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生理が嫌な高校生におすすめ!月経カップの魅力と注意点&私の産婦人科失敗談



デンマークのノーフュンスホイスコーレにて

大阪出身。教育大学卒業後、大阪で高校英語教師に。海外の社会と教育を学ぶため、スペインへ渡航。日本語教育能力検定(注釈)を取得し、スペインの私立小学校に勤務。その後、デンマークに渡り、ノーフュンスホイスコーレで日本文化教師を務める。帰国後、新潟県の地域おこし協力隊・ニイガタコラボレーターズに着任し、2023年9月、十日町市に移住。

1.十日町高校一般講座での講演

十日町高校3年生に向けて人生で大事だと思うことを伝えた

探究・キャリア教育コーディネーターとして関わっている十日町高校から、「一般講座として、卒業する3年生に役に立つ話をしてくれませんか。」とお願いされた。

私のキャリアの話でも、社会に出ていく高校生へのメッセージでも、私の話しやすい内容で大丈夫ですと。

私のキャリアは特別誇れる訳でもないけど、ちょっと変わっているかもしれない。自分の人生を振り返りながら、1限目は高校生に伝えたいポイントを話した。

2限目は進路が決まっているグループ向けということで、非言語のコミュニケーションを学ぶ活動をした後に、私の心が動かされた話題(メインは失敗談+面白い概念など)から、指名してもらって話すことにした。

私が思う高校生の役に立つかもしれない話

「豪雨と大麻 アムステルダム」「同性にモテた フィリピン」について話した後、終了間際に来た最後のリクエストは「月経カップ」!

月経カップは私の人生を変えてくれたと言っても過言ではない物だから、できるだけ多くの人に存在を知ってほしい。そして、恥ずかしいから墓場まで持っていこうと思っていた、産婦人科に行った話も。

日本では月経カップ以前に生理の話をするのが、ちょっとタブーみたいな雰囲気がまだ残っている。そんな中で、高校生が月経カップの話をリクエストしてくれて単純に嬉しかった。

私にとって、生理は月に1回来る嬉しくないイベントで、生理前はPMS(月経前症候群)でイライラしたり、甘いものをバク食いしたり、なぜか泣きたくなったりする。

なのに、「生理って血が出るんでしょう?」ぐらいの理解しかない人に出会うことがある。

生理のせいで、ブルーになっている時に優しくしてほしいとまでは望まなくても、気分のムラや体調不良があることを知って欲しい。

生理中の女性と関わらずに生きていくことは不可能だし、性別関係なく社会に出て絶対に役立つ知識だと思う。

2.6年前の月経カップとの出会い

左:こけそうになっている私、右:助けてくれるルームメイト(大学の帰り道)

6年前フィンランドに留学していた時、スペイン人のルームメートが夜な夜な鍋にお湯を沸かしていた。不審に思って、何をしているの?と聞いたら、月経カップを指さして「消毒してるんだよ〜」と。

月経カップの存在を知らなかった私は衝撃を受けた。そして、「すごく快適で繰り返し使えるし、もう生理パットは使えないよ!」という友達の言葉に興味を持った。

月経カップは留学生のドイツ勢とスペイン勢の女子の間で大流行していたらしい。

「アジア圏の人は生理の話にオープンなイメージがないから話にくかったんだけど、めっちゃおススメ!」と言われ、私も勇気を出して買ってみた。

最初の2,3回はズレてちょっと漏れてしまったり、コツがつかめなかったが、慣れると快適で何も着けていないようだった。

蒸れないし血の量もわかるし、ナプキンの不快感から解放されると本当に生理がましになった。衛生管理さえしっかりしていれば何度も使えるので、それ以来私は月経カップを使っている。

3.産婦人科に行くことに

月経カップユーザーになって3年経ち、高校教師になった。

いつも通り月経カップを使って生理を終えた。と思ったら、少し黄色い茶色い赤い、生理終わりのおりもののようなものが、数日続いた。

匂いもあって少し不安になりながら、忙しい日々を過ごしていた。これは生理ではないのか?何かの病気か?と心配になりつつも放置して一週間。状況は一向に良くならない。「病院に行くしかないかな?行くの恥ずかしいな〜」と気分は憂鬱だった。

「こんな忙しい時に病院に行く時間がもったいない。しかも病気だったらどうしよう。」と思いつつ、「行かないと何も良くならない!」と覚悟して生まれて初めて産婦人科に行った。

問診表を書いて、覚悟を決めていざ診察。「病気の可能性もありますし、検査しますね」と診察を始めてくれたお医者さん。

診察してもらっていると、お医者さんが「あ!!!」と声を上げた。

思わず「え!」と声を上げる私。
医:「生理用品は何を使ってますか?」→私:「月経カップです。」
医:「どこにありますか?」→私:「家です。」
医:「いや、中にあると思いますが。抜いて良いですか?」と聞かれ、「いつも生理後に消毒しているし、そんなはずはないです。」と抵抗する私。「いや、あると思いますが、、、抜いて捨てても大丈夫ですか~?」と優しく聞いてくれるお医者さん。

そして、異臭と共に生理用カップが出てきた。恥ずかしさで気分は最悪。
目の前の光景と、月経カップを一週間以上入れっぱなしにしていて気付かなかったことが信じられなかった。

医:「細菌が繁殖して感染する恐れもあるので、点滴しますね。」と、人生初の点滴を打ってもらった。

「生理用カップもなくなったし、診察料は1万円かかったし、何より月経カップを取り出し忘れてこんなことになるなんて、アホすぎる。絶対出したと思っていたのに。アホすぎる。」

点滴の雫をベットの上で眺めながら、「これは誰にも言わずに墓場まで持っていく秘密にしよう。」と心に決めた。

4.あれから3年

大好きな絵本と木の実の美術館(十日町市)にて

十日町市に移住してきて、今回この話をしようと決心できたのは、3年たって失敗を受け止められてきたし、この失敗談が誰かの役に立てば価値があるなと感じ始めたから。

それに、まだ未熟な私だからこそ、失敗談を通して高校生に伝えられることを話そうと思ったから。

私は今も月経カップを使っているし、体育教師の友達にお土産でプレゼントするほど気に入っている。

この失敗談を通して性別関係なく生理について考えるきっかけになったり、月経カップを使うきっかけになれば嬉しい。生理は月に1回も来るのだから、皆が生理に関して調べたり話したりして、もっと生理を快適に迎えられるようにしたい。

今回は探究学習の話というよりは生理や月経カップの話がメインになったけど、Noteで活動報告する私個人の目標は「記事を読んだ人の人生が少しでも豊かになること。」でもある。

新潟県地域おこし協力隊の活動を通して、新潟県にも高校にも地域にも、そして記事を読んでくれる方にも、何か役に立てたらいいなと願いながら私は記事を書いている。

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