見出し画像

平凡と思っていた「トマトと卵の中華炒め」を急に意識し始めた話

皆さん、トップ画像が何であるか、おわかりだろうか?

そのとおり!
我が家の今晩の食卓に並ぶおかずの1品である。

この料理であるが「トマトと卵炒め」と呼ばれたり、「トマトと卵の中華炒め」などと呼ばれたりする。

名前に「中華」と入っているとおり、中国では非常に有名な家庭料理である。

中国語では「西紅柿炒鶏蛋(シーホンシーチャオジーダン )」とか「西紅柿炒蛋(シーホンシーチャオダン )」とか呼ばれている。

「西紅柿(シーホンシー)」というのが「トマト」であり、「鶏蛋(ジーダン)」または「蛋(ダン)」が卵である。

因みに、中国南部や香港では、トマトのことを「番茄(ファンケイ)」などと呼び、ケチャップは「茄(ケイ)」の汁、「茄汁」と書いて「ケイザップ」みたいに読む。

ちょっと活舌の悪い人が発音する「ケチャップ」とほぼほぼ変わらないかもしれない。

これらの中国語の知識が、今後の人生で各位のお役に立つようであれば、この上ない喜びである。

話が反れたが、この「トマトと卵の中華炒め」は、日本人はさほど頻繁に食べず、家庭の食卓に並ぶことも少ない気がする。

恐らく、日本人の食文化に照らし、トマトを炒めて食べるという習慣があまりないのではないかとも思う。

一方、冒頭に書いた通り、中国では非常に人気のある料理であり、家庭でも作られるほか、飲食店でも定番のメニューである。

私は昔、中国に住んでいたことがある。
お店で料理の名前がよく理解できない頃は、片っ端から適当に頼むという勇気もなく、この無難な料理と「麻婆豆腐」によく助けられたものである。

さて、何度も言うようだが、この料理、中国ではホントに定番料理である。

広大な中国は、地方によって料理の味付けが異なり、「東酸・西辣・北鹹・南淡(ドンスワン・シーラー・ベイシエン・ナンダン)」などと言うことを聞いたことがあるかもしれない。
(因みに「東方は酸っぱく、西方は辛く、北方は塩辛く、南方はあっさり」というような意味となる)。

各地で多少味付けは異なるのかもしれないが、少なくとも、中国で私が行ったことのある地方においては、どこででも「トマトと卵の中華炒め」を食べることができたように記憶している。

さて、私には愛すべき中国人のソウルメイトがいる。
信頼と愛情を込め、私は彼女のことを「モンキーマジック」さんと呼ぶ。

モンキーマジックさんいわく、この料理は中国人が最初に覚える家庭料理であるらしく、中国全土どこででも食べられるらしい。

なるほど。中国全人口を考えると、恐るべき家庭料理市場占有率である。

、、、しかし、ここまで書いてきて何だが、私は特別にこの料理が大好きだというほどではない(ここまで引っ張ってきたにもかかわらずである!)

まあ、嫌いではないが、何と言うか、、、そこまで主役級でもない気がするし、地味と言うと聞こえが悪いかもしれないが、何かそこまでテンションが上がらないのだ。
(中華料理の名前が分からない頃は、中国でこの料理に頻繁に助けられていた、、、にもかかわらずである!)

そう考えると段々違和感が出てきて、ぶしつけながらも、モンキーマジックさんについつい聞いてしまった。

「ねえ、モンキーマジックさん。あなたたち中国人は、ホントにこの料理をめちゃめちゃ美味しいと思っているの?」

彼女曰く「うん、美味しいと思うよ」。

私はさらに「でも、何かそこまで華がないと言うか、中国全土でみなに愛されるほどのスター性が、、、あるの?」

モンキーマジックさん「うん、まあ中国人好きそうじゃん?」

私「ん??? うーん、まあそう言われると、、、好きそうな料理と言うか、そうなのかもしれないけどねぇ、、、でも味付けの問題もあるだろうし、、、」

モンキーマジックさん「て言うか、そういうことじゃなくて、中国っぽいでしょ?」

私「んんん??? 中国っぽい? まあ、っぽいと仰いますと、、、分かったような、分かんないような、、、麻婆豆腐とかホイコーローみたいなのも中華っぽい味がしますが、、、そもそも中華っぽい味というのが、、、」

モンキーマジックさん「いや、見た目がね!」

私「み、見た目?中国っぽい見た目?? そう言われますと、余計に分かったような、分かんないような、、、」

モンキーマジックさん「いや、だから、たとえば色とか、中国が好きそうでしょ? 中国の代表みたいな見た目の料理でしょ?」

う~ん、皆さん、彼女の言いたいこと分かるだろうか。。。
分かったような、分かんないような。。。

#今日のおうちごはん

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?