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エスプリの効いたチュニジア料理を知るための10皿

地中海に面した北アフリカの国、チュニジア。2010年末、同国中部シディブジドという小さな町で起きた、貧しい露天商の焼身自殺がきっかけで、「アラブの春」と呼ばれた反政府デモが中東地域に広がった。

独裁者と非難されたベンアリ大統領は失脚。暫定統治体制を経て、チュニジアは新憲法のもとで新たな国作りに取り組んでいる。気候も、人々の気性も地中海から吹く風のように穏やかだ。料理も、フランス植民地時代の影響も残る一味違ったアラブの料理である。以下、紹介していく。

①ショルバ

アラビア語で「スープ」を意味するのが「ショルバ」。北アフリカでは一般的に魚を使ったスープのことを言うようだ。チュニジアのショルバは、魚のほぐし身を使ったピリ辛スープ。レモンをしぼって食べることもある。

②焼きサラダ

焼いたサラダという斬新さにまず驚き、食べてみたくなる。アラビア語でサラータ・マシュウィーヤ。

ちなみにこの記事のヘッダーに使ったのも、在日チュニジア大使館のパーティで出された焼きサラダ。火が入っているので、旅行者にも安心だし、野菜のうまみを味わうことができるユニークな一品。

③パン

フランスの影響もあってか、洋風のパンもおいしい。

ホテルの朝食は、カフェオレにパンというフランスっぽいスタイルのところも多い。

④チーズ

チーズも各種ある。首都チュニスのホテルで食べたリコッタチーズのさわやかな味は、今も舌に記憶が残っている。

⑤クスクス

北アフリカを代表する料理といえば「クスクス」。具をのせた挽き割り小麦に熱いスープをかけて食べる。

最初に食べたころは、もそっとしてあまりおいしいと思わなかったのだが、おいしいクスクスと出会うようになってから、好きになった。スープをたっぷりかけるのがポイントかも知れない。日本でもおいしいクスクスが味わえる。東京・板橋の「ブラッスリージェルバ」では、肉や魚入りのクスクスが楽しめる。

⑥羊のグリル

チュニジアも羊肉をよく食べる。焼いて塩味だけで食べるといい。「アラブの春」の震源地、シティブジドからチュニスに帰る途中の街道沿い、肉屋に隣接したレストランで食べたグリルは野趣あふれる美味だった。

⑦クーシャ(羊肉の壺煮込み)

珍しかったのが、クーシャという壺で煮込んだシチューのような料理。

ビーフシチューとはまた別の羊のうまみが、野菜にまでしみ込んでいた。

⑧ピザ

地中海をはさみイタリアは至近の距離だけに、イタリア風のピザの店がたくさんある。窯で焼くパンについては、イタリアにも負けない自信があるのだから、ピザもおいしくないわけがない。

⑨焼き魚

特段高級でもない魚をシンプルに焼いた料理。チュニジアでは、それが一番おいしかったかな、という気もしている。

つけあわせは例の焼きサラダや、それほど辛くない唐辛子、フライドポテト。この辺のわき役も、白身の焼き魚ととてもよく合うのだ。

⑩スパゲティ

ピザもあるなら、当然パスタもある。ゆで方は少し柔らかめ(アラブ圏の共通点でもあるのだが)なものの、トマトソースのものは、日本のナポリタンのような雰囲気を漂わせる。庶民的な食堂では看板メニューになっていることもある。

ここでは触れなかったが、チュニジアはワインも有名。手頃でおいしいものがたくさんある。チュニジアの食を深く知れば、北アフリカの旅もさらに楽しさを増すのは間違いない。

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カフェバグダッド

中東(オリエント)の奥行きの深さを、文化、歴史を交えて日本に紹介していきたいと考えています。近くて、遠い、両者の関係を深める助けになるんじゃないかと思います。旅をしている気持ちになれるようなエッセイも、トラベル情報を織り込みながら書いていきます。

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