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エンターテインメントSFを楽しむ「ミッキー7」

<SF(58歩目)>
アンディ・ウィアーさん的な作品、楽しめる作品。素直にエドワード・アシュトンさんの世界でアメリカ的なエンターテインメントが楽しめます。

ミッキー7
エドワード・アシュトン (著), 大谷 真弓 (翻訳)
早川書房

「58歩目」は、アメリカ的なエンターテインメントSFで、商業的な作品の要諦が詰まっています。

アンディ・ウィアーさん以降、アメリカSFの王道になった感のある作品です。映画化するのだと思います。

ファーストコンタクトものとしては、ムカデの様なエイリアンがもう少しスポットライト当たると、ハードSFになっていく。

でも、ムカデの様なエイリアンを掘り進めると、アメリカ的には売れないのかもしれない。

するとこの作品の様に、アンディ・ウィアーさん的なステレオタイプなアメリカ人(愛すべきヒーロー)が登場する人間ドラマになっていく。

私は、大真面目な科学者が主人公のSF作品も好きですが、人類選抜レベルではない普通の人が活躍する近未来SFも大好きです。

登山をしているから、何となく体感しているのは「初登頂の時代」と「現代」です。

前世紀の登山は、選抜された超人的なクライマーしか登山の世界には出てこない。超人しか物語にならなかった時代あり。

でも、今では地球上にある8000メートル峰の多くは商業登山の領域。
登りたければ、艱難辛苦に耐えて精進して、高みを目指していく!が、昭和時代の高所登山でした。しかし、現代の高所登山は「登山費用捻出のために、お金を稼ぐことが重要」になっている中で、普通の若者がそれぞれの個人の「感動」を求めにいく時代。

これでは「高所登山のロマンが・・・」と精鋭の方々は言うけど、私は普通の若者が「感動」を求めにヒマラヤに行く時代は良き時代だとも思う。

すると「宇宙」に対する挑戦も、「ミッキー7」の世界になるのは間違いない。普通の人間が、宇宙に出ていく成熟した世界。これが次の時代だとも思う。

その意味で、1歩先の「リアル感」を感じました。
ファーストコンタクトものではないが、エンターテインメントとして考えると「いいね!」な作品です。

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