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親バカで何が悪い?

「うーちゃん、塾楽しい?」

第1志望校に合格した長子と入れ違いに、新4年生になる中子が3月から塾に通い始めることになった。

中学受験塾は、小4から3年間かけて小6の受験生を作ってゆくが、小3の2月が新年度のスタート。

2月スタートならば、秋から遅くとも1月までには入塾準備が必要だけども、長子の受験サポートに専念したいから意図的に2月入塾はスルーした。

昨今の中受験の過熱ぶりはかなりなもので、小3の2月ですでに定員オーバーの塾もあるらしい。

通塾スタートについては、小2の2月から前倒しの3年生クラスに通う子もそれなりに多いから、少しだけ悩んだ。

長子の保育園の同級生は小1から塾に行っていて、長子は同じ塾に小4から入塾することになった。

家の近くなので通いやすかったのと、少人数だから、超難関校を目指さなくても面倒見がよく、「みんな志望校に合格してます」と、明るい進学先の希望を見せてくれたから。

そう言えば、友人を通して知り合ったあるママのお子さんとも同じ塾だった。

「うちの子はあまりにできなくて」なんて、ママは謙遜しまくってたが(というのは体裁で本心はかなりヤル気なのがわかる)、お子さんは小1から通塾し、無事に超難関校に合格したらしい。

教育臨床の現場にいた心理学者として思うのは、学校の難易度よりも優先すべきは、子どもが行きたいと思える学校選びだ。

だから、中受験をしたいか、と中子にたずねた時、「中受験をしたいから受験に行きたい。(長子のように)はやくお弁当を持って塾に行きたい」と、迷いなく答えたから、正直なところびっくりした。

というのも、長子は指示をよく聞き、宿題も言われなくてもやる、最初だけ雛型を示せば学習の態度を適切に調整し、自走できた。

だけど、中子はそうではない。

学校の宿題はやらないし、授業参観に行けばひとりだけノートを取らないし、ほおづえをついてぼんやりしている。

リアルのび太だ。

担任の先生もわたしも、発達障害の子どもの学校適応なんて、そんなもんだ、とわかっている。

「お前、やる気あんのか?」

それでも、学校には学校のセオリーがあるので、わたしは、口パクで中子に指令を送るが、中子は意に返さないで、しれっとしている。

中子は「生きてくれてればいい」胎児の時からそれだけを夫婦で願って来た子だから、学校適応はほどほどのグットイナーフであればいいから、多くを求めない。

長子とは別の塾だけど、オーソドックスな中受験システムへ適応できるのか、いささか不安がないとも言えない。

だから、入塾から1か月経った塾への送り道で、通塾への意志を子どもに聞いた時、

「うん。楽しい。くもんは先生は教えてくれなかったけど、塾は教えてくれるから」

と、聞いた時、初めて子どもにすまなく思った。

小中学生の大手学習塾、大学受験の大手予備校、発達障害のお子さんの家庭教師、中学受験の大手塾など、臨床心理士で食えなかった時、大学生の時からの塾バイトで食いつないだわたし。

だけど、わが子を教えるのは、感情が入るからできないから、学習の外注化が得策なので、我が家の家庭教育に子どもに勉強を教えることは入らない。

プロに任せるのみ。

だから、子どもたちには、くもんに小学校入学前から通わせて来たけど、中子にはくもん式の反復学習はつまらなかったらしい。

「ごめんね、あなたには合わなかったのにママが無理やり続けさせてたわ。でも、塾が楽しくてよかった。自習室も使えるし、もっと勉強したかったら塾を増やしてもいいからね」

わたしは、こどもに謝った。

「最近、すごく理科の授業も頑張ってます。何かありましたか」

3年生の2学期末の12月の個人面談で、担任の先生もおっしゃっていたっけ。

「このままだと、態度悪いと入塾テストも受けられないよって、言ったんです」

こんなに中子は、塾に通いたいと、思えたのは、ひとえに長子が憧れのロールモデルだからだろう。

長子が買ったけど、受験すらしなかった(偏差値が足りなかった)超難関校の赤本を学校に持って行って、眺めている姿にわたしは泣けた。

「うーちゃん、ここ行きたい」

「うんうん、行けるといいね。頑張ろうね」

3年間の中受験準備は、始まったばかり。

偏差値なんてどうでもいい。

中受験は、高校受験や大学受験と違って偏った母集団でのせめぎ合いだから、偏差値なんてそう簡単に上がらないことも長子の3年間で学んだ苦い経験だ。

中受験で必要なのは、決めたことをやり通す、持久力と忍耐力という、小学生にはかなり高度な精神だ。

勉強する楽しさを味わえる喜びを子どもに伝えることが親の役割だと、わたしは考えている。

勉強する力は、間違いなく財産であり、知識は一生を通して、自分を守る武器になるから。

学びには、知識のベースが必要だ。

だから、クソつまらない基礎教育課程がある。

知識という基礎の点と点をつないで、知識のベースをもとに新しい知識を入れて発展させてゆく、知的好奇心こそが人を進化させてきた。

知らないことを知る喜びの渦中に中子が今いる。

「ユリーカ!」体験をしているその姿をわたしは傍で見ることができる。

学習型学童の先生がすまなそうに、わたしに告げた

「お母さん、今回のテスト、成績がつかなくて、ショック受けないで下さいね」

学期ごとのテストの点数に笑うしかなかった。

でも、どうだ。

興味のないことには1ミリも動かない中子が能動的な意欲を塾のワークブックにぶつけているなんて、わたしは嬉しい。

勉強の楽しさを知らないのは、人生の半分以上を損しているとしか思えない。

なんて思えるのは、かなりアホな親バカなんだろうな。

でも、親ぐらいは、子どもを盲目に信頼していい。

親は子どもの1番のミカタで、守るべきだから。

それが親の愛なのだ。

これは、発達心理学のさまざまな研究で、明らかにされている自明の理だ。

親業務に日々、勤しんでる皆さま、堂々と親バカして下さい。

あなたの子どもへの愛があなたの子どもの支えになります。

それは、知能、対人関係、自尊心、自己肯定感やメンタルヘルスだけでなく、体の生理的な健康にも影響します。

本当に親バカは地球を救うのですから。

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