マガジンのカバー画像

俳句 短歌

42
運営しているクリエイター

記事一覧

短歌『8月18日は私の日』

短歌『8月18日は私の日』

零時過ぎ我が誕生を主張せずただドキドキと眠る日よ

目が覚めて尿意が重くのしかかる トイレに来ても猫が来ない

「プレゼント何が欲しいの?」愛と勇気と就活せずにいられる身分

猫の吐瀉物片付ける 睡眠を中断しても蝉の声が近い

欲しいものも行きたい場所もない夏を不幸ではなく生きがいと捉え

20超えただの人になり何も出来ない自分すら肯定できるようになれ

もう夏も終わりそうだと囁かれ誕生の喜びより

もっとみる
写真詩『ここにいて、明日に繋げて』

写真詩『ここにいて、明日に繋げて』



冬に慣れるとは、太陽の暖かさに気づくということ。
曇りの美しさは、光を思うこと。
雪の音は、体温があるとわかること。
きっといつか気づかなくなる。
何もわからなくなって見えなくなる。
その日までは、このなんてことの無い自分というものを嘲笑わないで暮らせたらいいな。
私以外は誰も知らない。
そんな私は今日も雨に打たれて、輪郭を得る。