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【本紹介-vol.01-】マーケティングを学んだけれどどう使えば良いかわからない人へ


本の紹介

マーケティングを学んだけれど、どう使えばいいかわからない人へ


本紹介vol.01は、こちらの本をご紹介します。

特に読んでいただきたい方

私がこの本を読んでみてお勧めしたい方は下記の通りです。
いわゆるマーケティング基礎を事例を交えてわかりやすく、そして実行するためにどうすれば良いか、が詰まっているため、それを求めているであろう方々に向けてご紹介できればと思います。

  • 新社会人

  • 事業会社のマーケティング部所属の若手(特に20代)

  • 広告やPR、コンサルティング、デジタルマーケティング会社の若手(特に20代)

はじめに:私がこの本を手に取った理由

この本を手に取った理由はシンプルで、広告業界に身を置いているものの、マーケティングとは何か、そしてどう活用すれば良いのかを自分の中で知り得ていないためです。
マーケティングという響きは何かカッコよくて、それを言っていれば何か凄そうと思われるので、自然と言葉にしていたものの、その本質は何なのかをいざ外部や社内、後輩など周りの方々に説明する場面が出てきた際に、自信を持って話せないということに気づき、そのような迷い、悩みがある中で、こちらの本と出会いました。

要約と私なりの考察

まず初めに伝えたいこととしては、
「マーケティングとは、顧客に対して継続的に価値を生み出すこと」
を著者は伝えたいと感じました。
世の中に出回っているマーケティング関連書では、マーケティングは売れる仕組みを作ること、とされているが、売れる仕組みを目的にしてしまうと、インフルエンサーを起用してバズらせよう等の手法に目が行き過ぎてしまい、肝心の顧客視点が抜けてしまう(疎かになってしまう)ことを著者は懸念しています。
あくまでも顧客視点で考える必要性が大事ということです。
その上で本書のポイントは下記だと私は感じました。

主要なポイント

  • その商品、サービスの顧客は誰(WHO)で、どこにいるのかを考える

  • 顧客が見つかったら、その顧客が商品やサービスに見出す価値には、どんな”便益”と”独自性”(WHAT)があるのかを考える
    ※便益…選ぶ理由、買う理由
    ※独自性…ほかの選択肢、競合、代替品を選ばない、買わない理由

  • その「WHOとWHATの組み合わせ」を見つけて実現し、それを拡大していくことがマーケティングのすべてである

補足的なポイント

  • 有名なマーケティング手法の一つ”4P”(Product/place/Promotion/Price)には顧客視点が抜けた状態で世の中に出回っている。
    厳密には中心に消費者/顧客(Consumer)に対して何をすべきかを考える上で4Pで整理するとわかりやすいということで提唱されていた。

  • そして4Pを中心とした手法にばかり目がいくと、マーケティングの樹海から抜け出せなくなり、本質を見失ってしまう。

  • 価値=お金や時間、あれこれ考える労力や脳力(脳を使う力)も含めて、それと交換する便益と独自性のこと。
    つまり、顧客(WHO)が商品やサービス(WHAT)に見出した便益と独自性。そのためWHAT自体には価値はない。

  • 価値があるかどうかは、”価値の四象限”で表せる。
    1. 便益有り×独自性有り=価値
    2. 便益有り×独自性無し=コモディティ
    3. 便益無し×独自性有り=ギミック
    4. 便益無し×独自性無し=資源破壊

  • 商品やサービスを開発し販売していくには「プロダクトアイディア」と「コミュニケーションアイディア」の2つが必要になる。
    このうち重要なのは「プロダクトアイディア」
    ※プロダクトアイディア…商品やサービスそのものに関わるアイディア
    ※コミュニケーションアイディア…商品やサービスの便益と独自性を小客に伝え、購買行動を起こしてもらうための訴求アイディア(TVCMやPR、イベント、キャンペーンなどの手法(HOW)のこと)

  • 顧客理解にはN1分析が重要。平均的なデータを元にしたペルソナよりも一人の顧客に向き合い、深掘り、理解することで、その顧客一人が感じた価値を同様に感じる顧客が他にもいるため。

  • ものづくりのスタートは、「カスタマーイン」と「プロダクトアウト」の2つ。どちらのスタートでも良いが重要なのは商品やサービスに価値を感じてくれる具体的な一人の顧客(WHO)が見つかるかどうか。
    ※カスタマーイン…顧客が求めているものから商品やサービスを生み出していくこと
    ※プロダクトアウト…自分達が提供したい商品やサービスを作ること

  • ブランディングとは、顧客の忘却と離反を防ぐ手段。
    つまり、特徴的なブランド名やデザインなどを通して、「顧客が価値を見出した便益と独自性を覚えてもらい、購入や使用の際に選択肢として真っ先に思い浮かべてもらう」ということ。

さいごに

広告業界に携わる私自身、マーケティングは切り離せない存在だと頭では分かっていながらも、自分の言葉で腑に落ちていないと感じていました。その中で本書に出会い、もやもやしていた気持ちを言語化してくれ、自分の中に落とし込んでくれました。
当たり前のことかもしれないけども、改めてマーケティングとは何かを整理し、言語化させてもらうには大変良い著書でした。
また、本書の「顧客に対して継続的に価値を生み出すこと」「WHOとWHATの関係性」の考えは、何もマーケティング業界(ここでは広告やPR、コンサルティング等を指す意味で使わせていただきます)に限らず、そしてビジネス社会に限らず、世界中の人々に共通する考え方だと思います。
つまり、誰しもが誰かしら相手のためを思い、その相手に喜んでもらうために日々思考し、行動しているため、人々の生活における根幹でもあると私は考えています。

簡単な本書の紹介と考察でしたが最後までお読みいただきありがとうございます。引き続き本の紹介はもちろんのこと、様々なテーマでの記事を執筆していきますので、よろしければスキボタンやフォローをいただけますと幸いです。
今後ともご愛読のほどよろしくお願いいたします。

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