 163」「”cow catcher"とは何ぞや」「日本Can Amを走ったLola T160改造車」と結構ある。もっと細かい記事を探せば色々でてくるが、ChaparralやMcLaren程詳細な内容となった記事は無い。
 今回は「傷だらけのローラ」以来のLola T70 Coupeの話である。

 先ずはLola T7

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レアモデル列伝-30:非常にレアなMAZDA RX-7

レアモデル列伝-30:非常にレアなMAZDA RX-7

 MAZDAのスポーティーカーといえば、RXシリーズが最右翼であろう。レースカーではLe Mans優勝の787Bが最も有名だが、今の時代としては米国で絶大な人気を博すが、生産開始が1991年で既に販売が終了しているアンフィニRX-7が若者に人気の様だ。

 筆者自身は2000年頃か、新車情報でRX-8の記事をみた。その後2001年のデトロイト、次いで東京モーターショーで発表され、久し振りのモーター

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レアモデル列伝-29:   やっと入手できたイタ車のBMW E36

レアモデル列伝-29:   やっと入手できたイタ車のBMW E36

 イタ車、または痛車。wikiによれば「痛車(いたしゃ)とは、車体に漫画・アニメ・ゲームなどに関連するキャラクターやメーカーのロゴをかたどったステッカーを貼り付けたり、塗装を行うなどして装飾した自動車。いわゆるおたく文化から発祥し、アニメやゲームに対する個人のファン活動の一環として行われているもので、作中に登場するヒロインなどといったキャラ美少女クターなどをモチーフとしたものが代表的である。萌車(

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異能β-13:続 Can Am黄金期のMcLaren・Racing

異能β-13:続 Can Am黄金期のMcLaren・Racing

 McLaren Racing Limited(以後の文章で、McLarenの単独表記はTeamを指す)は1963年にBruce Leslie McLaren (1937.8.30―1970.6.2)により設立された。Teamは1966年より開催されたCan Amで1967年から5年連続で総合優勝を獲得した。
 CanadaとAmericaで行われたCanadian-American Challe

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異能β-12: 続  Ferrari最後のLe Mans優勝車 250LM

異能β-12: 続  Ferrari最後のLe Mans優勝車 250LM

 1950年代の後半から、向かう所敵なしの活躍を見せたFerrari。

 Le Mansには1949年以来エントリーしているが、58年の第26回に初優勝して、レースの主役に躍り出た。60年から64年まで連続して優勝、我が世の春を謳歌していた。
 その頃、Fordは世界一の称号が欲してFerrariの買収を試みて失敗。それならと自前の車で64年のLe Mansに挑戦、ここにFerrariとFord

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レアモデル列伝-28:  これぞ逸品 日本Can Amを走ったLola T160

レアモデル列伝-28:  これぞ逸品 日本Can Amを走ったLola T160

 2023.05.14 noteに「事実は小説より奇なり-8  ‘68 日本Can Am」を掲載した。8番目になっているが、下書きができたのは22.10.16、なぜ半年以上費やして、やっと書けたかの由来を書こうと思う。

 2021年1月米国のマニアが大量のミニチュアカーをeBayのオークションに出品した。
 ほぼ2週間の間に自分の趣味に合致した件数は18件あり14勝4敗であった。
 普段eBay

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事実は小説よりも奇なり-8         ‘68日本Can Am

事実は小説よりも奇なり-8       ‘68日本Can Am

 その現場にいた友人は、目撃の衝動を切掛けにモータースポーツのジャーナリストになろうと決意した。

 その現場をテレビで見るしかなかった筆者がその画像を思い出しながら、その頃のレースカー事情を考察した。

 「ワールドチャレンジカップ富士200マイル」が正式名称だが、
多くが日本Can Amと言った。
 1968年、北米から10台の怪物マシーンが富士スピードウエイを来襲、10台の日本勢が向かい撃っ

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