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随想

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MV「De noir à bleu」 /セルフレビュー

MV「De noir à bleu」 /セルフレビュー

【歌ってみた】とありますが、自作のボカロヴァージョンを自分で歌ってみたという意味です。いわゆる「セルフ歌ってみた」ですね。

"De noir à bleu" とはフランス語で「黒から青へ」という意味です。
曲想を思い立ったのは、フランス映画のような曲を作ってみたいと思ったのがきっかけなのですが、出来上がった曲はJ-POPの域内に収まりつつコンテンポラリー要素の濃いものになったような気がします(笑

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構成要素

構成要素

国内外のTwitterで、#私を構成する42枚 というハッシュタグ及び画像が流行っています。

端的に言えば、思い入れのあるアルバムのジャケット写真を42枚並べるというものです。

到底42枚には収めきれないのですが、例えばあえて選ぶと、僕の場合は上掲のようになります。

ただ、僕を構成するとは言えないですね、やっぱり。よく聴いたアルバムたちではありますが、僕を構成するのはアルバム単位でもなければ

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新曲MV「Graphene Night」

新曲MV「Graphene Night」

 この曲を作るに当たってまず意識したのは、現代の、或いは令和のシティポップにしようということでした。
 高層ビルに囲まれた広々とした公園で、夜な夜な遊ぶZ世代の男女達を度々目にすることがありまして、彼らのメンタリティに思いを馳せたのが曲想が浮かぶきっかけとなりました。
 スケートボードだったり、Bluetoothスピーカーで音楽を鳴らして、だべったり踊ったり、都市の夜遊びと言っても、彼らのそれには

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作品と商品

作詞作曲編曲を活動のメインに据えて幾年かが経ちました。
仕事として作編曲を受けることも少しですがあります。
ただ、最近つくづく思うのは、やはり僕は時間を掛けて作品を作りたいたちなのだなぁということです。
自分の曲は本当にアレンジに時間が掛かります。
それは汎ゆる要素に「トライ」が入っているからです。
どんな制作でも、ファインなミュージックを作るという目的は共通していますが、商品は求められる条件を満

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最近のギター練習

ギターを弾き始めてから幾星霜。
中学3年から、いや、初めて触ったのは小6でしょうか。
未だに上手くはない僕ですが、ずっと向上心を持って練習しています。
今年はエレキギターを練習する機会が増えました。
バンドを辞めてからはずっとソロでアコギのインストや弾き語りをしていたのですが、音源制作をするようになると、エレキギターのアレンジをせざるを得なくなり、やはりそこだけは打ち込みはしたくないなぁと。

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力が欲しいか?

欲しいですね。
ここで言う力とは権力とか暴力のようなものではなく、純粋に創作の力です。
ほぼ毎日、コツコツと音源制作をしているのですが、進みが一向に速くならないことにもどかしさを感じています。
つまり、納得の行くクオリティのハードルがどんどん上がっているんですね。一つ越えたら目の前にもっと高い山が立ちはだかるというように。
落ち着いて着実に越えて行くしかないのですが、届きそうで届かない逃げ水を追っ

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普通とは

フォローさせていただいているまつぼっくりさんのエントリー「『普通』を求められるのが嫌い」https://note.mu/matsubokjuri/n/nd75546d6fd581 を拝読して、感じ入るところがあったので、「普通」について書きたいと思う。

この普通というテーマは僕にとってとてもタイムリーなもので、最近思うところが多くあったところなのだ。

普通とは、他者との関係性において自己存在の

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観劇に思ふ

何年かぶりに観劇をして来ました。
二人芝居で演目は「手ぶくろを買いに」。
あの新美南吉の名作童話をベースに、原作にほぼ準拠しつつ深い視点が提示される内容だったと思います。
脚本と演出が素晴らしく、言葉による美しい雪景や夜の街の描写に心が洗われるような気がしました。
新美南吉といえば「ごんぎつね」「手ぶくろを買いに」のニ作品が小学校の教科書に載っていたと思います。
「ごんぎつね」の結末のいたたまれな

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文化の日・京アニお別れ会

今日は祝日、文化の日なわけですが、京都アニメーションの「お別れ そして志を繋ぐ式」が開催され、参列して来ました。

僕は絵は描きませんが、アニメファンとして京アニ作品はほぼ全て観て親しんできたし、音楽の領域でのクリエイターの端くれなので、他人事ではないんです。

でね、やっぱりね、京アニさんの「仕事」は凄かったと思うのですよ。クオリティの高いアニメーションを作ることは大変な仕事だと思うんですけど、

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才能について僕が考えること

才能論みたいなことは僕なりにもう答えが出ていて、どうでもいいと思っていたのだけれど、最近、周囲や音楽界やらSNSやらでよく話題が出るので、改めて考えをまとめてみます。

才能というのはある意味で実体のない概念だと思っています。
有るとか無いとか考えた時点で捕われてしまう。
そして、僕にとっては、もし仮りに才能というものが実体として有るとして、その才能が僕に無かったとしても、望むような結果が出ないと

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話してみたら

先日、友人の弾き語りライブを聴きに行ったんです。
友人の歌と演奏は素晴らしくて、長いつきあいもあって耳に馴染んでいたし、生き方や世界の捉え方が音と言葉から滲み出てくるのを感じられて、そして何より音楽が感じられて、ああ、本当に来てよかったと思ったんです。

その後、知らない年配のミュージシャンのステージを見て、何だかなぁと思ったんです。それなりにキャリアを重ねて来られたのだろうと推察できるし、声もギ

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