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大人へ本memo ~平易に説明する訓練~


話したい内容とは逆に、題名が堅くなってしまいました。

何かを知りたいと思い始めた相手に、すでに理解している人ならばどのように語りかけるだろう。。。というお話です。

何かについて(それはどんなことでも良いし、多岐にわたるのだけれども)知っていることを、そのままに伝えると、知り始めた人には難しく聞こえることがある。


難しく感じることを

難しいままに伝えてくる授業は

ほんっとーーにっ

つまらなかったです。


高3の時、数学の先生とめっちゃケンカしましたもん。
㋝んせい「どこがわかんないんだ?」
σ(・_・) 私「どこが解らないかが分からないから聞いてるんじゃん。」
㋝   「どこが解んないか分かんねーんなら教えられねえよ。」
σ(・_・)  「解んないとこが分かっていたらとっくに理解してるわ。」
㋝   「俺にはお前が解らないって言っている意味がわからない。」
σ(・_・)  「解らない人の気持ちが分からない人に何を聞けば良いの?」
㋝   「問題の解き方だ。」
σ(・_・)  「その解き方が理解できないの。」
㋝   「だからどこが分からないんだ。」・・・・

堂々巡りでした。私はこの時本気で怒っておりましたが、同級生は爆笑していました。私もかなり屁理屈ですが、せんせーもかなり・・笑
大好きで、教科の中で一番得意だった算数と数学。この時から先に進めなくなり、今でも解き方を知りたかったと思います。

おっと、脱線・・・🚃
のようですが、すなわちこれが、平易に・・・の事でして、先生は一つの視線でしか問題を見ていないので、私から見た問題が見えていなかったんです。もっと違う角度から説明してくれたら理解できていたのだと思います。


・・・・・・・・・・・・・・・
いつしか私は大人になり、子どもの小さな質問に安易に答えている自分に気がつきました。そして高校の先生が頭をよぎり、疑問に思いました。
私が答えた中に、彼らの知りたい本質は入っているのか?
そんなにこの世の中って簡単なのか?


「そんな風に出来ているのよ」

って

簡単に

言っちゃって良いのか?



例えば食べ物
「これってお肉なんだよね。」
「そうよ。おいしいね。」
お肉を見ている子どもに、他に言うことはあるでしょうか。

これは様々だと思います。命を頂いていることを説明しなくてはいけないし。説明しすぎて衝撃を受けて食べられなくなったら家庭としては困るかもしれない。野菜だけで育てられるかしら?と頭をよぎる。

そして日本とは
「日本は戦争しないよね?」
「大丈夫。もうやらないって決めたんだから、戦争はしないよ。」

この会話は今後も度々出ることはわかる。本当に日本は大丈夫だろうか?世界は平和に向かっているんだろうか?


子どもの様々な
ふっと沸き起こる疑問は
答えるというよりは
一緒に考えていく問題ばかりではないか。

その場しのぎの会話をしないで

時にはちゃんと向き合おう。

そう思ったのです。


いきなり衝撃を受けるんじゃなくて
なるべくなら平易な言葉で少しずつ
この世の中について知っていって
感じたことと、すりあわせて
自分の生き方や気持ちを持って欲しい。

そう思ったときに出会ったのが


「よりみちパン!セ」シリーズ
題名だけでも面白いので見て下さい。

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『いのちの食べかた』
森 達也 (著)
2004年 理論社

お肉ってどこから来るの?誰がどうしているの?
森達也さんの
子ども達に届きやすい言葉を心に残して
納得いくように話してあげたくなります。



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『決定版 日本という国』
小熊英二 (著) 100%ORANGE(イラスト)
2018年 新曜社

この難しいテーマを中学生にもわかる言葉で語ってくれています。日本人というカテゴリーの整理の仕方として、子どもに伝えるときに大変役に立ちました。


画像2

『バカなおとなにならない脳』
養老孟司 (著)  100%ORANGE(イラスト)
2011年 イーストプレス

養老孟司先生ですから、面白くないわけがありません。


そして・・・

画像5

『正しい保健体育 』
みうら じゅん (著)  100%ORANGE(イラスト)
2011年 イーストプレス

みうら じゅんさんですから、面白くないわけがありません。
てか、

このシリーズには、、、

中学生以上の読者を対象にしている学校でも家庭でも学ぶことができない、生きていくためのリアルな知恵が詰め込まれている。

のです。

みうらじゅんさんでしょう?保健体育?やばくない?

大丈夫です。

この道にあった表現で書かれています。

さすがに息子に直接は読んであげませんでしたが、私自身の育児知識として読んでおくには大変参考になりました。

男性はもちろん楽しく、そろそろ思春期だなと思ったら、どうやって話したらいいか、みうらじゅんさんを真似てみては?

お父さんが頼りにならない。
男性が育児に参加していない場合も読んでおくと良いと思います。

結局みんなが読むと良いと思います笑


それから・・・

画像5

『世界を信じるためのメソッド ぼくらの時代のメディア・リテラシー 』
森達也 (著)  100%ORANGE(イラスト)
2011年 イーストプレス

身につけなくてはならないメディアリテラシーがとてもわかりやすく解説されています。16年前の出版から今でも大切な心得です。教科書に載せて欲しいくらいです。

出版社からの紹介
おとなは、バカだ。同じ過ちを、なんどもくりかえす。世界が、人間が、取り返しのつかない過ちを犯すのは、メディアの使い方をあやまるからだ。メディアはときに人を殺し、ぼくらを殺すことすらある。ならば、なにをどう信じるべきなのか。いま、なによりも必要なリテラシー。


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各ジャンルの第一人者によって
物ごとの道理をコンパクトに書き下ろされている
「よりみちパン!セ」シリーズは

2004年に理論社から創刊。
2011年イースト・プレスに移籍して再刊。
2018年新曜社から刊行中

と、コクコクと歴史を刻んでおります。

自分を「なんだろう?」って自問する前に
「とりあえず世の中ってこんな感じで流れているよ」
って
優しく語りかけてくれる。

難しい年頃に

この本を手に取れたら

ずいぶんとさっぱりと

世界と自分をを見られるんじゃないかと思います。


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イーストプレスで出版されているものが絵本ナビで紹介されています。性の話から神様や裁判の話まで幅広く、探せば自分の興味にぶつかるシリーズなので、一覧を覗いて見てください。
新曜社からは今のところ10冊ほど出版されているみたいですが、上にあるものが続々と再版されることを期待しています。



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アマゾンでは理論社の出していた頃の本も買えます。

長文ご覧いただきありがとうございます。

たくさんの知恵と言葉を頂いて、人生が楽しくなりますように。



おたまさまが記事にしてくださいました⤴
noteを始めた頃に紹介して下さったのですが、その頃は恥ずかしくて(^_^.)
1年経ち、紹介して下さることの有り難みが恥ずかしさを上回りました😍
(2021年12月追記)ありがとうございます🌹

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