IT関係者なら潔癖な考えを捨ててワンチャンを目指せ!!

2ちゃんねる創設者・西村博之(ひろゆき)新著「働き方完全無双」本人解説。

個人としてワンチャンを狙いながら幸せを目指せ!!

小学生のなりたい職業の第一位がIT系だというニュースに対して、「プログラマーにだけは絶対になるな」と言った人がいたが(誰だったが忘れたが)、これはその通りで、誰かが考えたモノをひたすら作らされるだけのプログラマーは一生幸せにはなれない。

二十代で一億円の貯金を手にした知り合いがたくさんいるという西村博之だが、世に新しい仕組みを提供した人がそれを手にしたというだけで、全てのIT関連に携わる人たちが総じて豊かなのでは勿論ない。

安定した収入を得つつ、ワンチャンなんか当たったら、おいしいよねっていうのをちょっとずつやってった方が人生に幅も広がっていいんじゃないのっていう

これは凄くよく分かる、特に、やはり、今の時代では、IT関連の技術を持っている人にとっては、かなりワンチャンに可能性があるはずなのだ。

私は社長を含めて七人しかいないIT会社から、二千人を超える大手IT会社まで転々としてきたが、ほとんどの開発者は日々の業務で疲れ切っている。

高い技術力を有している人も勿論いっぱいいる。だが、その能力をその社内でしかほとんどが活かせていない。これは「会社に能力を搾取されている」のと同じことだと思って危機感を抱いた方が良い。

何故かって、能力だけに関して言えば、独立できるだけの開発技術があるからだ。一個人として、サービスを一から作り出せるし、一からアプリを生み出せるからだ。

でも、ほとんどの人が、それをやらない。夢は語るし、批判はする。今、請け負って開発しているサービス、アプリの改善点や不満点、ボロクソに言いながら開発しているのに、ほとんどの人が、それをやらない。自分では始めないのだ。

私がIT業界に入ったのは、その技術を習得して、それこそ個人でワンチャンできる能力がほしかったからで、実際、今は実現していないがワンチャンを狙い続けて、もう何年も、少なくとも十年以上は、何らかのサービスやアプリを作り続けている。

この「CUTBOSS」アカウントではないが、今までで一番の個人的ヒットは十万ダウンロードのアプリで、最低でもダウンロード数と同等以上の収入が毎月ある。最低でも十万円以上の収入が毎月、アプリから得られている。

これをワンチャンとはとても言えないが、毎月の給料にプラスされてさらに十万円以上を得られれば、少しは余裕のある生活ができるというのは分かるだろう。これが西村博之がいうところの「幸せ」への道だと私も思っている。

だから何故、皆、それをやらないのか。問うたら、大体の人がいうのだが、「できると思えない」「うまくいくと思えない」、だ。

「思えない」とは何なのか。やりもせずに。

勿論、やった人もいるのだが、「うまくいかなかった」、だ。

うまくいかなければ次をやればいい、何故、そうしないのか。結局、ワンチャンを狙うには、それなりの勉強と継続は必要なわけで、ふと思いついてふらっとリリースしたらドガッとヒットするなんて、「運」に頼っているのでは、それはワンチャンを狙えない。

私は毎月十万円を手にするまでには、五社以上のIT会社を転職して、時代にあったサービスやアプリを研究して都度リリースして、カスりもしなければまた次の別のモノを考えて、ようやく十年以上掛かって辿り着いた毎月十万だ。

たかが十万だと笑えるか。私はこうやっている人を目の当たりにした時に、とても笑えなかった。だから自分も同じように真似して始めたのだ。

何もやらずに笑って0円で、いつまでも0円で、必死にやって今は十万円で、今後も増える可能性があり、ワンチャンの可能性があり、本当にそれは笑えるのか?

私には笑えない。

また、「思えない」、については、どうも、やはり日本人体質として、潔癖な人がとても多いように感じる。

大ヒット間違い無しの製品をいきなり世に出さないといけない、その自信がない、と思っている人がとても多い。何故、誰が、こんなルールを敷いたのか。そんなルールはない。

それは日本人のレビューにも現れている。悪い製品を酷評する。それが日本人だ。製品に対する品質、満足度、それに異常なまでに五月蝿い。これは汚い、に言い換えられると思う。結局、回り回って自分の首を絞めている、これが怖くて、批判、酷評が怖くて、何も生み出せないのだ。


この十数年で、連結社員数が1万人を超える大手企業の依頼でいくつものアプリ開発を請け負ってきたが、尽く失敗に終わって成功したことが一度もない。

ベンチャーなど中小企業からの依頼の方が当たりがある印象だ。

大手は末端の人間まで頭の中が保守的だ。マーケティング調査を物凄い金を掛けて行い、何度もデザインを変更する。リリースするまでに不具合は0にしろと評価に物凄い金を掛ける。

予算が中小企業では考えられないくらいあり、その全てをリリース前までに使いまくる。頭おかしいと思うのは、特に不具合を0にしろ、という考え方だ。

人間が作っていて、フレームワークも人が作ったもの。そのフレームワークも他社製なのだから、不具合の可能性は絶対に0にはできない。大袈裟に言うと、たった1つの不具合の検出に、数百万もの金を使う。

これは本当に馬鹿の考え方だ。さっさとリリースしてしまって、ユーザに不具合指摘されたら、そのときにさっと直せば良い。それはおそらく、数万円で片がつく。

中小企業やベンチャーはカネがないから、この方法を取る。予算が少ないから、さっさとリリースしてしまって、ユーザの反応を見ながら、限られた予算でユーザの要望を取捨選択する。だから、成功することがとても多い。

大手は、リリースするまでに「全部のせ」するから、予算がなくなっていて、リリース後、ユーザにそっぽ向かれたら、そこで終わりだ。半年や、それ以下でサービス、アプリ提供をやめたものも少なくなかった。馬鹿の集まりだとしか思えない。これが間違ったやり方だとすら、こいつらは思っていないし何度言ってやっても気づきもしない。


だから、個人にこそ、ワンチャンがあるのだ。

金がないからこそ、工夫をする、勉強をする。予算なんか初めからないんだから、何年も継続して改善してゆける。

柵がないから、やれることがある。


今、IT関係者なら、会社にその能力を搾取されていることに、危機感を抱くべきだ。そして、その能力は、自分で自分のために使って、ワンチャン、狙うべきだ。その可能性は、いつでも、いつまでも、あるはずだ。

小学生は、プログラマーにだけはなるな。と私も言いたい。そして、自分が考えたものを、自分で提供する側になることを、常に考えてもらいたい。

ただ、言われたものをつくるだけのIT関係者には、なるな。

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食費入力のみ家計簿アプリ「食費簿」、自慰管理アプリ「アイナーノ」、どちらも御陰様で好調です。より良いアプリ開発に役立てます。