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宮沢賢治の話と、岩手県遠野での「馬と花と自己」プログラムのお誘い

その一:ちょっとしたこの夏の日記 ~宮沢賢治と自分~

※プログラム詳細はこちら※ https://fb.me/e/3oVieP0uI

今年の夏、宮沢賢治の作品に触れ、語り合う機会に参加している。
『春と修羅』から始まり『銀河鉄道の夜』で終わる流れの中で、「賢治性」を考えるという時間。
※『かたわらの賢治さん』:https://books-argentina.com/program/katawara-kenji
 
「雨ニモマケズ…」の聖人君子的賢治像は、作品を通して賢治の光と影、
その狭間で生まれる矛盾や葛藤を感じる過程で、がらがらと崩れ、
人間宮沢賢治に置き換わっていった。

同時に、その端々に自分と重なる部分を感じて心が動く。
 
読み進めていく毎に、賢治性を問うことは自分を問うことだと思った。
自分から語られるすべての賢治への言葉は、自分の内面を映し出していて、
その実感は、他者との対話を通してより強くくっきりと認識できた。
 
当たり前だけど、同じものを見ても各々出てくる言葉は異なる。
対象を捉える感受性のアンテナによって、
意味や世界の捉え方の違いが浮き彫りになる。
そこで「見えた」世界や、そこで発せられる言葉は、
その人の生きている世界であって、その人そのものだと感じた。
 
紡ぎ出される言葉から賢治性ならぬ、
「その人性(在り方)」が透けて見えたような気がした。
 

その二:馬と花を通して自分を観る -プログラムのご案内-

クイーンズメドウ・カントリーハウスと馬

※プログラム詳細はこちら※ https://fb.me/e/3oVieP0uI 

「対象を鏡として、自分を省みる。」
 
ひとつの対象に意識を向け、さまざまな角度から丁寧に向き合うことで、
感じたことの解像度が上がり、同時に即、自分自身を知ることにつながる。
そして他者と言葉を重ねていく毎に、その解像度はあがっていく。
 
何かと向き合うことや人と語り合うことは、自分を観ることにつながるのだと思う。
 
・・・
 
さて、前置きが長くなりましたが、
今年の10月に岩手県遠野市のクイーンズメドウ・カントリーハウス(QMCH)で「馬と花を通してわたしを観る」をテーマに2泊3日のプログラムを実施します。

※QMCH:https://qmch.jp/
 
QMCHは豊かな森に囲まれ、「馬と人とが共にある暮らしを営んでいく」ということをコンセプトに、山一帯をフィールドに山岳馬が放牧されている場所です。

20年以上、只その場所で、人が馬を支配するのではなく、いのち対いのちの関係性の中で、共に生きていくためのあり方が探究されてきました。
 
非言語で取り交わされる馬との生身のコミュニケーションを介して、
信頼や共にあること、生き物としての在り方の本質を五感で感じとることができ、

自然やさまざまないのちに囲まれたその空間に身を置くだけで、
からだが自然のリズムに呼応し、気づくとあるがまま自分がそこに現れる、そんな他に類を見ないところです。
 
今回、このスペシャルな場所で、華道家の吉田祥子(旧姓:奥平)さんとともに場づくりをさせて頂きます。
 
祥子さんは、華道家として活動しつつ、その枠組みに囚われることなく、
京都の里山で農業や養鶏を営む等、華の世界とそれ以外の活動の境界を行き来する、「境界人」という言葉がしっくりする生き方を実践されています。
 
道の世界の探究や、農業で土やいのちと対峙する実践を繰り返す日々から発想される花やいのちに対する言葉は、とても美しく、胸に刺さるのです。

※祥子さんについてはこちらも:
・その一:https://www.nipponcollection.com/nc-interview/04_shokookudaira_01
・その二:https://www.nipponcollection.com/nc-interview/04_shokookudaira_02
 
「馬と花をモチーフに、それぞれのいのちを鏡に自分を観たとき、
それらとの関係の中にどんな自己がみえてくるのか。」
 
そのような問いを、祥子さんとともに、
森での自然フィールドワークや馬との関係性ワークショップ、
花を通して自己を観るワーク等、
すべての体験-対話-内省を繰り返しながら、深めていきます。
 
賢治を通して、賢治を鏡として、自分を観るように、
「馬や花を通して、わたしを観る」。
そんな時間を、ここQMCHで、皆さんと共有できたら嬉しいです。
 
いろいろ想いを書きましたが、
QMCHの、唯一無二の、ホンモノの、この空間を只味わってほしいのです。
ほんと、ここに来るだけで・・・。
 
この純度の高い場所で、肩ひじ張らずに、ゆるりゆるりと
一緒にそれぞれのこれからを語りましょう。ご参加お待ちしています。

※プログラム詳細はこちら※
https://fb.me/e/3oVieP0uI

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