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好きな女性の口説き方

おいしいご飯を食べてるときが一番幸せ。

特にそう意識しているわけではないのだが、人にそういわれることが多い。

「おいしそうな顔して食べているよねぇ」

と。

だが、私自身は、ひとりで食べるご飯が一番好きだ。

たとえ夫と一緒でも、なんとなく居心地が悪く、食が進まない。

いや、進まないというほどの小食ではないのだが、なんとく味がしないような気がするのだ。

かつて私が独身だったころは、男性からの誘いとなると「おいしいもの食べにいきましょ!」っというものが多かった。

よほど食いしん坊に見えたのだろうか?

それとも、食事が無難だと思ったからだろうか?

真意は不明だが、食事に誘われることが多かった。

だが、その言葉で私を釣れた男性はいない。

おおかたの女性は、食べたいか食べたくないかとは別に、食事を口実にしたデートのお誘いだということを承知の上で、タイプの男性であれば食事の誘いに乗るのだろう。

だが、私は、

「おいしいものは自分ひとりで食べますから」

っと、笑顔で断わっていた。

なぜなら、ごはん食べにいきましょうって誘うこと自体で、私の好みや希望に合わせる気がないのだと判断できたから。

と同時に、私の好みを知りもしないのに誘うなんて、きっと私の内面に興味がないのだろう......と思ったりもした。

私のことに興味があれば、私が興味を持てそうなことを口実に誘うはずだと思ったからだ。

男性諸氏は、もし好きな女性が、まんざらでもなさそうなのに誘いに乗ってくれないというのなら、誘い方が間違っている可能性を考えてみたらよい。もちろん、その女性がフリーであるという前提での話だ。

ちなみに、夫からの誘いは、「一緒に山に登りましょー」だった。登山が共通の趣味だから、当たり前といえば当たり前。

夫と出会う前には、博物館、美術館、観劇、といった誘いに乗ったことはある。

誘われてOKした例はまだまだあるが、あまり列挙すると私が魔性の女だったことが露わになるので、この辺にしておきましょう。

おあとがよろしいようで。