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うつ病で休職した話その7

無事に休職の申請が終わり、休職に入れたと安心した時は体が軽くなったものだ。
診断書によるとまずは2ヶ月の休養と書いてあったので、
2021年6月から7月末まで60連休ということになる。

正直、休職を勝ち取った私は帰りの電車の中でウキウキしていた。
傷病手当金も給与の三分の一貰えるし、実際の所、妻の方が稼ぎが多いので金銭面での不安は無かった。
60連休どう過ごそう、そんな事も考えていた。
(今思えば甘い考えだった)

不安な事と言えば、両親や妻の両親に自分がうつ病だと言う事を告げる事。
そして、その反応が怖かった。
医者の先生からは「絶対に告げなければいけないと言う訳ではありませんよ」と言われていたが、
私の性格上、盆や正月なんかに義両親にあった際、仕事について聞かれて「元気に仕事行ってまーす!」と嘘を突き通す事ができないので、それなら聞かれる前にこっちから報告した方が良いと思った。

さて、休職に入った初めの数週間は薬の影響でベッドから全く起きられない日が続いた。
精神系の薬ってスゲーとまさに実感した数週間だった。起きたくても起きられない。何もできない。
そんな日が続いた。
この数週間の間に妻が「ツレがうつになりまして」という書籍を読んでくれていた。
同じような境遇の人の体験談を読んで、少しでも理解しようとしてくれている、そんな妻には感謝しかなかった。

さて、投薬を始めて一ヶ月と数週間経った頃に、
とある事件が起こる。
何と妻が妊娠したのだ。
前々から子供が欲しくて計画的に妊活を行っていたのだが、
まさか休職に入った途端に妊娠するとは思わなかった。
うつ病は休職中なのに子供が産まれる…。
しっかりとした父親になれるのだろうか…。
嬉しさと不安がぐるぐる頭の中で演舞する。

「よし、もうこうなったら、子供が出来た報告と同時に、親に自分がうつ病である事を報告しよう」ととりあえず自分の両親には報告だけでもしておこうと心に決めたのであった。

つづく


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