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【現役ドラフト】今年は「ドラフト1位」が多く移籍しました。

ご無沙汰しております。
どうも、ふじです。

2023年12月8日、第2回現役ドラフトが行われました。
昨年は大竹細川という主力級が掘り起こされたこの制度、それも相まって第2回は各球団も注力を置くシステムになることが想定されました。

もちろんこの制度に対しての賛否両論は多くみられますが、「出場機会に恵まれていない選手の移籍を促す」という目的自体は達成しているため、最低限は機能している制度と言えるでしょう。

ただ、まだまだ改善点も多いのは事実。
この点などの詳細はまた次回以降で、(お待ちください。)


1.今ドラフトの全体感

昨季は投手6人野手6人が移籍したのに対し、今季は投手9人野手3人の移籍となりました。

また、昨年と違い「ドラフト1位」で入団を果たした選手の移籍も多く見られました。
「良い選手」を獲得するためには上位の指名順を得なければいけないため、ネームバリューも込みで提出したことが想定されます。

そのほか、投手では左腕ないしは1軍実績のある投手が優先してドラフトされました。(提出選手の全貌は分からないが、)
もちろんこの2点から逸れた選手もいますが、ある程度は傾向も出てきたでしょうか。

加えて、今季も野手は右打者のみがドラフトされました。
2年連続で右打者のみがドラフトされたため、この点に関しては本制度の傾向と見ていいでしょう。

2.移籍した各選手の詳細

① 阪神 ‐ 漆原 大晟(右投手/オリックス/27歳)

https://th.bing.com/th/id/OIF.NqFfXk001lPQvj7M4s7ncQ?rs=1&pid=ImgDetMainより

漆原145㎞/h程度のフォーシームカッターナックルカーブフォークを操る右腕。

20年には22登板21年には34登板23年には16登板と複数登板を果たしいずれも防御率3点台を記録するなど、圧倒的ではないもののブルペンには欠かせないタイプの投手です。

ただ、移籍元のオリックスブルペンには圧倒的な投手も多く、同じく便利屋起用の小木田がブレイクしたこともあり、序列が低下していたのは事実です。

移籍先の阪神としても「右の便利屋」がいなかったため、マッチする可能性があるでしょう。
若手も多いチームですが、貴重な戦力になること間違いなしです。

② 広島 - 内間 拓馬(右投手/楽天/25歳)

https://hochi.news/images/2021/05/07/20210507-OHT1I51243-L.jpgより

内間最速150km/hのフォーシームツーシームスライダーチェンジアップカーブを操る右腕。

これまでプロ入り後2年間はリリーバーとしての起用だけでしたが、今季は夏前まで2軍で先発として登板していました。
しかしながら、コマンドが荒れることも多く5イニング以内で降りることも増えていき、結局はリリーフへの再配置転換も経験しています。

ただ持っているボールの威力は抜群で、コマンドの改善に成功すれば十分1軍戦力として寄与できるでしょう。
来季から1軍でフル稼働というのは少々考えづらいですが、まずは1軍登板の機会を多く得たいところです。

③ 横浜 - 佐々木 千隼(右投手/ロッテ/29歳)

https://cdn.findfriends.jp/img.sp.baseball/show_img.php?id=22786&contents_id=p_page_015より

佐々木千隼140km/h近辺のフォーシームスライダーフォークシンカーなどを操る「ゴロピッチャー」
加えて、9月ごろからはシュートボールも投げ始めており、投球の幅が少しずつ広がってきている。

そんな佐々木千隼は、2016年のドラフト会議でハズレ1位史上最多の5球団競合という記録を打ち立て鳴り物入りで入団。
ただ現実はそう甘くなく、プロ入り後は怪我などに苦しみ球速は10キロほど低下するなどスタイルチェンジを余儀なくされた。

そんなスタイルチェンジ後の21年には、54試合で防御率1.26を記録し1軍定着かと思われたものの、その後は不振に喘いでいる。

投手タイプとしても、三振を奪うよりかは打たせて取るタイプであるため先発として考えたいところ。
ただ、21年の活躍していた時期よりもさらに5km/hほど低下しており全体的には苦しい印象の方が強い。

贔屓に属していた選手であるため今後も全力応援を続けるが、圧倒的なものがないことを考慮すれば、今後も立場が苦しいことが想定できる。
ぜひとも期待を裏切ってほしいものです。(いい意味で。)

④ 巨人 ‐ 馬場皐輔(右投手/阪神/28歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.%2fhlT8Jt9USO7aQBZ%2ffROFw&rs=1&pid=ImgDetMainより

馬場150km/h近いフォーシームカッタースプリットカーブを操る右腕。
正直、本当にリストアップするとは思っていませんでした。

そんな馬場は、1軍でも好成績を残しているうえ2軍では圧倒的。
このような選手が現役ドラフトに出てくるということは、それだけ阪神の戦力層が厚いということを意味しているんでしょうね。
ズルい。
間違いなく、今ドラフトの大目玉と言っても過言ではなかったと思います。

移籍先の巨人は、今シーズン両リーグワーストとなってしまったブルペンを整備しなおすことが至上命題であっただけに、これ以上ない補強となりました。
馬場にとっても、阪神以上にチャンスのある球団への移籍となりそうです。

⑤ ヤクルト - 北村 拓己(右内野/巨人/28歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.ORYZfDeKLYE3hky%2b1s3QbA&rs=1&pid=ImgDetMainより

今季は2軍遊撃手を中心に二塁三塁などでも多くの守備機会を得ており、打撃でも多くの指標でトップクラスの成績を叩き出しました。
しかし、1軍ではなかなか持ち前の長打力を発揮することが出来ずに他球団へと移籍。(投手としての登板はあった)

そんな今季の北村は、2軍での本塁打数は減少させたものの打率を向上させており、結果的にはOPSも昨年以上の数字を記録することに成功しています。

現状のヤクルトには右打の二遊間がほとんどおらず、本人にとっても多くのチャンスがあるでしょう。
守備で貢献するようなタイプではないため、長岡武岡と差別化できるのも好材料。
魅力的な打力で1軍定着を狙いたいところです。

⑥ 中日- 梅野 雄吾(右投手/ヤクルト/25歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.%2bxXSJxJ4pRFcjbkbqKN6Ag&rs=1&pid=ImgDetMainより

梅野145km/h越えのフォーシームスライダーカッターチェンジアップを駆使する右腕。

19年には自己最多の68登板を果たしリリーバーとしてフル回転。しかし、その後は怪我などもあり年々登板数が減少していき、今季リリーバー転向後としては初めて2桁登板を割ってしまいました。

移籍先の中日には若手リリーバーも多く競争も激しいうえ、本人の奪三振率も年々下降気味となっており、移籍を機会にスタイルチェンジと行きたいところです。

⑦ オリックス - 鈴木 博志(右投手/中日/27歳)

https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/06/07/jpeg/20190607s00001173216000p_view.jpgより

鈴木150キロ近いフォーシームカッターツーシームで少しずつ芯を外すほか、カーブスライダーといった緩い変化球も扱う先発投手
しかし、入団以降は登板機会を得るものの中々定着とはいかず、ここまで苦しいシーズンが続いていました。

加えて、現状の中日では高橋仲地根尾といった期待の先発投手も多く序列も下がっていました。(ドラフトでも草加を獲得。)

移籍先のオリックスは、山本山崎(福)の両先発投手が抜けており鈴木にとっても大いにチャンスがあることが想定できます。
どうにか与四球率を改善させて、1軍定着を狙いたいところです。

⑧ ロッテ - 愛斗(右外野/西武/26歳)

https://www.nikkansports.com/baseball/news/img/202104100000522-w1300_0.jpgより

愛斗俊足強肩の外野手で今季も多くの出場機会を得ており、春先は3割近辺をキープしていました。

しかし、年間を通して四球を多く選べるタイプではないことが打率維持にも作用し、結果的にはOPSがなかなか伸びきりませんでした。
また、2軍でも高いOPSを残しているものの出塁率は打率と比べて伸びきっておらず、打席でのアプローチは改善しなければなりません。(主に外スラ)

移籍先のロッテには、怪我人(怪我不安)守備に不安を抱えている選手も多く、早期の1軍出場も十分狙えるでしょう。
その中で、3拍子揃った外野手へと成長を遂げたいところです。(というかして下さい。お願いします。)

⑨ ソフトバンク - 長谷川 威展(左投手/日ハム/24歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.HvqoK1HddYeq%2fHUAQXe8og&rs=1&pid=ImgDetMainより

長谷川サイドスローから140km/h近辺のフォーシームスライダーを投じる左腕。
左腕サイドスローというといわゆる「左殺し」のイメージを持たれるだろうが、実は対左の方が分が悪いという…

球種自体も少ないため、フォーシームスライダーツーピッチになってしまうため、現状はよりコマンド力が求められます。
出来れば、左打者に食い込むような球種を覚えられると投球の幅も広がるでしょう。

移籍先のソフトバンクでは同タイプの嘉弥真が退団しているものの、田浦笠谷などが1軍定着の兆しを見せているため、長谷川も何か強みを得たいところ。
加えて、もともと選手数が多いこともあるためいち早く個性を伸ばしたいところです。

⑩ 楽天 - 櫻井 周斗(左投手/横浜/24歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.owRkDpmzzj%2fi2mfCz7JUOA&rs=1&pid=ImgDetMainより

櫻井140km/h台前半のフォーシームツーシームスライダーカッターフォークチェンジアップなどの様々な球種を操る左腕。

日大三高時代には当時の清宮から5打席連続三振を奪うなどで名をはせ、21年には30登板防御率3.07を記録するなどの活躍を見せました。
しかし、2022年の1月「左肘尺骨観血的整復固定術」(いわゆる疲労骨折)を受け、同年7月に2軍戦で復帰。
オフには育成契約となるものの今季4月には再度復帰と、壮絶なプロ野球人生を送っている。

移籍先の楽天は、鈴木翔天を除いて1軍定着を果たしている左腕リリーバーがおらず、チャンスが巡ってくる可能性が高いことが考えられます。
来季は、もう1度復活を遂げたいところです。

⑪ 西武 - 中村 裕太(右投手/広島/28歳)

https://www.nikkansports.com/baseball/news/img/202106010000510-w1300_1.jpgより

中村140km/h近辺のフォーシームスライダーカッターカーブチェンジアップなどを駆使する右腕。

上記の指標からも分かる通り、圧倒的なコマンドを持っているため計算しやすい投手です。
ただ、球速がでないことも起因してか被打率も高いため、見ずらいフォーム球質をさらに追い求めていきたいところ。

移籍先の西武では、佐々木森脇の離脱が確実視されており救援陣に若干の不安を残しています。
抜群のコマンドでパリーグを制圧したいところです。

⑫ 日ハム - 水谷 瞬(右外野/ソフトバンク/23歳)

https://th.bing.com/th?id=OIF.2KYymB8Vd7B34VY%2fu%2bJeyQ&rs=1&pid=ImgDetMainより

水谷190cm越えの恵まれた体格を持ちながらも、50m6秒の俊足を兼ね備える外野手。
21年23年と2軍で多く出場したときはそれぞれOPS7割を超えており、今季終盤は1番左翼での出場も多く見られました。

しかし、1軍外野手の壁は厚くなかなか出場機会は得られないまま5年間が経過、持っている総合力が高いだけにもったいないというイメージも強いです。

移籍先の日ハムでは、首位打者経験のある松本・あと一歩でキングだった万波とだんだんと布陣も固まっているため競合相手も多いsですが、持っているポテンシャルをいかんなく発揮できれば1軍出場も見えてくるでしょう。
右外野というコンテンツはドラフトでの追加もあっただけに、1年目から活躍したいところです。

3.あとがき

というわけで、第2回現役ドラフトも無事に終わりました。
正直、この制度に納得できていない点も多いですがそれはまた別の機会に…

第1回現役ドラフトでは、移籍選手の半数が戦力外とり悲惨な結末を迎えましたが、今回はそうならないことを願います。
この記事を書いているのが2023年12月9日、1年後にどんな結末を迎えているかが楽しみです。(1回この手のパターンをやってみたかった。)

というわけで今回はここまで。
それではまた次回、さいなら~

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