でっち / life in LIFE

合同会社life in LIFE代表社員。 地域を舞台にした越境学習の場づくりや地域の…

でっち / life in LIFE

合同会社life in LIFE代表社員。 地域を舞台にした越境学習の場づくりや地域の町づくりのお手伝いなどをしています。 対話と内省、五感と身体性、淡いと境界、パラダイムシフトをキーワードにした場づくり。 民俗学とか暮らしとかが好き。人の飾らないあり様が好き。

マガジン

  • LIFEの探究と実践

    「いまここ」「場をつくる」「在り方」「あいだや境界」「五感や身体性」「学びや変容(パラダイムシフト)」に関することについて、実践を通して自分なりに掴んだことを言葉にしてみる。

  • 合同会社life in LIFEのこと。

    合同会社life in LIFEの現在・過去・未来についての紹介ページ。

最近の記事

馬と森にふれる。全体性とランドスケープ、遊び。

遠野クイーンズメドウ「うまのまにまに」2024年2月3~5日の2泊3日で、岩手県遠野市にあるクイーンズメドウで『うまのまにまに』に参加してきた。 主催の皆さんと久しぶりにゆっくりお話ししたかったのと、なんだか忙しなく過ぎていく日々の中で、からだの感覚が衰えていないかと漠然と感じていたことも相まって、無性に遠野の森や空気、馬たちに会いたくなったのだった。 馬との時間は豊かだった。 馬たちとの時間の中で、彼ら彼女らとの距離が少しずつ縮まっていく感覚と共に、自分自身との距離も

    • 「祭りと黄泉国と、とある本」 -やんわりと死と生-

      鼕(どう)行列 10月15日、松江城下で行われた「鼕行列」を観に行った。鼕とは出雲地方で太鼓のことをいうらしい。 祭りのお囃子、からだに響く鼕の音の心地よさ。無意識に祭りのリズムに呼応するからだ、どこからか立ち上がってくる祭りの場の懐かしさ。老若男女問わず外にむかって解放される清々しいハレの日のエネルギー。 その場にいるだけで感じる生の力強さ。鼕行列の歴史を調べてみると、現在の形になったのは大正時代らしいのだけれど、そのルーツは古く、平安時代から正月行事として行われてい

      • 「馬と自然 、事に仕えること」

        雨がしとしとと降る、6月、新緑の遠野。少し湿った空気の中に立ちあがる土や緑の香りがからだを包みこんでくれる。四季折々どの季節も、ここに来ると自然と感覚がひらいていく。 新たなプログラム開発の着想を得るため、遠野クイーンズメドウ(QM)の馬と共にある日常に入り、この季節の馬事や畑仕事を行ってきた。やってきたことはシンプル。 「山の中に放している馬たちに、刈った青草をやる。」 「からだをブラッシングし、蹄につまった泥をかき出す。(これも馬との日々の大切なコミュニケーションの一

        • 『14歳の栞』から感じた「生きる世界」

          『14歳の栞』というドキュメンタリー映画を観た。 とある中学校に通う、ごくどこにでもいる中学2年生35人一人ひとりの日常の等身大の姿をそのまま撮った映像。公式HPにも書かれてあるが、起承転結があることもなく、ハッピーエンドやバッドエンドがあるわけでもなく、どこにでもある日々。だからこそのリアリティ。 みんなで居る時の”自分”や、個別インタビューを受けている時やふとした瞬間に発せられる言葉から垣間見える”自分”など、14年間生きてきた世界、生きている世界の中で喜び、傷つき、

        馬と森にふれる。全体性とランドスケープ、遊び。

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        • LIFEの探究と実践
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        • 合同会社life in LIFEのこと。
          2本

        記事

          【終了】タルマーリー渡邉格さんと語りあう「菌や馬から学ぶ、これからの社会と自分の在り方」

          はじめに岩手県遠野にあるクイーンズメドウ・カントリーハウス(QMCH)。 ここは豊かな森に囲まれ、「馬と人とが共にある暮らしを営んでいく」をコンセプトに、山一帯をフィールドに山岳馬が放牧されている場所です。 20年以上、只その場所で、人が馬を支配するのではなく、共に生きていくためのあり方が探究されてきました。 今回このQMCHに、町の9割以上が山林に囲まれた鳥取県智頭町で採取する野生の菌から、パンやビールづくりを行うタルマーリー渡邉格さんを招き、「菌や馬から学ぶ、これから

          【終了】タルマーリー渡邉格さんと語りあう「菌や馬から学ぶ、これからの社会と自分の在り方」

          遠野クイーンズメドウ・カントリーハウス「馬と花を通してわたしを観る」_プログラム後記

          はじめに 栗名月と言われる十三夜の満月と重なる10月8~10日、岩手県遠野にあるクイーンズメドウ・カントリーハウス(QMCH)で「馬と花を通してわたしを観る ~馬や花との関係から観える自己・パラダイムシフト~」をテーマに2泊3日の場づくりを行った。 いつも豊かな時間を支えてくれるQMCHという場と、テーマだけでは伝わりづらいプログラムの中身を色んな人に届けたいと思い、どんなところで、どんなことをやってきたかを書き記しておこうと思う。 なぜ遠野、QMCHなのか ぼくは

          遠野クイーンズメドウ・カントリーハウス「馬と花を通してわたしを観る」_プログラム後記

          宮沢賢治の話と、岩手県遠野での「馬と花と自己」プログラムのお誘い

          その一:ちょっとしたこの夏の日記 ~宮沢賢治と自分~ ※プログラム詳細はこちら※ https://fb.me/e/3oVieP0uI 今年の夏、宮沢賢治の作品に触れ、語り合う機会に参加している。 『春と修羅』から始まり『銀河鉄道の夜』で終わる流れの中で、「賢治性」を考えるという時間。 ※『かたわらの賢治さん』:https://books-argentina.com/program/katawara-kenji 「雨ニモマケズ…」の聖人君子的賢治像は、作品を通して賢治の

          宮沢賢治の話と、岩手県遠野での「馬と花と自己」プログラムのお誘い

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 

          京都京北での3日間を綴る 数年来、その人の「在り方」や「生きる」をテーマに、「体験・体感⇔対話⇔内省」をベースにした場をひらいてきた。 最近では越境学習とか、リトリートとか色んな言葉で表現され、徐々に”市民権”を得てきたような感じもあるけど、なんというか、ぼくがこれだと思っている場は言葉で説明しづらいところがある。 一定のラインまでは、理論やこれまでの実践知を通して説明できるのだけど、言葉はすべてを捉えきれないものだから、すべては伝わらない。 ぼくは、五感や感性、身体性

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY3】のびやかに、すこやかに

          3日目はあまり言葉はない 感謝の3日間

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY3】のびやかに、すこやかに

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY2】食べること、昨晩のお金と揺らぎの話

          明朝、久しぶりに足がつって目覚めた 朦朧とする意識の中で何度寝したのか 時間ぎりぎりまで粘って布団を出る 外の快晴具合と重いからだがアンバランスでふわふわしている 昨晩みんなで話していたときの 「勝手に給料が入ってくる感覚が怖くなったんですよね」 という言葉が頭の中をぐるぐる回っている ぬるいシャワーを浴びてよいしょっと部屋を出る 祥子さんのお宅に着く 朝ごはんを頂く ・ニシンの塩焼きの柴漬け和え ・塩もみきゅうり ・自家製高菜と梅干し ・生卵 ・白米 ・冷茶 ほかほ

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY2】食べること、昨晩のお金と揺らぎの話

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY1】ママチャリと、予定不調和な警官と鶏

          京都京北の農家さん宅で場をひらく 「農と土と暮らし」 中身はあまり考えていない 意図だけ持って 京北の自然と流れに場を委ねる 寝不足のからだを引きずりながら 新幹線で京都に向かう 京都は案外近い 京都駅にそろそろとメンバーが揃いレンタカーで京北に向かう 京北へ向かう車中はまだよそよそしくて けれどぴりついた空気はなく 1時間の道中を無難に過ごす 途中食べた鴨丼がなんか美味しかった 宿先に荷物を預け、自転車を借りる タイヤがべこべこするママチャリ サドルにまたがると、とた

          「夏の日の心象スケッチ 京都京北」 【DAY1】ママチャリと、予定不調和な警官と鶏

          暮らしの中の身体論 その1

          日常を過ごす中で、ふとした瞬間に訪れる気づき。 自分が気になっていることや探究のアンテナが反応した出来事とその時に考えたことを、言葉にしてみる。 最近、近くの商店街を歩きながら「身体性」と「学び」について考えた。今回はそれについて書こうと思う。 ※身体論 その2もある。近々書く、はずw。 【ひっくり返った傘と、おばあちゃん。】 商店街を歩いていると、突然、風がビュ~っと吹いてきて、前を歩いていた女の子の日傘がバッと反り返る。 女の子は、「あーー、こわれっちゃった!

          暮らしの中の身体論 その1

          「縁側」を考える -「する」と「いる(ある)」と。-

          「ぼくはいろんな地域で人の居場所になる”縁側”をたくさんつくりたい。老若男女、いろんな境遇の人たちが気ままに集う、縁側のようなやさしい場所を。」(前回投稿より引用) 前回life in LIFEの紹介の際、これから自分がつくりたい場を「縁側のような」と表現した。文章を書きながら、自分の「縁側観」をもう少し書いてみたいと思ったので、もう少し言葉を重ねてみたい。 ※前回の投稿:「合同会社life in LIFEについて」 【縁側のイメージ。 Less Is More.】

          「縁側」を考える -「する」と「いる(ある)」と。-

          合同会社life in LIFE -大切にしたいこと-

          【会社をつくる。】 2020年12月21日に設立した合同会社life in LIFE。 今更ながら、会社のことを書き始めようと思う。 簡単な自己紹介も兼ね、設立に至った背景を簡単に紹介。 ぼくは、素材メーカーでの人事採用・海外営業、NPOでのリーダーシップ教育を経て、人材サービス会社で教育・育成をメインにさまざまな研修・ワークショップを実施してきた。 さまざまな人生の節目や価値観、色々な境遇によってできるアイデンティティや葛藤等に触れる中で「生きる」に興味を持ち、

          合同会社life in LIFE -大切にしたいこと-