見出し画像

突如募集が始まった「都型放課後等デイサービス」って?



どうもやすしです。

最近はYouTubeライブに精力的で、記事はヒロンくんが連続投稿していたので久々の登場となります。


最近暑くなってきましたね。変わらずお元気ですか?



さて、今日は東京都で突如募集が始まった「都型放課後等デイサービス(正式名称なんですよこれ)」について話していこうと思います。


「都型?なんぞ??」と言う方にざっくり分かりやすくお伝えしていきますので、よろしくお願いします。




「都型放課後等デイサービス」とは?



さて、そもそも「都型放課後等デイサービス」というのはなんなのでしょうか?


公式文書を参考にしてみましょう。


児童福祉法(昭和22年法律第164号)第6条の2の2に基づく放課後等デイサ ービス事業を実施する事業所のうち、この要綱で定める要件を満たし、東京都(以下 「都」という。)が補助を行う事業所をいう。

東京都福祉保健局 - 都型放課後等デイサービス事業実施要綱 参照

これがこのデイの概要なのですが、つまり

東京都が直接的?に補助をしてくれる放課後等デイサービス

というわけですね。


こういう行政が補助をしてくれる形式って、今までなかったんじゃないでしょうか?

すごく斬新ですよね。




「都型放課後等デイサービス」の業務内容



都型放デイの要綱には

どのような業務時間でどんな人員がいてどんなサービスをするのか

が決まっています。


全ては書きませんが、いくつか気になる部分をピックアップします。



サービス提供時間は、19時までサービスを提供できるようにせよ、とのこと。

送迎がマストです。


さらに「コア職員」たるポジションの人間を配置する必要があります。

(コア職員の配置)
第7条 管理者、児童発達支援管理責任者に加えて以下のいずれかの条件を満たすコア職員を配置すること
(1)保育士又は児童指導員の資格を有し、資格取得後、児童福祉事業に5年以上の実務経験があること
(2)その他コア職員にふさわしいと都が認める者
2 コア職員に係るその他の条件については別途定める。

東京都福祉保健局 - 都型放課後等デイサービス事業実施要綱 参照

つまるところリーダー職のようなものですね。


個別支援計画の作成方法についても明記されています。

(個別支援計画)
第6条 放課後等デイサービス計画の作成は以下の点に留意して作成する。
(1)都が別途定める標準様式を使用すること。ただし、都が承認した場合を除く。
(2)生活全般の質を向上させるための目標となる行動、配慮すべきことなどについて保護者と協力して作成すること
(3)学校に配置されている外部との関係機関・団体との調整の役割を担っている特別支援教育コーディネーター等から個別の教育支援計画等についての情報提供を受けるとともに、放課後等デイサービス計画を特別支援教育コーディネーター等へ提供すること
(4)日々の支援を記録するとともに四半期毎に取組経過と評価を保護者に交付すること

東京都福祉保健局 - 都型放課後等デイサービス事業実施要綱 参照

通常の放デイでは6ヶ月まで期間が設けられていましたが、宮古型の場合は四半期毎=3ヶ月毎に見直しが必要とのこと。

さらに「雛形は決まっている」「学校等からの情報提供がマスト」ということも明記されています。


そして僕が一番気になっている、事業所間評価というものが導入されます。


例えば都型A事業所と都型B事業所があるとして、このA・B事業所がサービスを相互評価し合うと言うもの。相互監視的なことでしょうか。


最後に気になる補助金

基本補助は、月額347,170円だそうです。



他にもいろんな内容が明記されていますので、ぜひ気になる方は

shougaifukushi.metro.tokyo.lg.jp/Lib/LibDspList.php?catid=108-001

からダウンロードしてみてください。




さてみなさん、この都型放デイ。

やりたいですか?




「都型放課後等デイサービス」の課題



この都型放デイ、内容は悪くはないのですが「現実的に運営できるんかそれ?」という点がいくつかあります。



1つはサービス提供時間と送迎について。


都型放デイは送迎がマストになってくるのですが、最短で19時に家に着くと考えると結構遅い時間じゃありませんか?

19時に帰宅して、明日の準備をしてご飯を食べて、そこからお風呂・就寝準備…。

かなりバタバタなような気がしてなりません。

低学年には少し厳しい内容かも。


というか高学年でもそんな長時間預かってほしいニーズあるんか?

19時やったら保護者が迎えに行ける気するけど…。



もう1つはコア職員と補助金の話。


おそらくこの補助金は大抵が人件費にいくことになると思いますが、コア職員と役職がつくわけですから当然何らかの報酬アップがあるはず。

ただ、他のスタッフも長くキャリアを積んでいけば当然報酬アップは期待したいですよね。


となるといくらまでならこの補助金で賄うことが出来るのでしょうか?

上限は約35万と決まってしまっているわけですから、いつか天井は来ます。

近年の放デイのスタッフの動きを考えると、そろそろ定年まで働けるような仕組みにしないとまずいと思うのですがどうでしょうか?



最後に相互評価について。


これ、機能しますかね?

日本人の気質を考えると、どうしてもここは難しそうな…。

仮に良くない評価をしなければならない場合、そこまで非情になれるのでしょうか?


むしろこういった評価は民間同士に任せるのではなく、しっかり行政が第三者の立場としてすべきことなのでは?




もちろん良いところもある!



ここまで少し辛口評価をしてきましたが、もちろん都型にはメリットもあるはず。


まずは何と言っても「東京都が」補助してくれるところ。

行政のお墨付きということですから、それだけで事業所のブランドになりますよね。

保護者の事業所選択に大きく影響するはずです。


そして補助金は助かる事業所もあるはずです。

約35万という金額は給与として分配すると考えると微妙ですが、人員一人分に回してもお釣りが来るはずですから人員配置を厚くする、という見方も出来ます。

送迎もマストになりますから、送迎員を配属することもできそうです。




大変な業務だけど頑張れば恩恵を受けられそう



いかがでしたでしょうか?


ここまで都型放課後等デイサービスをざっくり解説してきましたが、結論としては


めっちゃ大変だけど頑張ったらメリットもある


というところが落とし所かなと思いました。



確実に通常の放課後等デイよりも業務量は増えますし、帰宅時間も遅くなる可能性が高いです。

そう言った意味ではワーク・ライフ・バランスをいかに調整出来るか、というスタッフ個々人のスキルも試されるかもしれません。



そしてこの「都型放デイ」。






絶対そのうち法改正に絡んでくるだろ?


こんな大それた計画を、東京都が単独で終わらせるわけがないと思います。

これから都型が始まりモデルケースが出来てきたら、きっと将来何かしらの形で他の道府県にも影響が及ぶはず。


特に僕は「送迎マスト」の部分は、地方への進出も視野に入れたものなんじゃないか?と思っています。

どう考えても送迎のニーズって、地方の方が高いもんね。



以前ご紹介した放デイ法改正もありますし、まだまだ変革が起こりそうな予感ですね。


今後もこまめに動向をチェックしていきましょう。




最後まで読んでいただきありがとうございました。



少しでも参考になったと思った方はスキ・フォローをお願いいたします。



切磋琢磨し合って、より良い子どもたちの未来を築いていきましょう。





ようこそ、Chill-dingへ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?