探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や…

探検された天の世界 - Celestial Worlds Explored

鳥嶋真也  宇宙開発評論家┊宇宙開発史家┊宇宙作家クラブ会員 宇宙に関する取材、記事や論考の執筆などを行っています。 お仕事のご依頼などはWebサイトの「お問い合わせ」からお願いいたします。 https://kosmograd.info/

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【概要】  フリーランスで宇宙に関する取材、執筆活動をしている鳥嶋真也と申します。  旅費交通費や機材代など、取材にかかる経費は基本的に私費でまかなっており、限界がみえてきています。  今後の継続的な取材、報道のため、皆さまのご支援のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。 【売上の使い道について】 1. 取材の旅費交通費  ロケットの打ち上げをはじめ、現地に赴いての取材には多額の旅費交通費が必要になります。  たとえば種子島への取材の場合、高速船や航空機、複数日の宿泊が必要になることから、1回の取材で約10万円かかります。  こうした旅費交通費は、取材にあたって毎回必ず掛かるものであることから、まず第一に充てさせていただきます。 2. 機材購入費  ロケットの打ち上げの取材にあたっては、数km離れたところから撮影することから、超望遠レンズや頑丈な三脚などの機材が必要になります。  現時点では、取材に必要な最低限の機材は揃っているため、旅費交通費ほど急を要しているわけではありません。将来的な機材の更新、拡充が必要になった際にあらためて検討したいと考えています。

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Jonathan's Space Report No. 829 日本語版

訳者より 天文学者のジョナサン・マクダウェルさんが発行されている『Jonathan's Space Report(JSR)』の、日本語訳を作成しました。  JSRは、マクダウェルさんが発行されている宇宙開発に関するニューズレターで、最近の衛星打ち上げをはじめ、国際宇宙ステーションでの活動、特筆すべき宇宙活動などをまとめたもので、米軍などの機密ミッションに関する推測、NASAの発表やメディアの報道の誤りの指摘なども含まれ、高い信頼性で知られています。  1989年から毎月1

    • 教科書には書いてあるのに、公の資料では黒塗りになっている固体ロケットの燃料の成分

      コンポジット推進薬の成分 先日の「カイロス」ロケットの打ち上げをめぐって、記者会見でこのようなやり取りがあった。  現代の固体ロケットには、ほぼすべて「コンポジット推進薬」と呼ばれるものが使われており、そしてその主な成分は、たしかに教科書にも書かれてある。  一例として、先ごろ発売された『ロケットシステム』(田辺 英二 、森北出版)では、コンポジット推進薬の成分の一例として、以下のように記載されている。  このうち、過塩素酸アンモニウムは酸化剤として使われる。  合成

      • H3ロケット試験機2号機 打ち上げ経過記者会見 第2部<技術説明>文字起こし

        日時2024年2月17日13:00~13:30ごろ 登壇者(敬称略)岡田 匡史(おかだ・まさし)……JAXA H3プロジェクトチーム プロジェクトマネージャー 新津 真行(にいつ・まゆき)……三菱重工業株式会社 防衛・宇宙セグメント 宇宙事業部 H3プロジェクトマネージャー 岡田プロマネより挨拶 皆さん、本当にお待たせいたしました。ようやくH3が「おぎゃあ」と産声を上げることができました。ここまで皆さんに支えられてこられたと思っていますので、短い時間ですが、いろいろとお

        • H3ロケットを1段目だけで飛ばしたら軌道に乗る!?――そんなことはないけどちょっとおもしろい話

           勇者ヒンメルの死から何年後かのある日、H3ロケットの打ち上げ計画書を読んでいると、不思議なことに気がついた。  計画書によると、H3ロケットの第1段の質量と推進薬質量は以下のようになっている。 (全備)質量(t)……約240 推進薬質量(t)(最大値)……224.5  ここから、推進薬を抜いた純粋に機体だけの質量(構造質量、ドライ質量)は約15.5tであることが導き出せる。  しかし、この数字が正しいとすると、とんでもないことになる。いくらロケットは大半が推進薬と

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          H3ロケット試験機2号機打ち上げ成功 再挑戦果たすも「これからが正念場」

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月17日、H3ロケット試験機2号機の打ち上げに成功した。試験機1号機の打ち上げ失敗からの"再挑戦"を掲げたミッションを完遂し、飛行実証を果たした。  だが、H3の開発はこれからも続く。とくに安定した運用と、国際競争力の確保という挑戦は、これからが正念場となる。 H3ロケット試験機2号機 H3ロケットは、JAXAと三菱重工が共同で開発している次世代の大型ロケットである。  現在の主力ロケット「H-IIA」の後継機として、安全

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          H3ロケット試験機2号機、射点への機体移動を完了 明日打ち上げへ

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月16日、H3ロケット試験機2号機の打ち上げに向けて、ロケットを組立棟から射点へ移動させる機体移動を実施した。  ロケットは移動発射台(ML5)の上に立った状態で、ML5ごと2台の移動発射台運搬台車(通称「ドーリー」)によって、大型ロケット組立棟(VAB)から第2射点(LP2)へ、約500mの距離を約30分かけて移動した。  射点到着後、射点設備とロケットの接続作業が行われている。  このあと21時00分ごろに「第2回GO

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          H3ロケット試験機2号機、第1回GO/NOGO判断会議の結果はGO 15時から機体移動

           H3ロケット試験機2号機について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月16日11時11分、「第1回GO/NOGO判断会議」の結果、打ち上げ作業の開始について「GO」と判断したと発表した。  このあと15時00分から、ロケットを組立棟から第2射点へと移動させる、機体移動が始まる予定となっている。  組立棟から射点まではおよそ500mあり、約30分かけて移動する。  機体移動が完了後、ロケットと地上設備を接続する作業が行われ、推進薬の充填や各種試験などが行われ

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          H3ロケット試験機2号機、15日の打ち上げ延期 天候悪化の予想で

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年2月13日、15日に予定していたH3ロケット試験機2号機の打ち上げについて、当日の天候の悪化が予想されるため延期すると発表した。  新しい打ち上げ日は未定で、これから毎日天候判断を行い、決まり次第発表するとしている。  JAXAによると、打ち上げ前日に行う機体移動の時間帯から、雷が発生する可能性や、強風が吹く可能性があるほか、打ち上げ当日も上空の雲が厚く、ロケットが通過する際に雷が落ちる危険性があるなど、総合的な判断から打ち上

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          【速報】「小型月着陸実証機(SLIM)」、ピンポイント着陸の技術実証を達成

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月25日、20日に月面に着陸した「小型月着陸実証機(SLIM)」について、「主ミッションである100m精度のピンポイント着陸の技術実証は達成できた」と発表した。  ただ、着陸後の姿勢が計画とは異なっており、太陽電池による発電ができない状態にある。今後、太陽光の角度が変われば、復旧できる見込みがあるという。  搭載していた超小型月面探査ローヴァー「LEV-1」と「LEV-2(SORA-Q)」についても、おおむね技術実証に成功し

          【速報】「小型月着陸実証機(SLIM)」、ピンポイント着陸の技術実証を達成

          JAXAの「小型月着陸実証機(SLIM)」、今後復旧の可能性 着陸時や月面のデータ取得は完了

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月22日、月面着陸に成功した「小型月着陸実証機(SLIM)」の状況について明らかにした。  SLIMは1月20日、月面に着陸した直後、太陽電池の発電ができない問題が発生した。プロジェクト・チームによると、着陸後、電源をOFFにするまでの間にさまざまなデータの送信を完了できたという。また、今後太陽電池に太陽光が当たり、復旧できる可能性もあるとしている。  SLIMは、月への高精度着陸技術と、軽量な月惑星探査機システムを実現する

          JAXAの「小型月着陸実証機(SLIM)」、今後復旧の可能性 着陸時や月面のデータ取得は完了

          小型月着陸実証機(SLIM)、月面着陸に成功も 太陽電池が電力発生せず

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月20日、小型月着陸実証機(SLIM)の月面着陸に成功したと発表した。ただ、太陽電池が電力を発生していない状況だという。  現在、月面からのデータ取得を優先して実施するとともに、今後、取得できたデータの詳細な解析を進めるとしている。  SLIMは1月20日0時00分、月面に向けて着陸降下開始を開始した。動力降下フェーズと垂直降下フェーズを経て、0時20分に月面へ着陸した。着陸後の地球との通信も確立できたという。  JAXA

          小型月着陸実証機(SLIM)、月面着陸に成功も 太陽電池が電力発生せず

          小型月着陸実証機(SLIM)、近月点降下マニューヴァー#2(PDM2)を完了 20日0時に着陸降下開始

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月19日、小型月着陸実証機(SLIM)について、月面着陸に向けた近月点降下マニューヴァー#2(PDM2)を実施したと発表した。  このあと20日0時から着陸降下開始を開始し、0時20分ごろに月面に着陸する予定となっている。  SLIMは2023年9月7日に打ち上げられ、12月25日に月周回軌道に入った。2024年1月10日には、着陸降下準備フェーズへ移行することが決定され、14日には遠月点降下マニューヴァーを実施し、高度約6

          小型月着陸実証機(SLIM)、近月点降下マニューヴァー#2(PDM2)を完了 20日0時に着陸降下開始

          JAXAの小型月着陸実証機(SLIM)、近月点降下マニューヴァー#1(PDM1)を実施 20日未明に月面着陸へ

           宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2024年1月18日、小型月着陸実証機(SLIM)について、17日夜に実施した、月面着陸に向けた軌道変更の結 果、予定どおりの軌道に入ったことを確認したと発表した。  今後、19日深夜に近月点を高度15kmまで落とし、20日0時00分ごろに着陸降下を開始し、同0時20分ごろに月面に着陸する予定となっている。  SLIMは、月への高精度着陸技術と、軽量な月惑星探査機システムを実現する技術の実証を目指したミッションで、昨年9月7日に、種子島

          JAXAの小型月着陸実証機(SLIM)、近月点降下マニューヴァー#1(PDM1)を実施 20日未明に月面着陸へ

          H-IIAロケット48号機 機体移動

           H-IIAロケット48号機の打ち上げに向け、打ち上げ前日の1月11日22時30分から23時00分にかけ、機体移動が行われた。  ロケットは移動発射台(ML)に載せられた状態で、MLごと2台の移動発射台運搬台車(通称「ドーリー」)によって、大型ロケット組立棟(VAB)から第1射点(LP1)へ、約500mの距離を約30分かけて移動した。  射点に到着後、まず射点設備とロケットの接続作業が行われ、その後、ロケット、衛星、射場設備、追跡管制網など、各系の作業状況および気象状況な

          情報収集衛星光学8号機についてわかっていることと、推測、あるいは妄想

           2024年1月12日に打ち上げ予定のH-IIAロケット48号機は、日本政府の情報収集衛星光学8号機を搭載し、軌道に投入する。  光学8号機は、光学6号機(2018年打ち上げ)の後継機として、2015年から開発が始まった。内閣衛星情報センターによると、「光学センサーの高性能化(主鏡の大口径化、高精細検出器の採用)による大幅な画質向上、 大型姿勢駆動装置の搭載による俊敏性の確保を実現(する)」としている。  また光学7号機からは、データ中継衛星とのデータ中継機能を搭載し、即

          情報収集衛星光学8号機についてわかっていることと、推測、あるいは妄想

          H-IIAロケット48号機の打ち上げ時刻決定、12日13時44分26秒に

           三菱重工は2024年1月10日、H-IIAロケット48号機の打ち上げ日時について、12日13時44分26秒に決定したと発表した。  打ち上げは当初11日に予定されていたが、9日になって「今後天候の悪化が予想され、打ち上げに向けた作業が計画どおり進められない可能性がある」として、翌12日に延期された。また、正確な打ち上げ時刻は、10日の天候判断を行ったうえで発表するとしていた。  打ち上げが可能な時間帯は13時44分26秒から13時45分29秒に設定されている。また、ふた

          H-IIAロケット48号機の打ち上げ時刻決定、12日13時44分26秒に