chishu_ryu

本をたくさん読まないといけないと考えているのだけど、他には映画も。 あとは聴けていない…

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本をたくさん読まないといけないと考えているのだけど、他には映画も。 あとは聴けていない楽曲も盛りだくさん。

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雑多な感想index

noteに書き連ねてきた感想テキストを、ジャンルごとにまとめ。テキストを追加したらこのindexも随時更新。 【ゲーム 】【 音楽 】【 本 】【漫画 】 【 映画, アニメ 】【 美術展 】

    • ラザルス:世界最強の北朝鮮ハッカー・グループ(感想)_高度なサイバー技術を持っていること

      『ラザルス:世界最強の北朝鮮ハッカー・グループ』の著者はジェフ・ホワイト、訳は秋山勝で2023年3月に出版されていた本。 ラザルスとは北朝鮮の高度な技術を持つサイバー犯罪集団の名称で、海外の金融機関から金を盗み出せるほどの技術力がある。 自分なりに内容整理して咀嚼するために以下、備忘メモと感想などを。 核保有国だからこそ、迂闊に手を出せない北朝鮮の人口や経済力を確認するため、韓国統計庁のWebサイトを確認してみた。「2022 北朝鮮の主要統計指標」では人口2,548万人で、

      • ブランクスペース(感想)_フィクションを必要とする人たちのこと

        「ブランクスペース」はふらっとヒーローズで2020~2022年に連載されていた漫画で、作者は熊倉献。 理知的なスイと大雑把なショーコという正反対的な性格の二人の女子高生を中心にした物語は、フィクションを必要とする人の感情が深堀りされていて興味深い。 以下はネタバレを含む感想などを。 輪郭によって出来た穴を”ある”とする感覚舞台は多摩東部に位置するという設定の空代市(そらしろし)とあって、東京都内だけれども豊かな自然も残る住宅街といった風景が想像される。 都立高校へ通う狛江シ

        • ダンジョン飯(漫画感想2)_栄養補給以外の食べる意味について

          「ダンジョン飯」はハルタで2014-2023年に連載されていた漫画で、作者は九井諒子。 長くなったので、2つに分けた感想の前半はこちら。 2024年1月~ 原作へ忠実な内容でアニメ放映されているけど、以下はネタバレを含む漫画版の感想などを。 欲望を喰らう悪魔ライオスたちは妹のファリンを救うためにレッドドラゴンを倒すという目的で迷宮探索をしてレッドドラゴンを倒した。 しかし、シスルによってファリンをハーピーにされてエルフたちが迷宮へやってきたことで迷宮の主を拐かしている翼獅子

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        • ラザルス:世界最強の北朝鮮ハッカー・グループ(感想)_高度なサイバー技術を持っていること

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          ダンジョン飯(漫画感想1)_架空の食材で現実の料理へ仕上げる楽しさ

          「ダンジョン飯」はハルタで2014-2023年に連載されていた漫画で、作者は九井諒子。 架空の食材を調理して見た目は現実に存在する料理に仕上げるメタ構造と、RPGなどで定番の世界観の合せ技が最高の画力で表現されている。 2024年1月~ 原作へ忠実な内容でアニメ放映されているけど、以下はネタバレを含む漫画版の感想などを。 80年代RPGを連想させる世界観とある小さな島の小さな村で地下墓地の底が抜け、1千年前に滅びた黄金の国の王を名乗る男があらわれ「狂乱の魔術師を倒せばその国

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          おとなになっても(感想2)_自分と他者を赦すこと

          「おとなになっても」は講談社の月刊誌Kissで2019~2023年にかけて連載されていた漫画で、作者は志村貴子。 感想を2つに分けたので、これまでの感想はこちら。 以下、ネタバレを含む感想などを。 自分の気持ちに向き合い、対話を重ねる綾乃綾乃と朱里の出会いは互いにとって運命的だったとはいえ、35歳という年齢的なことや社会的な様々なしがらみを考えたら、その関係はいつ終わったとしてもおかしくなかった。 二人が一緒になるための障壁は独身で同性愛者の自覚がある朱里の側にほぼ無くて、

          おとなになっても(感想2)_自分と他者を赦すこと

          おとなになっても(感想1)_不倫と真剣に向き合うこと

          「おとなになっても」は講談社の月刊誌Kissで2019~2023年にかけて連載されていた漫画で、作者は志村貴子。 志村貴子作品について『敷居の住人』の頃から読み続けており、コマを省略することで読み返してから気付くような言語化しづらい複雑な感情を読者に想像させる余地を残してくれるところが好き。 以下、ネタバレを含む感想などを。 周囲を巻き込み、恋愛をする大人たちきっかけは小学校教師をしている大久保綾乃が仕事帰りに立ち寄ったダイニングバーでお酒を飲んでいると、隣のカウンター席に

          おとなになっても(感想1)_不倫と真剣に向き合うこと

          英雄伝説 空の軌跡FC(感想)_主要キャラの魅力が高いRPG

          『英雄伝説 空の軌跡FC』は2004年に日本ファルコムからWindows OS向けの発売されたRPG。英雄伝説シリーズとしては、初期2作品とガガーブ3部作の後発となるため通算6作目となるけど、シリーズとしての物語や設定の繋がりは特に無い。 本作は後にWindows 8対応版、PSP、PS VITA、PS3、モバイルなどに移植されてヒットしたことで、PC向けのメーカーから脱却したという印象がある。 以下、ネタバレを含む感想などを。 どんな依頼でも引き受ける本作はエレボニア帝国

          英雄伝説 空の軌跡FC(感想)_主要キャラの魅力が高いRPG

          違国日記(漫画感想:3)_リスクを取って、傷つきながら得たもの

          「違国日記」は祥伝社から発売されている「FEEL YOUNG」で、2017年7月号から2023年7月号まで連載行さていれた漫画で、作者はヤマシタトモコ。 読み始めた当初はそんなに惹かれなかったのだが、最後まで読み終えてさらに何度か読み返すうちにジワジワとくる。 これまでの感想はこちら。 以下、ネタバレを含む感想などを。 将来について考えることの必要性朝は高校生活に慣れてくると、徐々に「自分には何もない」ことに悩むようになる。そもそも性格的に主体性が無かったのもあるが、両親が

          違国日記(漫画感想:3)_リスクを取って、傷つきながら得たもの

          違国日記(漫画感想:2)_他人に過度の期待をしない

          「違国日記」は祥伝社から発売されている「FEEL YOUNG」にて、2017年7月号から2023年7月号まで連載されていた漫画で、作者はヤマシタトモコ。 コミュ障で言葉のキツい女と、「自分には何もない」と悩む女子高生の二人を中心にした物語。 このテキストは3回に分けた感想の2つ目で、これまでの感想はこちら。 以下、ネタバレを含む感想などを。 個人の感情を大事にする人同士が完全には理解し合えないことをもう少し掘り下げてみると、根底には槙生が朝に対して繰り返して言う『自分の感情

          違国日記(漫画感想:2)_他人に過度の期待をしない

          違国日記(漫画感想:1)_個人の自由を大切にすること

          「違国日記」は祥伝社から発売されている「FEEL YOUNG」にて、2017年7月号から2023年7月号まで連載されていた漫画で、作者はヤマシタトモコ。 キレイ過ぎる見た目の人間の絵がなんとなく苦手で敬遠してきたのだけど、読み始めたら止まらなかった。こだわりを感じる言葉遣いに心を揺さぶられる。 以下、ネタバレを含む感想などを。 こだわりを感じる言葉物語は少女向け小説の作家、高代槇生(35歳)が交通事故によって両親を亡くした姪の田汲朝(15歳)を引き取ってからの同居生活がメイ

          違国日記(漫画感想:1)_個人の自由を大切にすること

          90年代後半~00年代ハウス・ミュージック(1):備忘メモ

          音楽配信サービスや過去に購入したCDやらレコードのおかげで、一生かかっても聴ききれないと思われるほどの楽器を聴ける環境にある。 新たな感動を求めて新曲を探すけど、そうすると古い曲を聴かなくなって気が付くと記憶からも消えていってしまう。 私にとって思い入れの深い90年代後半~00年代のハウス・ミュージックは、気付いたら消えていなくなっていたというトラックメーカーやプロデューサーがたくさんいた。 それは時代と共に廃れがちなジャンルだからこそで、意図的に思い出さないと忘れがち。だか

          90年代後半~00年代ハウス・ミュージック(1):備忘メモ

          カステラ(感想)_社会生活の生きづらさを軽く笑い飛ばす

          『カステラ』の著者はパク ミンギュで、訳はヒョン ジェフンと斎藤 真理子となり日本での初版は2014年、出版社はクレイン。 本作には韓国で若者が社会生活を送るうえでの生きづらさを感じさせる短編が11収録されている。 以下、全体を俯瞰しての感想と特に印象深かった短編2つを中心にしたネタバレを含む感想を。 軽い文体で表現された短編集収録されている短編は最後の「朝の門」のみシリアスだが、他はどれもノリが軽くて雰囲気が似ている。 韓国社会における若者の生きづらさや、その原因となる

          カステラ(感想)_社会生活の生きづらさを軽く笑い飛ばす

          棒がいっぽん(感想)_豊かな感受性と幸せのあり方について

          「棒がいっぽん」は。1995年7月にマガジンハウスより刊行された6つの短編をまとめた漫画で、作者は高野文子。 どれもとりとめもなくて派手さはないのだけど、確実に心に響くものがある素敵な短編集になっている。 以下、それらのなかから3作品についてのネタバレを含む感想などを。 美しき町夕暮れ時、大浴場から帰宅するサナエは、夕日の高さや時刻を告げるサイレンの音で夫の帰宅時間を予想する。夕食の献立はスーパーで買い揃えるのでなく、いちいち八百屋や魚屋に寄ったりと面倒ではあるものの時間の

          棒がいっぽん(感想)_豊かな感受性と幸せのあり方について

          Swan Song(感想2)_人間同士の軋轢と、その先にあるものについて

          『Swan Song』は2005年7月に発売されたビジュアルノベルで、シナリオライターには瀬戸口廉也が関わっている。ブランドはLe.Chocolatから。 以下、本作の中心人物となる6人についての感想を深掘りすることでネタバレを含む感想を。 作品全体についての感想はこちら。 八坂あろえ雲雀の解釈によれば、あろえはナカマが不在のため周囲から孤立しているとある。善悪やモラルについての判断や思考は出来ないが、あろえなりの確固たるルールは存在する。行動理由はほぼ欲求に素直で、存在そ

          Swan Song(感想2)_人間同士の軋轢と、その先にあるものについて

          Swan Song(感想1)_おぞましいほど醜い地獄絵図のなかで、見いだす希望

          『Swan Song』は2005年7月に発売されたビジュアルノベルで、シナリオライターには瀬戸口廉也が関わっている。ブランドはLe.Chocolatから。 ゲーム内はたいてい曇天か降雪のため、冬の寒い時期にプレイしたくなるゲーム。年末から2週間くらいかけて久しぶりプレイしてみたが、精神的に削られる場面が多数あるためどうしても時間がかかる。 以下、ネタバレを含む感想などを。 過酷な環境で問われる人々のモラルクリスマスイブの雪深い温泉地の地方都市、大学生の尼子司は自販機へ飲み物

          Swan Song(感想1)_おぞましいほど醜い地獄絵図のなかで、見いだす希望