少年社中が好き過ぎてただ愛を叫ぶノートを書いた。あるいは他人様に推薦できる公演について。

先日、少年社中の「MAPS」を観てきました。せっかくのタイミングなので、好きな劇団の好きなトコロを書いてみようと思いました。意外と他人様におすすめできる団体が無い中で、この存在はすんごいと思うのよ。溺愛。

ではいってみよー。

パッと思いついた10の魅力
1、舞台初心者さんを誘いやすい
2、目の肥えた大人も誘いやすい
3、初日観劇に対して不安を抱かない
4、題材リアル×思考ロマンチック×表現ドラマチック
5、チケット代以上のものを受け取ることができる
6、一瞬で異世界へご案内
7、音楽で血が滾る
8、スタッフワークのすばらしさ
9、美術関係セクションのクオリティ
10、観客を迎えにゆく・ファンを置いていかない

それでは一つずつ解説しまーす。

1、舞台初心者さんを誘いやすい
お誘いする方が「エンタメ大嫌い!」というタイプでない限り誘えるという凄い劇団。ポップでキャッチー、いわゆる王道のエンタメなんだけど、軽すぎず重すぎず、観るもの一人ひとりに問い掛け、心の中にあたたかさを残す。オールラウンドプレーヤー的。

2、目の肥えた大人も誘いやすい
上記1の理由に加え、各セクションの仕事っぷりによるところ。公演に関するすべての要素が非常に丁寧に作られているので、サービスに対してお金を払うという感覚を持っている大人を満足させることが出来るだけのクオリティを維持している。

3、初日観劇に対して不安を抱かない
これ、超・大・事!どんな団体だってやはり初日は初日。噛んだりテンポが妙だったりなんとなくおさまりが悪かったり。そうなりがちな中で、「初日であっても大丈夫、快適に観られ、満足できるだろう。」と思える数少ない劇団のひとつ。役者やスタッフの技量やコンビネーションによるところ。

4、題材リアル×思考ロマンチック×表現ドラマチック
誰もが考える、ともすれば生々しくなりそうなリアルなテーマが、ロマンチックな脚本に仕立てられ、映画のようにドラマチックなシーンの切り取り方で表現される。映像でしか表現できないのではないかとさえ思える世界やシーンの連続を、生身の人間がリアルタイムに目の前で立ち上げ展開してゆきます。圧巻。

5、チケット代以上のものを受け取ることができる
ユーザーにとって何より大切なポイント。ミスマッチが起こると「時間もお金も無駄にした!」という悲劇が起きます。ところが社中の場合はそのお客様が「よほどのエンタメ嫌い」か「そもそも演劇嫌い」でもない限り、チケット代と同等もしくはそれ以上の満足度を得ることが出来ると思います。脚本や演出、芝居やダンスやアクション、舞台美術や照明、音響や音楽、衣装やヘアメイク、チラシやWEB……。特にわかりやすいのは作品世界に直接的に関わるセクションですが、それ以外のスタッフワークも含めて。

6、一瞬で異世界へご案内
上記5の作品世界を作り出す要素に通ずるところがあるのですが、開演時に会場ごと異世界にワープさせてしまう力のある団体です。しかし、それは空間を支配するというような強引なやりかたではなく、フワッと包み込んで風に乗せるような、鮮やかで軽やかな印象。この感覚、一度味わうとやみつき。

7、音楽で血が滾る
私がお誘いして社中を初観劇した友人たちがことごとくハマるのが音楽です。そして滾る。本当にもうそれだけしか言いたくない。滾る。

8、スタッフワークのすばらしさ
既に散々お話ししてきましたが、社中のスタッフワークの素晴らしさはぜひ一度実際に観て確かめていただきたいものです。スタッフワークの素晴らしい団体というのはたくさんありますが(反対にグダグダのところもたくさん……)、社中に関してはどのセクションも等しくハイクオリティであること、そのハイクオリティなセクションのそれぞれが団体を心底愛し、信頼していること、それが客の立場から見てもわかること。そういった素晴らしさがあります。正直嫉妬するレベルです。本当に一度、観て欲しい。

9、美術関係セクションのクオリティ
これも音楽の項目と同じで、あまり多くを語りたくない。クリエイティブなセクション全般の話ですが、販促媒体から本番までこれだけガッツリやる団体ってそうそう無いです。本気が過ぎる。好き。

10、観客を迎えにゆく・ファンを置いていかない
これが出来ている団体は限りなく少ない。とても大切なこと。少年社中の舞台は、絶対にお客様を置いてゆくことがありません。作り手側の都合に付き合わせたり、観客がストーリーを追うスピードを無視することが無い。スピード感のコントロールが絶妙。情報量の盛り込み方も適切なボリュームで作られている。作る側が捨てる勇気を持っているということなのだと思います。本当に大切なものだけを掬い上げる。作り手側が、受け手側のことをしっかりと考え、観客までを含めて一つの作品として愛しているからだと思います。

以上、パッと浮かんだ10項目をザッと解説してみました。少年社中を好きな方とは語らいたいし、観たことがない方には知って欲しいからより丁寧にお伝えしたいし、演劇を作る側の方とはこれらが何を意味するのかをじっくりお話ししたいし、そもそもまだ舞台を観たことがない方には「一度、いかがですか?」と口説きたい。近寄り難いとか、高いとか、何を観たらいいかわからないとか言われる演劇分野、どうやったらそれを和らげられるのか、今一度じっくり考えたいと思います。社中をはじめ、素晴らしい舞台や団体はたくさんあるから、少しでも伝えたい。伝わって欲しい。なんだかまだまだ話し足りないような気もするけれど、ひとまずここまで。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。

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ろこ|デザインと演劇

インハウスでグラフィックデザイン、会社を出たら宣伝美術。航跡所属。デザインに関することなら何でもやる派。理論と感情、欲望と心理のカクテル。ここは私の雑記帳、表記のゆれはご容赦を。勢いで書いて日本語崩壊100%。Twitter:@gecca_mitsu

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